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初心者でも世界を創れますか?  作者: 陽菜
第一章  独り暮らし満喫編
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家畜の種

少し間が空いてしまいましたが、やっと投稿出来ました。

 

 さて問題です。

 この目の前にある、家畜の種と呼ばれるピンポン玉サイズの丸いもの、どうすると家畜になるのでしょうか?


 家畜の種セットと書かれた袋を開けると、中には丸い亀の卵のようなものが20個ほど入っていた。それを土の上に置いてしばらく観察するが、なんの変化もない。

 種というからには土に埋めたほうがいいのかとも思うが、土の中から牛とか豚が出てきたら、それはそれで驚愕の出来事だろう。万が一間違いで死なせてしまった場合、後味が悪い。なんて言おうと、生き埋めなのだから・・・。

 なにかメモはないものかと袋をひっくり返すと、折ってある紙片が落ちてきた。開いてみると。


『詳しい育て方は、〈分かりやすい!動物・魔物図鑑 エンデワース版〉を見てね♪』


 やっぱり動物なんだなと改めて確認した。でもなんで種なんだろう?一見卵なんだけど、卵じゃダメなのかな?

 今朝のメールのこともあるし、タブレットを見つつの作業というのも大変そうだ。なので実験とばかりにタブレットにダウンロードしていたアプリを、インベントリーから出さないままイメージで起動してみた。


 パラララッパラ~♪

 どこかの猫型ロボットが未来の道具を取り出すような音がして、目の前に磨ガラス状のスクリーンが現れた。


 やっぱりチートアイテムだったよ・・・。


 ともかく[家畜の種]を検索すると、途端に画面が変わり地球で見慣れたホルスタイン柄の牛やピンクの豚、チャボのような茶色い羽と黒の首をした鶏の写真と共に、家畜の種の育て方というのがヒットする。そこを頭の中でタップすると、情報がズラズラ~と流れてきた。


 見たことも聞いたこともない育て方に、思わず開いた口が塞がらない。そんなおまじないみたいな事で果たして家畜が育つのだろうか?

 信じられないが、そう書いてあるのだから、実践するよりほかに道はない。私は覚悟を決めて家畜の種を埋めるべく、少しづつ離した場所に種を埋める穴を掘った。


 家畜の種は、動物なのだがやはり種なので一度土に埋めないといけないらしい。

 ゾンビが墓の下から出てくるみたいに、牛や豚が出てきたら、やだな・・・。

 穴を掘りつつ想像して身を震わせた。少しずつ掘り終えると、家畜の種を一つずつ入れて埋めていく。その後植物のようにジョウロで汲んだ小川の水をかけて回った。

 そしてこれからが変わった所。私の想像力に委ねられるのだ。それのいかんによっては、今後のスローライフ生活に影響してしまう。

 私は畑の真ん中に跪くと、目を閉じて祈った。



 ・・・乳牛と肉牛と食肉豚と食卵鶏と食肉鶏と、えっと、それから乳山羊と毛織物用アルパカと、敷地内管理用犬と屋敷内管理用猫を下さい。


 乳牛はホルスタインでお願いします(ジャージ種だと、濃いけど牛乳の量が少ないらしいし、茶色だから見分けが付きにくい・・・。落ち着いたらそのうちまた欲しいだろうけど)。


 肉牛はどんな種類でもいいけど肉質がしっかりしてて旨味が多くて、臭みは少なめにして・・・霜降りは望んでません。赤味の方が美味しくて脂肪は程々が嬉しいです。


 豚は出来ればイベリコ豚にして下さい。普通に焼いたりもするけど、是非生ハムを自分で作ってみたい!そしてカプレーゼにするのだ。


 食卵鶏も種類は決めてないけど、卵ご飯が美味しく食べられる卵の子に!


 食肉鶏は名古屋コーチンと比内地鶏の間みたいな種類で、手羽もアラもモミジも美味しく使わせて下さい。


 乳山羊はモッツァレラ作りたいのでチーズ作りに適した子で。


 アルパカは白い子の方が染色の時にいいかな?茶色も可愛いけど。


 ワンコは本当はウウェルッシュコーギーがいいんだけど、頭の良さならボーダーコリーかな?牧羊犬としても優秀だしね。


 猫は世界一小さいと言われてるクロアシネコで!人型の地に降りた時にも連れて歩けるとイイな。


 まぁ猫も犬も、私がサイズ変化するくらいなんだから、二匹共変化してもイイかもね。

 あ、私と意思疎通と言うか話せたら嬉しい。この子達が人型と話せなくてもいいけど。


 でも、他の家畜達とは話せない方がきっといい。お肉食べる子の意思が伝わっちゃったら、食べられなくなる・・・。



 私の魔力(まだ見えないので、あくまでもイメージ)を注ぐ感じでゆっくり身体の外に放出(あくまでも・・・以下略)。優しい雨がシトシトと降り注ぐのを想像して、地面に吸収し種達がそれを取り込んで・・・。

 目を開けてみると、種を埋めた場所が少しだけこんもり盛り上がっていた。こちらも時間がかかるんだろう。


 立ち上がると膝の土を払い、畑から出る。

 スパイスの畑を見ると、順調に育っているようだった。油菜や唐辛子草はもう収穫出来そうだ。確か食材加工のアプリもあったはずだから、育つのを待っている間に色んなアプリをチェックしておこう。



 道具を洗って片付けてから、靴の土を落として一旦キッチンに戻る。冷蔵庫で冷やしておいたお水をコップに注いで一気に飲みした。


 ふぅ、美味しい。


 もう一杯注いで残りを片付けると、水の入ったコップを手にダイニングの椅子に座る。

 頭の中で〈ワンランクアップ 食材加工〉のアプリを開いた。


 ざっと目を通す。流して見てみると、どうやら加工するには生活魔法を修得していた方が手順が早く済むという事が分かった。

 乾燥させたり攪拌したり発酵させたり固めたりと言った作業は、火や風や土などの精霊力を用いた方が負担も少なく、出来も良いらしい。

 確か生活魔法のアプリもあったはず・・・。先にそっちだね。

 私は〈初めての魔法 生活魔法編〉のアプリも立ち上げた。

 なかなか目的地にたどり着けない・・・あまり時間かかるようなら、収穫だけ先にしよう。


 まず生活魔法について。

 精霊力を用いて生活に利用する魔法を、他の魔法と区別して生活魔法と位置付けているらしい。

 現代の電化製品の代わりが生活魔法だと思えば良いだろう。

 ただ魔法に対する素養の差があるため、魔石(水を出したり、温めたりした例の色石の事)のように誰でも使える訳ではなく、逆に素養のあるものは、才能次第で組み合わせる事も可能らしい。

 一番分かりやすいのは、洗濯。水と風の精霊魔法で洗い、火と風の精霊魔法で乾燥させてしまう事も可能だ。

 それの応用編で、お風呂に入らずとも身体をクリーニングする魔法や、部屋のクリーニングをする魔法というのもあった。

 お風呂は大好きなのでここにいる限り入らないと言う選択肢はないのだが、部屋の掃除魔法というのは掃除の才能がない私としては大いに助かる。

 人型の地に行くようになれば、お風呂がない場所もあるかもしれないので、一応全部覚える事にした。チートなので素養はあるだろう(多分)。


 まず、精霊力を感じることから始める。


 火とか水とか風や大地を感じるというのは出来るが、精霊力を感じるというのは、どういう意味なんだろう? ・・・精霊が見えるのかな?


 手始めに風の精霊力を感じるべく、空中を見つめてみる・・・と、そこにあるのは空気(当たり前だけど・・・)。

 視覚に頼ると理性が働いてしまうので、目を閉じて気配?を探るようにしてみる。

 すると何となく?ではあるが、空気中に何やら核のような強い力を含む粒子が無数に広がっている気がした。

 ゆっくりと目を開けると、目を閉じなくてもそれらはそこここに感じられる。これかな?

 次はその粒子を、両掌の間に集めるイメージを描く。

 一度解ると案外簡単に、粒子が虫のように集中してきた。空気を圧縮すると熱を持つように、集めた粒子が動き出そうとしてググッと両手の平に圧力を加えてくる。それを活かすような流れを作ってやると、クルクルと回り始めた。緩く速く空気の流れが渦を描き、掌の間を広げる事でその質量は増していく。

 一度拡散させて空気の渦を消してから、もう一度掌の間に粒子を集めて動かす。何度か繰り返すウチに、意識しなくても出来るようになった。


 次は水かな? 空気中の水分を集めるようなイメージ。さっきの風とは違って粒子はもっと少ないけれど、時間をかけてゆっくりと水分が集まってくる。それが徐々に一つの水の球になり、段々と大きくなってきた。ある程度集まった所で風と同じように動かしてみる。グルグルと水の渦が掌の間で回転していた。消してからもう一度繰り返す。


 次は火を・・・といった感じで徐々に難易度を上げていき、何とか四精霊力を扱う事が出来た。

 リアルではあり得ないのだけれど、想像力と創造力でゴリ押しした感が否めない・・・。

 普通?の一般人は修得にもっと時間がかかるのだろうが、創造主というチート変換により案外簡単に出来てしまう。しかし基本さえ掴んでしまえばこっちのモノ、無事生活魔法を修得出来てしまった。


 長く集中していたせいか、精神的に疲れたのでそろそろお昼ご飯にしよう。何か作っても良いのだけれど、ここは手を抜いて果物で済ませるつもりで果樹園に向かった。



 白桃でもいいけど、奥の方にバナナとかミカンとかすぐに食べられる果実もあったので今回はそれを収穫することにする。

 黄色く色づいて熟したバナナをもぐと、手近な石の上に腰を下ろして皮を剥き口に運ぶ。

 甘い果肉に満足しながら咀嚼して飲み込んだ。目の前のバナナの木には、新たな実が実りつつある。


 何度見ても不思議な光景だよね・・・。人型の地でもこんなふうに再生(リポップ)するのかな?便利だけど、もしそうだとしたら地人族が蓄えてる理由が解らないから、やっぱり神域だけのチートなのかもしれない。


「創造主最強だよね・・・。こんなに便利になっちゃったら、リアルに戻った時本当に何もできなくなっちゃう・・・」


 ミカンの房を口にしつつ思う。

 こんなにチートを望んだわけではないのだが、一旦受け入れてしまうとその便利さにますます驚いてしまう。

 ゆっくりと食べ終えた私は、早速先ほどの生活魔法を使ってみる。ミカンやバナナの皮を風の精霊力で粉砕し、土の精霊力で発酵分解させて有機肥料に変化させた。それを今食べたバナナの木の根元に撒く。


 なんてエコなんだろう。現代のビニールとか持ち込まなきゃ、自分でリサイクル出来ちゃう。この能力、本当に現代(リアル)に持ち込めないかな?


 立ち上がって再び畑に向かおうとすると、何かが走ってくるような軽快な足音がした。そちらに目を向けると・・・。

 ログハウスの角からなにか小さな影が二つ、こちらに向かってきた。

 え?


「「ご主人様~(マイロード)!!」」


 ええ~~~~~~~??!











最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

ご意見ご感想などございましたら、よろしくお願いします。

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