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初心者でも世界を創れますか?  作者: 陽菜
第一章  独り暮らし満喫編
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かわいい農夫さんのお仕事

やっと農作業生活?のスタートです。

 

 ピチュピチュピチュ・・・、チチチチ・・・。


 遠くで小鳥の鳴き声が聞こえる。


 あ、そうか、ここは私の世界(エンデワース)なんだっけ。


 ゆっくり目を開けて、瞬き一つ。右側を下に眠っていたので、正面に浮かんでいる水盤(エンデワース)が見えた。

 頬にかかる白金髪(ハニーブロンド)の髪をかきわけながら、体を起こす。

 昨日はいろんな事があったせいか、ぐっすり眠ってしまったみたいだ。眠気も疲れもすっきりして、とても気持ちがいい。

 本来(リアル)の私は眠っているはずなのだから、夢の中で眠るというのはやはり変なんだけど、実際眠ったのだから考えても仕方がない。


 頭を軽く振るたびに、サラサラと髪が視界を流れてゆく。


 本当に綺麗な髪・・・リアルにこんな髪だったら、自慢しまくりだよね。眼の色だって光の加減で青に見えたり緑に見えたりする。宝石みたい。


 ベッドから降りてクローゼットの姿見の前に立つ。こんなに可愛らしい天使なのに・・・。


「私なんだもんな~」


 リアルの私がそばにいたなら、写メ撮りまくって抱きしめて愛でまくる! 私に(リアル)は可愛い服が似合わないのは解っていたけれど、可愛い物は可愛いのだ。こんなお人形さんみたいな子、欲しいよ。そしてこんな天使に農作業をさせる予定なのだ・・・。


 日焼けしたり筋肉質になったら、叱られるかな・・・。(誰に??)


 脈絡のない事を思いながら、私は着替えをするためにクローゼットの中へと入った。



 洗面台がないので、キッチンのシンクで顔を洗ってタオルで拭く。と・・・。


 ピロロン。

<アランニール神 からプレゼントが届きました>


「うわっ?!」


 ふいに軽やかなチャイムが鳴って、目の前に文字が表示された。


 な、何事??


 どうやらタブレットに受信されたメッセージが、そのまま表示されたらしい。

 インベントリーから出しても立ち上げてもいないのに分かるなんて・・・。もしかしたら、タブレットを出さなくてもアプリ使えたりして・・・。

 どんどん自分が規格外になっていくのが怖くて、考えを振り払う。

 そんなことより何が来たんだろう?


 インベントリーを立ち上げて中を確認すると。




 ・歯磨きセット   × 1


 ・スパイスの種セット   × 1



 なんていいタイミング。

 見計らったかのようにハブラシが届いた。歯磨き粉まであるし。

 スパイスの種っていうのは、昨日のメールで女神様が送るって言ってた調味料の材料の事だろう。枯れないし(多分)、再生(リポップ)するし、チートだけど助かる。


 早速とりだして歯を磨く。

 昨日は気持ち悪かったが、ハブラシがなかったので口を漱ぐだけでベッドに入ったのだ。人間、習慣って大事だよね。


 シャコシャコと歯を磨きながら、キッチンから見える庭の景色に眼をやる。


 今日もいい天気・・・。そういえば神域(ここ)って雨降るのかな? エンデワースは降ってたけど、女神様ここは規格外だって言ってたしな。でも山頂だろうとエンデワースなんだし、動物や植物もいるんだからやっぱり降るのかな? ・・・っていうかそういう事なら、せっかく調べたけど神域(ここ)も季節あるんだろうか??大変かもしれないけど、あるといいな。設定できたっけ?


 口を漱いでタオルで拭くと、歯ブラシをコップの中に立てて置いておく。


 さぁ、今朝のご飯はトマト雑炊だ~♪


 昨夜の夕食が(文字どうり)味気なかったので、ウキウキしている。


 雑炊っていうよりお粥? まぁ、どっちでもいいの~♪ 塩味トマト味~♪


 鼻歌を歌いながらお鍋に水と洗ったお米を入れて、火にかける。

 出汁があった方がいいけど、今は贅沢言わない。人型の地に降りたら鰹節?じゃなくとも昆布とか椎茸とかあるかもしれないし、このトマトだってドライトマトにしたら良い出汁が出るはず。密閉瓶があれば、ホールトマトとかトマトケチャップとか作って保存できそうだ。


 早く人型の文化進まないかな~♪ 野菜は豊富だから、卵が収穫できたらマヨネーズとか作っちゃおうかな?


 お鍋の様子を見ながら、未来の計画(プラン)を立てる。

 お米がいい感じになってきたので、カットしたトマトと玉ねぎを入れた。塩も一つまみ入れて胡椒を軽く振って、オリーブオイル?を二・三滴。軽く煮込むと、いい香りが漂ってきた。

 彩り用のレタス(パセリはスパイスなのでなかった)を小さくちぎって乗せたら~、はい完成!!

 トマト雑炊?ニーナ風の出来上がり!!

 早速深めのお皿に盛って、ダイニングテーブルに運ぶ。コップにお水、右手にはスプーン。


「いただきま~す♪」


 湯気の立つ雑炊にスプーンを入れ、ふぅふぅと息をかけて冷ましてから口に入れた。


「・・・美味しい!!!!」


 熱いけど、思わずかきこみたくなる美味しさ。塩味最高~♪


 食事って大事だよね、独り生活での楽しみの一つだもん。このまま調味料を充実させて、もっともっと美味しい物を作らなきゃ♪


 綺麗に一粒のこらず胃に収めた私は、スプーンをグッと握りしめ畑に向かって誓うのだった。



 食器を片づけた後は少し休んでから、農作業をしようと思う。

 昨日のオーバーオールが動きやすかったので、今日はウォッシュタイプのオーバーオールを発見し、それにレンガ色のシャツを組み合わせる。

 たくさん作業する予定なので、クローゼットで見つけたゴム紐で髪を二つに分けて結んだ。短いけれど、これぐらいなら結べる。ただ、サラサラな毛質のせいで、耳の横の髪が落ちてきてしまっているが、首の後ろが涼しいからいいや。

 麦わら帽子をかぶり、タオルを首に巻き、小さな農夫が姿見の前でポーズを決めている。

 何着ても似合うな・・・羨ましい・・・。


 気を取り直して外に出ると、ガーデニング用の手袋と鍬とジョウロを手に野菜畑の斜め奥の畑に向かった。

 なぜこの位置かといえば、野菜畑の隣の場所には薬草畑にしようと思っており、さらに野菜畑の奥の畑は、謎の家畜の種を試す予定だからだ。

 好奇心がうずうずする家畜の種だが、ゆっくり検証したいので、先にスパイスの種を蒔いて準備しておこうと思ったのだ。幸いにも各畑は白い柵に囲まれているので、万が一家畜の種が暴走(意味不明)したとしても、多分ガードしてくれるだろう。

 すでに畑はきれいに耕して畝が作ってある状態なので、蒔く場所の図面を頭の中に引いた後、インベントリーから種を取りだす。

 結構あるな・・・。




 ・砂糖の木(果樹のような木に丸い実が生り、その中に精製された砂糖?が詰まっている)


 ・胡椒の木(低木で細長い葉が茂り、枝豆のような実が生る。中の細かい種?が胡椒)


  ・塩の石(大きな庭石並みのが入っていた…。これはベリーの茂みの横に置く)


 ・油菜(低いタンポポのような茂り方をする植物で、身体?に似合わず大きな肉まんのような実をつける。それを絞ると食用油になる)


 ・唐辛子草(小さな細かい葉のつく草で、赤いラッパ状の花が咲く。これを乾燥させて細かく刻み、料理に使用する)




 ほかにもいろいろとあるけれど、主だった調味料の材料の植物をまず並べてみた。

 混乱しそうだが、とりあえず種を蒔いてみる。

 木になりそうなものは外側に、低い草っぽいのは内側に。小川からジョウロで水を汲んできて、かぶせた土の上からそっとかけた。


 早く大きくなって、私の料理を美味しくする手助けになってね。


 そう思いながら、かけていく。空になったジョウロを脇に起き、しゃがみこんで種の辺りを見つめた。

 木とかはさすがにすぐにはできないよね?今ある調味料が無くなるまでには出来てくれるといいんだけど。

 油菜とか唐辛子草の芽はムクムクと成長していくが、砂糖と胡椒の木はさすがに直ぐには大きくならない。

 何でもかんでもチートはつまらないものね。


 私は踵を返すと、家畜の種を植えるべく小川を挟んだ隣の畑に向かった。






最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

今日からリアルが忙しくなってくるので、不定期まったり更新となると思います。

飽きずにお付き合いしていただけたら嬉しいです。

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