〜そうか・・狩りか・・・しないとダメか?〜
「さて・ミウとムウはお前たち用の導入剤つくるからさ・・少し此のまま待機でいいか?」
『わかりました・・・・・・・・』
『ニックさま・・あの・・・』
「あー・言いたいことは解るよ・・・蛹だろ?」
『はい・・・・』
『なんで・・蛹に・・・・』
「んっと前もって言って置かなければ成らないんだけど、導入剤は一度蛹になって身体を作り変えるものなんだよ。」
『『・・・・・』』
「だから・・もう一度羽化するだけだからそれほど危険じゃないよ。」
『そうだったんですね・・・・・・』
『そうだったんだぁ・・・』
「でも、お前たち用の導入剤は・・少し違うものに成るかもしれないからさ・・」
「ただ・・どちらにしても蛹には成ると思うからそれだけは憶えといてね。」
『わかりました。』
『・・はい』
俺が、そうこう、双子へ説明していると、働き蜂が何やら液体を運び込み始めた。
・・なんだ?・・・掃除ってわけでもないけど・・・?
「働き蜂くん・・なにしてんの?」
・・・・・答えない・・・・・・
働き蜂の行動を見守っていたらゼロと7が蛹に成っている場所へ持ってきた液体をぶちまけ始めた。
「ちょ・・・え?なんで?・・なにしてんの?」
(ヘキサです。 現在、形質変化中の個体へ形成補強の為、補強剤を投与しているところです。)
「おおう・・ヘキサから話し掛けられるのは・・初めてじゃないか?・・・」
「ってか・・そうか・・補強剤か・・・。 失念してたな・・確かに質量も上がるんだ・・その分の補強はしないといけないよな・・・」
(”ヘキサ” 補強剤の中身を教えて。)
(はい 補強剤の情報を提供します。)
・・・ほほー・・・そうか・・これで、必要な繊維を保持するのか・・そうだよな・・ただ繊維状に形成しても・・元々材料がないならムリだしな・・・ってことは?
もしかして、シミュレーションってか編集コンソールのなかで1兆失敗したのって・・補強剤無しでの結果だったわけか?
・・そうか・・・そりゃ失敗するわけだ・・・そこら辺もよく考えなきゃだな・・・
(”ヘキサ” ナイスフォローだ。良い仕事ありがとう)
(いいえ。 此方こそ)
・・・・さて・・・・これで、良い感じになってきたな・・・・ふむ・・次は・・っと
やっぱり、蜂妖精・・早めに復活させたいな・・・”時の記憶”いくか・・・
・・・それに他にもいろいろと・・・んー・・・しかしソロソロ睡眠取らないとな・・・
限界ちかいんだよなぁ・・・一度自室もどって仮眠でもしてくるか・・・
「えーっと・・・取り敢えず、ここで待機しといてね。働き蜂いるし、生活には困らないように成ってるからさ」
『『はい』』
「取り敢えず俺は自室に戻るけど・・・逃げないようにね」
『『・・・・・はい』』
「それから・・此の場に居ないえっと?4と5だけどさ?アイツ等が何処行ったかしらない?」
『あたしは・・知らないです。』
『あたしは・・・多分・・二匹でアームズを狩る!って行ってたのをきいてましたから・・・』
「え!・・・・・マジで? 4と5ってそんな感じなやつだったの?」
『はい・・4はどっちかって言うと・・・引きずられるタイプに見えます・・・』
『そうそう・・5は、ガッチガチの武闘派だよね』
・・・・そうか・・奴等・・・・二匹でアームズにいどんでったか・・・
・・・こりゃヤバイ・・・女王に報告しないと・・・
「ミウ、ムウありがとう・・貴重な情報助かった。」
『『?・・いえいえ』』
「じゃあ・・ちょっと、出てきます。」
『『いってらっしゃいませ』』
・・さてー・・結構ヤバイ事に成るかもしれん・・・・・・・アームズに目を付けられでもしたら今の状態じゃ勝ち目ない・・・・
・・しっかし・・余計なことしやがったな・・・・4と5か・・・いきて戻ったら・・・・面白いことしてやる!
俺は、自室へ戻るのを諦め・・時の記憶へ向かった。
道すがら、女王へ通信。
(度々すみません。 女王陛下)
(おお、ニックか・・どうした?)
(いま・・この巣の中に居た残りの二匹を研究室へ補導し終わったんですが・・・)
(ふむ・・なにか問題でも在ったのか?)
(いえ・・その二匹には問題は・・無い方でした。)
(うむ? 無いのであればなにごとじゃ?)
(いえ・・その二匹から少し不穏な事を聞いたんですけど・・・)
(なんじゃ?いいずらいことか?)
(ええ・・私の勘違いであれば良いのですが・・・下手すると・・アームズが近日中に攻めてきます)
(!!!!!なんじゃと!・・一大事ではないか!)
(いや・・まだ断言できないんですが・・取り敢えず、事情としては脱走した者の中に二匹ほど巣の外へ行ったものが居るんです)
(ほう・・・・・)
(その二匹・・どうも好戦的なパーソナルの持ち主で・・2と3の話によると・・)
(ふむふむ・・・・)
(その二匹・・・・アームズを狩りに行ったらしいんです・・・)
(!・・・な・・なんじゃと・・・・・)
(ええ・・女王陛下でしたら解ると思うのですが・・・・・へたにアームズを刺激する結果になるとマズイと思いまして・・・)
(んんんんんん・・それはイカン!・・・・まずいのじゃ!・・・・)
(ニックよ!其の方、その二匹を捕まえに行けぬか?)
(流石に・・私の足・・もとい戦闘力というかこの身体では・・なんとも・・・)
(んんん・・どうしたものか・・・・巣の外となると・・妾の匂いも届かぬ・・・困ったのじゃ・・・)
(つきましては・・・その・・権限の譲渡をお願いしたいんです・・捜索用の装置を製作させてほしいのですが・・・)
(ふむ・・・・・・致し方ないか・・わかった。では、妾はこれから”時の記憶”へ赴く。其の方もくるのじゃ。)
(わかりました。・・というかもう向かっています。)
(そうか・・では”時の記憶”で落ち合おう・・)
(はい)
通信を切り”時の記憶”へ急ぐ。
『ニックよ。来たか』
「女王陛下、早いですね。」
『其の方が遅いのじゃ・・・。 早速譲渡するとしよう』
「畏まりました。」
『”ヘキサ” 今から女王の持つ【工場長】の権限を俺に譲渡するんだが出来るか?』
”いいえ。 現在の個体ニックの身体では【工場長】の任務は務まりません。其の為権限の譲渡はできません。”
「ええ!・・まじかよ・・どうする・・・・?」
『どういうことじゃ?ニックよ・・』
「どうも、人間というか・・この身体では【工場長】の任務んい付けないようなのです・・・」
『なんじゃと!・・では・・・捜索ができぬではないか・・・』
「ちょっとまってくださいね・・・・・なんとかします。」
『”ヘキサ” 現在の俺でも獲得出来る権限の中で一番上の権限はなに?』
”現在の個体ニックが獲得し得る最上権限は、モデラーです。”
『”ヘキサ” じゃあ、俺をモデラーの権限にしてほしい。』
”モデラー権限を獲得するには、【工場長】の許可が必要に成ります。”
・・・じゃぁ・・・女王にお願いしよう・・・
「女王陛下・・触覚接続で・・いや通信でも良いんですが、ヘキサへ俺にモデラーの権限を与えると伝えてもらえませんか?」
『わかった・・・・・』
(ヘキサよ。 妾はニックにモデラー権限を与えたい。)
(マスター権限承認・・・・・・・個体ニックへモデラー権限の付与を行います。)
『ニックよ。ヘキサが承認したようじゃぞ』
「有難う御座います。」
『”ヘキサ” 俺の今の権限は?』
”個体ニックの権限はモデラーです。”
・・よしよし・・・たしか・・モデラーならある程度作れるはずだ・・・・
『”ヘキサ” モデラー権限で製作できる物のリストを見たい・・』
”はい リストを表示します”
そうすると、例によって”泉”に大量のリストが表示される・・・・
・・このままでは読めないな・・・・どうするか・・・
触覚接続するか・・・仕方ないな・・・・
「女王陛下。取り敢えずモデラー権限で出来る事をします。以前のものより数段技術が高いものが作れますので・・・今回の件は大丈夫かと思います。」
『そうか・・・じゃが・・【工場長】権限は・・・どうするのじゃ?』
「そのまま、女王陛下がお持ちください。 もしかすると後ほど使えるように私の方で色々できる様に成るやもしれませんし・・・・」
『ふむ・・そうか・・では、ニックよ・・後は頼んだ。妾は妾でできうることをする』
「畏まりました。」
女王が部屋を後にした後、俺は触覚接続をする。
例のごとく・・バーチャル空間に俺が入ると・・・・ウザイのが・・・
”やっほー!”
・・・・きやがった・・・・・・・・・
「ヘキサ・・いまさ・・忙しいんだよ・・・ってかさ・・モデラー権限で作れる物のリスト見せて」
”ブー ヘキヘキってよんでよー!”
「わかった、わかった。 じゃあ・・ヘキヘキー、モデラーデーツクレルーリストミセテー」
”・・・棒読みすぎない? まぁいいけど・・じゃあみせるよー”
すると、頭の中にリストが入る・・こないだの情報よりは全然大したこと無い・・ってかなんとも無い・・・
・・リストだけならそれほど情報量ないのか・・そうかそうか・・
早速、捜索に役立ちそうな物をさがす・・・・ってか・・こんなのどうやって作るんだろ?
例えば、ゲノム追跡とか・・・残留痕跡追走とか・・・なんだこれ・・?
まぁ・・まだ理解できないのは置いとこう・・・取り敢えず・・これかな?
「ヘキヘキ。この生物型ドローンってあるけど、これどのくらいで製作出来るの?」
”おおー!ヘキヘキって呼んでくれたのね。うれしい!”
”えっとね・・・・それは、3時間もあれば作れるよ。”
「おお!早いね!それ作るかな。 頼める?」
”お安い御用!・・・と行きたいんだけどさ・・・・・”
「おん?どうした?」
”あのね。モデラーの権限ってね・・・・。権限と同時に義務みたいな制約が発生するんだよ・・”
「マジで?・・・・・どんな?」
”んっとね・・色々あるんだけど・・まぁ、結局は通貨・・つまり、ATPを作り出して提供してもらえないと・・あたしの方で作れないんだよね・・・”
「・・・そういうことか!・・だから俺の身体ではまだできないと言う言い方だったのか?」
”そうそう。”
「じゃあ・・ドローン作るのに・・俺はどんくらいのATPもってかれるの?」
”んー・・・・今のままだとね・・・その身体にあるATPのニック4人分は提供してもらうことに成るかな?”
「・・・・それって・・・・俺・・死んでんじゃん・・・」
”www。そりゃそーだよw”
「・・・だって・・ATPって・・ADPに成ったやつに糖とかつかってATPにもどすんだよね?・・・・ん?・・・もしかして・・・・・・・ATPそのものを持ってくのか?」
”正解・・・そうなんだよ・・エネルギーそのものというよりその充電出来るATPが必要なんだよね”
「そうか・・・じゃあ・・・むりか・・・」
”でもね?・・・・方法がないわけじゃないんだ・・・ATPは必要なんだけど・・・”
”ニックのATPじゃなくてもいいんだよ・・・・・・・”
「ん?つまり・・・どっかからATPを持ってくればいいってことか?」
”そーゆーことー。”
「そうか・・・ふむふむ・・・・わかった。 で、もってきたATPは何処に提供すればいいんだ?」
”んっとね・・・この巣のなかに食堂があるんだけど・・その奥にキッチンがあるんだよ”
”そこに持っていけば・・・提供したことになるよ。”
「でもさ?・・ATPそのものって持ってこれないから・・・・! つまり獲物を狩って巣に提供しろということか?」
”そそ。はなしはやいね。そーゆーことー”
「でも・・ATPの計算むずかしいだろ・・具体的にATPはどのくらいの量が必要だ?」
”んっとね・・ドローン一個で・・・えーっと・・・・200g分のATPが提供できればいいよ。”
「ふむ・・・じゃあ・・・人間一人頭・・100g位だから・・・・平均65kgで・・100g・・・ってことは」
「そうか・・人間二人分・・つまり大体100kgくらいの・・・細胞が必要なのか?」
”そうそう・・もっと言うと、生きた細胞だとうれしいなw”
「わかった・・・・じゃあ・・・なにかとっ捕まえてくれば良いんだね?」
”そーそーw 因みに巣に提供する者をカウントしてるから巣の外で誰が狩りしてもいいよw”
「マジか!・・そりゃ・・・手間がかからんな・・・よし!やってくるわ・・・200gか・・・」
”はいはーい じゃあそれまで、ドローンのシークエンス保留でいいね?”
「ああ・・・すぐもどるがなっ!」
”はいはい・・いってらっしゃいw”
俺は、接続を切りる。
・・・単純計算で・・人間二人か・・・・大型の猪とか・・馬とか・・
んー・・・そういうのが見つかればいいが・・・
こりゃ・・獲物が持ってるATP分量って測定できないか?
それが解ると・・捕獲もらくだな・・・・・まぁ取り敢えずは手当たりしだいにやるしかなさそうだ。
しかし・・・もう夜も遅くなる・・一度寝ないと俺の身が持たない・・・自室に戻ろう・・




