閑話〜脅迫〜
「あー、俺は竜が蘇ったんだとおもうぜ。」
「そーかな?悪魔の仕業だって言う奴もいるぞ?」
「だってよー、悪魔にあんなブレス吐ける奴いるか?」
「いや、いないと思うが、ブレスともかぎらんだろ?」
「いや!あれは、ブレスだ!咆哮をお前も聴いただろ?」
「聴いたが、正直、今となっては咆哮かどうかも怪しいな」
「しっかし、なんでまたこんな所で、あんなことがおこったかなー?」
「いいじゃねーか、そのお陰で仕事が増えておまんまにありつけてるんだ」
「なあぁ、きいたか?」
「なにを?」
「最近、王都からやってくる冒険者がめっきり少なくなってるって話」
「ああ、それは俺も聞いてる。何でも帝国と一戦交える気なんだろ?」
「他人事みたいにいうなぁー?」
「他人事じゃねーさ、いざってときは俺等も駆り出されるんだぜ?」
ここは酒場、ギルドに併設された小汚ないカウンターが印象的な場所、当然、多くの冒険者が思い思いに昼から酒を煽っている。
「だからさー?西の海沿いの海運都市に移らねーか?」
「お前、泳げたっけか?」
「そーゆーことじゃねーんだよ。」
「ん?」
「王都もきな臭い、この都市もあんなことがおきる。つまり、命がいくつあっても足りないだろ?」
「お前の言いたいことは、わかるが、正直意味無いだろ?」
「なんでだよ?」
「何処に居たって、結局俺らは冒険者だ、命を使っての、このおまんまってわけだろ?」
「いや、そーだがよー。おれは正直死にたくねぇんだよ。特に竜なんて代物には絶対あいたかねぇ」
「なにいってんだよ!お前、もう冒険者やめた方がいいぞ?」
「・・・くっそ、お前に言われるとなんかイラッとくるな」
「なんだと!」
「やんのか!」
酒の勢いもあるのだろう、このようないさかいは酒場で頻繁に起こっている。
みな何らかの不安を抱えているものだ・・
酔いどれの二人がつかみかかっているテーブルへ一人の男と子供が席につく。
「すまん、ここいか?」
「あぁん?」
「だれだおま・・・・ん?おまえ・・ボークスか?」
「!ボークスだって?・・・ホントだ!おい!みんな!ボークスだっ!ボークスが帰ってきたぞ!」
酔いどれはボークスと顔見知りだったようだ、些細な違いはあるにしてもボークスはボークス・・そして、この都市の冒険者としてはかなりの腕立ったのだろうそして信頼も・・
騒ぎ立てる酔いどれに便乗したのか、周りからワイワイと人が集まる。
「それにしてもボークス・・よく生きてたな・・」
「しってっか?ボークス。 お前、死人あつかいだぜwなぁ?おやっさん」
一人の男が、ギルド併設のこの酒場のマスターとおぼしき男にそんなことを投げ掛ける。
「ああ・・よく戻ってきたな・・・ん?少し感じが変わったか?」
「・・・」
「何を黙ってるんだ?・・それよりもホントによく戻ってきた。・・・レーナやニルスの姿が見えないが・・・?」
「ああ・・・そうだな・・」
「どうした?いつも寡黙なのはいいが、どうやって戻ってきたとか教えてくれてもいいだろ?酒ならおごるぞ?」
「・・・・・」
ボークスは困っていた・・詳しい話は禁止事項に当たる・・そう易易と言えないのだ・・・
「おやっさんとやらすまんが、ボークスは今、訳有りでね・・あんまほじくり返さないでおいてほしいんだよ」
「なんだお前?・・ここはガキが来る場所じゃねーぞ?」
おやっさんは、子供を見るなりしかめた顔で、そうはいた。
「おやっさん。そこまでにしておいてくれ。こいつに関わると人生終わるぞ。」
「なにいってんだ!ボークス。お前がつれてきたんじゃねーか」
ボークスは困窮しながらも精一杯の発言なのだろう・・・。
「何でも良い・・、こいつには関わるな。」
「・・・なんだしばらく見ない内にずいぶん萎れたな・・」
「・・・・」
おやっさんは、煽るのが仕事・・・メモメモ・・
「まーまー・・おやっさんとやらそこまでにしといてやってよ。」
「それよりさ、俺こういうとこはじめてなんだ、なんかうまいもんでも食わせてよ。それと、冒険者ギルドの方で少し話もしないといけないしな」
「ガキが・・・まぁいい・・ボークス。ガキの面倒くらいちゃんとみとけよ。」
「・・・ああ」
おやっさんは、カウンターの向こうへいってしまった。
「なぁ・・ニック」
「んー?」
「本当にやるのか?」
「ああ。やるよ?そのために来たんだろ?」
「・・・」
「まぁ、気を落とすなよ。 大丈夫だって・・いざってときは俺が出るからさ」
「それが一番不安なんだがなぁ・・・」
ボークスは本当に心配性だ。
そうこうしていると、腸詰めとエールがどかっとテーブルにおかれる。
食べ物が来る間、ひっきりなしにボークスの知り合いらしき冒険者が詰め寄ってきていた。
どれもこれもにたような質問ばかりで飽き飽きする・・・
俺は腸詰めを手でつかみかじる・・・うん・・・不味い・・・ってかくせぇ・・
そしてエールにおれが手を伸ばそうとするとそばにいた女冒険者に横から「だめっ!」といわれかっさらわれる・・・喉乾くんだよ・・この腸詰め・・・ぶっちゃけしょっぱい・・
「おねぇさん。・・それ返してよ・・」
「子供がの飲む物じゃないだろ・・・」
「じゃぁ代わりのないの?・・この腸詰めしょっぱすぎんだよ・・」
「なにいってんだ・・それがいいんだろ?」
「マジで、しょっぱすぎて喉乾くんだよ・・ミルクでもいいからさなんかないの?」
「マスター。ミルクくれる?この子に」
「っち。なんだよディスティア・・母性本能でもくすぐられたか?」
「ちげーよ!そんなんじゃねー!子供にエールだす酒場がどこにあんだよ」
「・・ここにあるぞ?」
「いいからもってこいよ」
「わかったよ・・ったくしゃーねーな・・」
「ほれ、ガキ・・ミルクだ。」
「あー、すまんね。エールでもよかったんだがね・・」
「なに生意気いってんだ・・ん?・・ガキ・・お前亜人か?」
「ああ・・そう言うことになるかな?」
「・・・まぁいい・・。それよりボークスギルドの方で準備できたみたいだぞ。報告いってこい。」
「ああ・・」
「ん?じゃぁおれもいかなきゃな・・」
「ガキはここで留守番だ!」
「おやっさん・・そこまでにしといてくれ・・報告にはこいつも参加させる。」
「正気か?・・・・・・まぁ、面倒はお前が見ろよ?」
「ああ・・」
食っていた腸詰めをミルクで流し込み。
急いでボークスの後をおった。
ギルドのカウンターまで来るなり、
ギルド受付のねーちゃんがビックリしたような声をだしていた。
「ボークスさん!・・・やっぱり生きてたんですね!よかったぁ」
「ああ・・とりあえずな・・・」
「あれ?・・なんか雰囲気かわりました?」
「・・・・多少な・・」
「・・それで今日はどんなご用で?」
そこまで言うと二階から渋いイケメン中年が降りてくる。
「プリオリ、ボークスは俺と話だ・・・」
「ギルドマスター・・・」
「ボークス・・変わったな・・何かあったんだな?・・」
「ああ・・」
「そこの・・亜人の子供が関係するのか?」
「ああ・・」
「わかった。上ではなそう」
「ああ・・」
「そっちのちっこいのも来い」
「ハイハーイ」
二階に上がると、シークレットルームと書いてある部屋へ通された。
「ここなら、話がもれない・・」
「そして、ボークスよく戻ってきたな・・・しかし・・よく生き延びtれたな・・驚いた。」
「・・・ああ」
「取り敢えず、ボークスの死亡は撤回しとくがいいか?」
「ああ・・そうしてくれると助かる・・」
「・・・・・・レーナとニルスは?・・・・・死んだか・・・?」
「ああ・・・あえなくな・・」
「詳しい話は聞けるか?」
「・・正直今の状態では、おれに発言権がない・・詳細は難しいだろう・・・」
「!・・・なんだと?・・・【ギアス】でもかけられたか?・・・腕の良い【ディスペル】使いを知ってるが?」
「・・魔法じゃないんだ・・・【ディスペル】は効かない・・・」
「どんな呪いもらったんだお前・・・冒険者は続けれるのか?」
「ああ・・続けれるが・・いまは故郷への旅の途中だ・・・」
「ふむ・・・・。 こいつに関係するのか?」
「・・・・・」
「そうか・・・」
「ああ・・えっと小僧・・名前は?」
「俺?・・・・・ボクはニックだよ!」
「・・・・・・・・ふざけてるのか?」
「まぁ・・ちょっとはなw」
「ふむ・・・緊張感の無いやつだ・・」
「はははwよく言われるよw」
「それよりもさ?ギルドマスターさん・・ボークスの話し聞きたいんだろ?」
「ん?!・・知ってるのか?」
「知ってるも何も・・・・ボークスを此のようにしたのは俺だからね」
「・・・・・・はっw・・・冗談だろ?・・・・・・・・。 本当なのか?」
「ああ・・・」
「・・・・・ニック・・詳しく教えてほしい・・・」
「んー・・何処から話せばいいか?・・・取り敢えずだが・・」
「手短にはなすと三人の冒険者を殺したけど、ボークスだけ俺の提案を受け入れたんでね生き返らせたんだ・・・新しい身体にね。」
「・・・・・・ボークス・・本当か?」
「ああ・・・ウソではない。」
「・・ニック・・・お前・・亜人の魔術師か・・・それも相当高位の・・」
「残念、おれは魔術とか使えないよ・・・使いたいんだけどねw」
「・・詳細を聞きたい・・・・・」
「まぁ話しても良いんだけど・・・そうだな・・取引出来ないか?」
「なんの取引だ?」
「俺をここの領主に合わせてほしい。」
「・・・何故?」
「まぁ・・ここで言うとお前ら怒り心頭するからないえないけどw」
「ボークス!・・・コイツはなんだ?」
「・・・俺にも判らん・・判らんが・・手を出すべきではない・・・」
「ギルマスのおっちゃん。ボークスをあんま責めないでくれよ・・規制かけてるからそもそも言えないんだよ・・すまんね。」
「お前が・・【ギアス】の主か?・・・・」
「う〜ん・・・俺は魔術使えないんだよ・・・・妖精とかの原始てきなやつしか使えない・・こっちの魔術は一切使えないんだ。」
「・・・」
「領主に会わせることは出来ない・・・・・お前のような怪しい奴を近づけるなど・・・」
「まぁ・・そーだわなw・・・でもさ?あれだろ?この間の光見たろ?」
「・・光?・・・・・・天変地異の事か!」
「正解」
「お前・・あれに関係するのか?」
「まぁ・・関係ってか・・どういったらいいかなー?・・・現場にはいたよ?当事者といえば当事者だ。」
「・・・・・・・・・・もしや・・・あの光・・あの破壊をこの都市に・・・!」
「んー・・・場合によってはかな?・・むしろヤルならもっと穏便に人だけ殺せるしな・・・べつに建物破壊する意味ないだろ?」
「お前・・見たことのない亜人・・・いや・・悪魔か?・・・」
「レーナにもそう言われたな・・・が、違うよ。 俺は真に人間だけどね。」
「・・・・亜人でも無く・・悪魔でもない・・人間と来たか・・・・・」
「まぁ・・話がそれてるし、さっきから上の階に数人配置してるだろ?・・・何時合図だすんだ?」
「・・・・・知っていたのか!・・・・」
「わかんないわけねーだろw・・・なにがシークレットルームだよw全然シークレットじゃねーじゃんw」
「・・・ボークス!・・・・」
「・・俺からは何も言えん・・・・ただ敵対はするな・・すると・・本当に都市が一瞬で消える・・・」
「!!!・・・・・・・・・・・」
「まぁ・・ホントはさ?いきなり領主んとこいって話そうと思ったんだけど・・ボークスがここで事前に説明すれば繋いでくれるって言うから来ただけなんだw」
「!・・・・・なにが・・目的だ・・・・」
「目的かぁ・・言っちゃっていいと思う?ボークス・・・」
「・・・こうなると・・難しいな・・・・」
「だってさw」
「・・・・・・わかった・・・手は出さん・・・・話をしてくれるか?」
「領主へは?合わせてくれる?」
「ああ・・俺が直々に紹介しよう・・・」
「そうか!よかったw」
「ボークス・・・それで良いんだな?」
「ああ・・・かなりきわどかったがな・・・・」
「さぁ!ニック・・・・話を聞かせてくれ。」
「そうだなー・・・・・まずは、この都市を含む領主の領地を全部貰いたいんだw」
「・・・・・・・・・は?」




