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〜ヒューマンファーム〜


「女王陛下、側仕えって役目おえたらどうなっちゃうんですか?」

『・・なんじゃいきなり・・・・』


俺は今、女王と話している・・昨日言っていた側仕えの処遇というか再利用か?そんなものをなんとかできればいいな?と思ってのこと。

ついでに、王次郎への認識を高める目論見で白氷様と側仕えは俺の部屋で缶詰だ・・


「いや、白氷様と俺は番になるわけですよね?」

『うむ・・正式発表は先だがな・・』


「そうすると、俺は女王陛下の身内となるわけですよね?」

『ま・・まぁな・・そうなるな・・』


「ってことはです。 俺にもある程度権限というか、この巣の制度とかにも口出せますよね?」

『・・・妾が許せばな・・・』


「そうですよね。では、また聞きます。役目を終えた側仕えはどうなっちゃいます?」

『・・役目を終えた側仕えか・・・。其の方・・なにを企んでおる?』


「いえ、そんなにだいそれた事じゃないですよ。」

『・・側仕えのう・・役目を終えれば不容になるからのう・・まぁ・・通例であれば、処分されるかのう?』


「ですよね?・・・・。女王陛下、もしよろしければ側仕えを親衛隊と言う形にしませんか?」

『なんじゃ?その親衛隊とは?近衛とはちがうのか?』


「似てますが違いますね・・簡単に言いますと、引き続き主の側仕えを行い、更に兵を統率し、主を守る盾と成る様な感じですかね?」

『・・・・近衛と変わらぬではないか・・・』


「近衛はこの巣ですと女王陛下にしか付きませんよね?」

『うむ・・』


「姫にも王子にも付けたほうが良いと思いませんか?」

『確かにのう・・』


「それに今まで尽くしてきた者を処分してしまうのは心情的にもよくありません。」

『それはそうなのじゃが・・ずっと以前からそうじゃしなぁ・・・』


「それに人的・・虫的損失ですよ。・・・どうせなら再利用した方が良くないですか?」

『ふむ・・・再利用かえ?・・どのように?』


「以前は知りませんが、現在この巣では兵隊蜂をより強力にできてる実例がありますから・・似たような方法を取ればよいかと・・」

『なるほど・・しかしじゃ・・どのような者になるのかのう?』


「先程申しましたように、側仕えの機能をよりこなせるように人に近い器用な手をもたせようと思います。更にある程度強い体を実現しようと思います。・・これは姫を側で守るために必須です。」


『そうか・・わかった。では、白氷の側仕えからその処置を施すようにすすめよ。』

『実際の効果が判らぬでは、全ての側仕えに其のような能力は必要なかろう・・』


「わかりました。それともう一点なのですが・・・」

『なんじゃ?まだ有るのか?』


「黄土様の件ですが、本来でしたら先日お会いした時お話するべきでしたが・・」

『ふむ・・・』


「”再誕”なのですが、これを行わなくても黄土様のお身体を治す事が出来るやもしれません・・・」

『誠か!・・・・それは良い話じゃ!・・・死んでから生き返らせるというのは流石に妾にも眉唾であったしのう・・』


「いや・・技術面ではもう可能だと思います・・ただ、やはり死亡するのが前提というのは流石に可哀想ですし・・」

『確かにのう・・覚悟も必要になろう・・・』


「そこで、先日の事故の時、白氷様より天啓をうけましてね・・」

『ふむ・・サラッと事故ということにしてるが、あれは故意じゃろ?・・・まぁ、よかろう・・』


「ええ・・其の事故の時に白氷様からこう頂いたのですよ。」

「ニック殿、ナンバーズに使った技術を黄土に施してみてはどうじゃ?とね・・・」

『!・・・そうじゃのう・・まさにそうじゃ!・・何故気づかなかった?』


「ええ・・俺も”ハッ”っとさせられました・・・」

「ですから、黄土様の才能も含め要望の有る形で実現できればなと・・。このアームズの件がおわればすぐに取り掛かろうと思います。」


『うむ!でかしたぞ!・・うむうむ・・白氷がのう・・なかなかどうして・・・』

「ですので、白氷様には引き続き俺の助手っていうことで・・お手伝いを・・いかがでしょう?」


『それは構わぬ・・しかし、のう・・?其の方が来てから妾の巣が相当変わり始めておるのう・・少々不安もある・・』

「それには及びません。俺も俺の仲間のためですから・・」


『そうか・・では其のように取りはからえ』


「ははー」


俺は、女王陛下の部屋を後にする際、近衛兵に一匹から

「あの・・ニック様・・我らもより強力に女王を守れる力が欲しいのですが・・」と言われたので

「其の件は女王陛下に直接、直訴してくれ」といっておいた。



・・ふむ・・どうやらナンバーズはよい結果を出しているようだ・・ただ・・燃費の問題がなぁ・・どうしたものか・・・


通常の兵隊蜂以上の個体は一週間に握りこぶし一つほどの肉団子が必要だが・・ナンバーズは王次郎の例にもれず・・ドカ食いしやがる・・うーん・・こりゃ狩りとかじゃなく・・・安定的に食料を産み出す何かが必要かな?・・・なんとかしないとな・・




「ナンバーズ羽化した―?」

研究室へ赴いた俺がまず目にしたのは・・蛹だった者は無事に羽化している姿だった・・

しかし、現在俺の声さえ耳に入らないぐらい・・食事に夢中だ・・・


「ゼロ、7・・どうなってんの?」

『ムグムグ・・お頭!・・・』

『モグモグ・・ニック様!』


「なにこれ・・どうなってんの?」

『ムグムグ・・皆腹減ってるんでしゃす・・いま一生懸命食事中でやす!』

・・・ゼロ・・お前・・かなり必死だが・・?


「そんなに腹へるの?」

『もぐ・・はい!・・』


「そんなもんか・・」

『ニック様!・・大変です!・・これじゃあ手が幾つ有っても足りません!』

『そうよ!・・なにこの量!・・あたし達もこんなに食べることに成るんですか?』


「あー・・ミウとムウか・・まぁ・・そうなるかな?」

『これじゃぁ・・いくら狩人が狩りしてきてもまかなえませんよ!』

『そうそう!あたし達のご飯も食べちゃうんだから!』


「そんなにか・・・・こまったなぁ・・・」

『この調子だと・・すぐに倉庫の肉団子が尽きちゃう!』

『兵隊蜂達の食事が少し少なくなってるって話も聴きます!』


「え!?そんなになの?・・まいったなぁ・・たかが6匹でそんなに食うのか・・こりゃマズイな・・」

・・・燃費の良い改良をするか・・それとも肉団子に変わる糧食をつくるか・・そんくらいしかないな・・


「ミウとムウ・・それぞれの好みとかは?やっぱりあんの?」

『ゼロと10と6は肉が良いみたいです・・・』

『7と9は植物が良いみたいです・・肉団子も食べますが・・』


「へー・・・」

『へーじゃないですよ!・・一大事です!』

『そーそー!一大事!』


「そんなこといわれてもなぁ・・・狩人蜂に頑張ってもらうしか無いだろ?」

『ニック様のお力で何とか成りませんか?』

『なんか狩人蜂を改造してなんとかなるとか?』


「・・・・え?・・・うーん・・・改造はしても意味ないからなぁ・・だって周りの獲物狩り尽くしたらそれで終わりじゃん・・」

『!それじゃあ!もっとダメじゃないですか!』

『!侵略!略奪しなきゃ!』


・・・おいおい・・物騒だなこの双子・・・


「まーまー・・おちついて・・。取り敢えずこれから”時の記憶”いくからさ・・今は我慢できるでしょ?」

『・・・今は・・我慢できますが・・・』

『・・この分だと・・倉庫が一ヶ月も持ちません・・・』


・・えぇー・・そんなになの?・・・・


「そうか・・結構・・・切迫した状況だな・・・先に解決しないとな・・・」

『よろしくお願いします!』

『お願いします!』


「じゃぁ・・食事終わったらさ・・各自外に出てゼロと7でうまく訓練してて?」

『『はい!』』


研究室で過ごす時間が短かったが・・こりゃ・・そんなこと言ってられないな・・・

・・ちょっと女王に通信しとくか・・・


俺は”時の記憶”へ急ぎながら女王へ通信を開始した。

(女王陛下今よろしいですか?)

(おお!ニックよ・・良いところで話が出来る)


(何か在りましたか?)

(ふむ・・主様より連絡が入ってのう・・・)

(アームズですね?)


(うむ・・・本日の夜更けには見える距離まで来るやもしれぬと言っておる)

(結構早かったですね・・)


(其の方、EMPとやらは出来ておるのかえ?)

(ええ。できてますよ。ついでにGPSも出来てます・・それと兵士達の防御用のシールドみたいな物もできてます・・ほかにも色々と・・・)


(ふむ・・中々潤沢そうじゃ・・この戦・・いけそうか?)

(まぁ・・予想は辞めておきましょう・・予想通り行かない時に手詰まりに成るかもしれませんので)


(わかった・・・・それはそうと、其の方は何用じゃ?)

(ああ・・えっと・・食料の問題についてなんですけど・・・)


(ふむ・・・・妾にも相当数の苦情が上がってきておる・・・ナンバーズが相当消費するらしいのおう?)

(ええ・・昨日の今日で・・相当食べているようです・・)


(それは困ったのう・・・狩人は不眠不休で獲物を狩りに行って戻らぬものも出てきておる・・)

(それはまた・・一大事ですね・・・・)


(うむ・・・このままだと巣の周りの獲物が居なく成る・・・ちと、まずいのじゃ・・)

(ええ・・先程ナンバーズに聞きました・・・確かに切迫してるようです・・)


(其の方・・連絡を入れるということは何か有ってのことじゃろう?)

(ええ・・少し提案がありまして・・・)


(わかった・・この場で聞こう)

(では・・北に有ると言う人間の都市・・・ほしくありませんか?)


(ふむ・・つまり・・人間を食うと言うことかえ?)

(んっと・・遠回しにはそうなりますが・・餌の量産は必須です・・ですから・・農場としてといいますか・・)


(・・・・・其の方は・・本当に人間かえ?・・同族にそこまでするのか普通・・・)

(あー・・・まぁ、この再どうでも良いですよ・・)


(ふむ・・妾は其の方が味方であったことを心より感謝するぞ・・・)

(まぁ・・ヘキサ有ってのことですから・・なんとも言えませんね・・)


(それはさておき、どうでしょう?)

(ふむ・・・わかった・・考えておこう・・まずはアームズの件、片付いてからじゃ!)

(わかりました。ですが今から色々下準備をいたしますので・・ご了承ください・・)


(うむ、では、よろしく頼む)

(はい!)


さて・・・いろいろ手を付けないとな・・まずは・・アームズか・・・



『”ヘキサ” 昨日頼んどいたファンクションどお?できた?』

”はい。 加速因子の導入様ファンクションは出来ています。”


『これって、蛹時間が短いやつだよね?』

”はい 最高性能とは言えませんが現在の脳及び筋肉等神経系統の反応速度が上がります”

・・・ふむ・・だけど・・1.5倍程度か・・いや・・1.5倍もというべきかな・・・


『”ヘキサ” このファンクションは4時間で羽化するんだな?』

”はい 4時間ほどで羽化が完了いたします。”


『”ヘキサ” もう一つの例のも・・できてる?』

”はい 此方に用意しております。”


ふむ・・これである程度安心だ・・・


さて・・次は・・


『”ヘキサ” 食料のことなんだが、ATPから蜂達の食料は生産できるの?』

”はい 可能です。1グラムのATPから食用タンパク質を一日に1kgは生産できます”


『この巣で食料生産に使えるATPの総量は?』

”計算中・・約100kg前後です。”


・・・ぜんぜんたんねぇ・・・やべぇな・・・


『”ヘキサ” 食料を生産する専用の装置とかない?』

”はい 有ります。しかし、どれもATPを元に生産いたします。”


・・何処まで言ってもATPだな・・やはり人間を飼育してそれからATPを搾り取るしか無さそうだ・・


『その食料生産装置は、1グラムがタンパク質1kgなの?』

”いいえ 限定機能の特化により、1グラムあたりの一日の生産量が5kgに成ります。”


・・・それなら・・20台も有れば・・・ナンバーズ達の分も賄えそうだ・・・


『”ヘキサ” 食料生産装置を作りたい』

”製作には、ATPを1000kg消費します。”


・・・・・・1tかかんの?・・・・そりゃ・・・今は無理だ・・・そんなにまだ貯めてないし・・


『食料生産装置はあとでつくるわ・・・』


・・・ふむ・・・・こまったな・・こりゃイタチごっこになりそう・・・

・・・やはり人間に食料を生産してもらいながらATPを少しずつ頂いて・・生産するしかなさそうだな・・

・・人間は勝手に増えるわけだしな・・・人間達を管理出来るようにすれば・・・より効率化出来るんじゃないか?

ってか・・人間達も今の生活よりより楽な生活ができると言えば協力してくれないかな?


こうして俺の中で人間飼育牧場事、管理社会を構想していった。



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