〜宇宙戦艦 王次郎〜
「王次郎。 もどったよー」
『ママー! あのねあのね。 おじちゃんもどってきたよー!』
・・・・ほう・・・主様もどってきたの?
・・ってか随分長いこと深緑様のとこにいたね・・・
「主様?深緑様とは仲良く出来た?」
・・・触覚のお陰でもしかしたら主様の声聞こえるんじゃ?・・・
「主様?・・・なんかこたえてよ・・・」
・・・ちょ・・ガチで寝込んでる・・・飲みすぎたの?
「ねーねー。 主様ったらー。 おーきーてよー」
すると、主様がプルプル震えながら起き上がりこっちを見た。
そして・・・声が聞こえるか?と身構えていたら・・・・
俺の姿を見るなり笑い転げやがった・・
・・俺・・なんか可笑しいことに成ってるか?・・・
鼻血か?ガビガビに成ってるのがそんなに面白いか?
「ねー・・主様・・俺さ、触覚生えたんだよ・・だから主様の声聞こえるかもしれないんだ」
「なんかしゃべってよ」
・・・・主様・・笑い転げているままだ・・・・・ん?しかし・・・主様の声聞こえないぞ?
あれ?・・・・
「王次郎。 主様の声聞こえる?」
『うんうん! すごく大笑いしてる!』
・・・・なんで?・・王次郎に聞こえて・・・俺に聞こえないの?
・・やっぱり俺に制限でもついてんのかな?
・・まぁいいや・・・
「王次郎。 黄土様は部屋に帰ったの?」
『黄土ちゃんは、おじちゃんが苦手なんだよー』
・・・若干、主様が憤慨してる・・・
・・・・黄土様・・・気持ちは、わかります。・・・ムリはしないでおいてね。
『ママー。ボクおなかすいちゃったー』
「ん?ハチミツ食べたんじゃないの?」
『食べたけど・・・足りないのー』
・・・・若虫になったからか?・・もしかしてソロソロ肉みたいな物あげ始める感じかな?
・・ん?主様?・・・・王次郎は・・・もうなにか食べれる頃だろ、と?・・・
「そうか・・・・。 じゃぁさ、ちょっと外の兵隊蜂にいってダンゴ持って越させるけど・・たべる?」
『うん!食べてみる!』
外の兵隊蜂にダンゴを届けるように伝え、
俺が着替えたり雑談していると、肉団子が部屋に届けられる。
・・・なんの肉かは・・知りたくない・・しかし兵隊蜂以上の奴らは、ハチミツよりもこのダンゴを食べてるわけだしな・・・若虫の王次郎が食べれないことは・・無いはずだ。
だって・・・目の前でモリモリもう食べてるし・・・・
・・・ムリして主様も食べようとしなくていいよ?・・お腹こわしてもしらないよ?
『ママー! これ美味しいよ! ママも食べて!』
「ママは遠慮しとくよ。」
・・・・主様・・やっぱり、お腹こわしてるじゃん!・・なにもがいてんだよ!
『ブー。 こんなにおいしいのに・・・』
「美味しいなら王次郎が一人で食べていいよ」
『いいの! ママありがとー!』
・・・しかし・・凄い食べっぷりだな・・・
身体は一回り小さく成ったのに・・随分たべるんだな・・・
運んできてもらったものじゃ足らないな・・・追加注文しとくか。
俺は、外の兵隊蜂にさらに追加注文をした。
すると、なんで量を持ってくるんだ?と思うほどの量が届く・・
・・いやさ・・好意はありがたいよ?でも持ってきすぎだろ?
軽自動車一台分くらいの量なんだけど・・・
王次郎の3分の1ほどの量はある。
・・・主様?・・・・そこに居ると・・ダンゴと間違って王次郎が食いつくぞ?・・・
『やったー!いっぱいあるー!』
「王次郎。食べ過ぎには注意ね。」
『うん!』
俺は王次郎がご機嫌で食べている姿を見て、なんだか嬉しい気持ちになった。
・・・・・・主様・・・やっぱり、お酒ぬけてないんじゃん・・・まだ足元おぼつかない・・
・・・・・・・
「王次郎・・・・・全部・・食べちゃったの?」
『うん!』
「お腹は?痛くない?」
『いたくないよ!でもー。 少し足りないかもー』
「まだ食べたいの?」
『うん!』
・・王次郎・・スゲー食うのか・・・太るぞ?
・・・主様?・・王次郎の膨れた腹を叩いておもしろがんの辞めてもらえますか?
しかし・・王次郎が食べたいっていうしな・・今日だけは食べさせるか・・
俺は再度、外の兵隊蜂にもう少し持ってきてほしいとお願いしておいた。
お願いする時、兵隊蜂が「え?!・・アレで足りなかったんですか?」っていった一言が少し・・心に刺さったが・・まぁいい。
・・・・主様も・・かなりビックリしてるな・・・・・
「王次郎。今日は沢山食べていいけど、普段はもう少し量を抑えようね?」
『えー。 わかったー・・・。』
「泣かないの!」
『おなかすいちゃうもん・・』
「じゃぁ、ハチミツで少しがまんしよ?」
『うん。 頑張ってみる』
そんな話をしてると・・さっきと同じくらいの量がまた届いた・・
・・正直さ・・おかわりでこの量はないだろ?
くいきれないだろ?
普通に考えろよ・・・
ってか・・主様・・またそこに居ると・・ダンゴと間違われるぞ!
良いから脚どけろ!インスタ映え!とかいってんな!
「王次郎。残していいからね?」
『うん!いただきまーす!』
「はい。めしあがれー」
さて・・少し食べればお腹いっぱいに成るだろう・・・
そう言えば、兵隊蜂が肉ダンゴを食べている姿をあまり見たことがない・・どういうことだろ?
俺は王次郎が食事している隙きに外の兵隊蜂に声を掛けた。
「兵隊蜂さん。そう言えば、兵隊蜂の皆さんは何時食事してるんですか?」
『はっ! 我々は一週間ほどに一度、肉のダンゴを食堂で摂取しております!』
・・・・・・マジ?・・食堂なんてあったの?・・・
・・・主様は?・・ああ・・知ってたのね・・ってかたまに遊びに行ってんのか・・・・そうか・・
「へー。 普通は皆どんくらいの量を食べてるの?」
『はっ! 通常は、握りこぶしほどの肉団子でお腹いっぱいであります!』
・・・・・・え?・・・・・
「王次郎は・・・人間の頭ほどの肉団子をすごい量たべてるけど?」
『はっ! 申し上げにくいのですが、王次郎様はとても大食漢かと存じます!』
・・・・・どうして?・・
「なんで、王次郎が大食漢ってしってんの?」
『はっ! 王次郎様の場合、蜜の消費量が我々の数百倍だからであります!』
・・・・マジかよ・・・しらなかった・・・ってか・・良く文句いわなかったな・・女王
・・・主様は?・・知ってたのかよ!はよいえや!
「やっぱり・・生産とかに負担かかってる感じ?」
『はっ! 申し上げにくいことですが、王次郎様がご誕生なされてから我らの食料が不足気味であります!!!』
・・・・だめじゃねぇか!・・・・・・そういうことは、早く言えよ!
そして、主様!笑いころげてないで、おしえろよ!
・・・ってかこの兵隊蜂・・素直だが・・ぶっちゃけ過ぎじゃね?
・・・まぁ助かるが・・・主様もそう思うだろ?・・・・・
俺は、急いで王次郎に向き直ると・・・
「王次郎! ・・・・・・・・え?」
『ママー! おなかへったー!』
「ちょ・・全部食べちゃったの?・・ってか、今食べたばかりでしょ・・・」
『でもー・・・・。足りない感じだもん・・・』
「もう、王次郎のお腹・・パンパンだよ?さっきの1.5倍くらい膨れてるけど・・・」
『うぅぅぅぅ・・・。 お腹空いたー・・・』
・・・・・ちょ・・マジかよ!・・・・どんだけ燃費わるいんだ!
・・このままじゃ・・王次郎のお腹がエライことに成るかもしれん!
・・頼むから、王次郎の腹で遊ぶな!主様!
「王次郎。 じゃぁさ、どんな物が食べたいかいって?」
『んー・・・。骨〜?』
・・・・・ん?・・・・どういうことだろ?
「王次郎は骨が食べたいの?」
『うん! 骨がいっぱいたべたいのー・・』
・・ふむ・・・骨・・ねぇ・・・
「王次郎。すこしまっててね?」
『うん!』
慌てて、兵隊蜂に目を向けると・・・
兵隊蜂が「在りえない!」とでも言いたげに王次郎を見ている。
・・気持ちは分かるが・・あんまガン見しないでね。・・一様王子だしさ・・まだ、子供だからね?
・・主様は真似しないように!
「兵隊蜂さん。 骨とかは、残ってる?」
『・・・あ・・はっ! 食用に成らないので、纏めて捨ててあるものがあるのですが・・・・』
「じゃぁさ・・解体したての新鮮な骨を・・持ってきてほしい・・・」
『・・・か・・畏まりました!』
大急ぎで、兵隊蜂が飛んで・・文字通り・・飛んでった。
「王次郎。 他にはどんなもの食べたいの?」
『んーっとねー。 硬いものがたべたいよー』
「肉はやなの?」
『んー・・・。硬いのがたべたいなー』
「肉・・固くないからな・・・・・美味しくないのか?」
・・・・・・・ん?・・・・もしかして・・王次郎はタンパク質より・・ミネラル分の高い物のほうが好みなのか?・・・
・・・・ん?主様は?・・・甘い物が好きなのね・・・・それは知ってます・・・いらない情報ありがと・・・
そうこうしていると、兵隊蜂がコレまた、軽自動車くらいの量の骨・・
なんの骨かは知らないが・・大量に持ってくる。
「王次郎。・・これ・・食べる?」
『いただきまーす!』ゴリゴリバキバキ・・・
・・・・食べてる・・・すっごいムシャブリついてるけど・・・
「王次郎・・おいしい?」
バキバキゴリッ・・・バキバキバキバキバキバキバキバキバキ
・・・俺の声さえ届かないくらい集中して食べてる・・・・そんなに骨が好きなの?
俺が眺めていると・・あの量の骨を綺麗にたいらげやがった。
・・・王次郎・・主様もドン引きしてっぞ!・・・・
『ママー! お腹いっぱいだよー!』
「そ・・そうか・・・それは良かった・・・・・お腹・・大丈夫か?」
『うん!』
・・・俺の目には・・どう見ても大丈夫にはみえないんだがなぁ・・・?
・・主様もそうおもうだろ?・・・・だよな・・・・
・・ってか・・王次郎、いまの食事でたいらげた量な?
・・お前と同じ位の量だからね?
・・お腹・・パンパンじゃねぇか!ってか凄い膨れてる・・・
・・頼むからさぁ・・・主様・・・ウチの子であそばないでくれない?
「王次郎・・・そのお腹・・・・本当に大丈夫? ママすごく心配だよ?」
『そー? んー?ボクにはわからないやー』
「そうか・・・・。わからないのか・・・・」
・・・まぁ・・元気そうだし・・・でもこの量を一週間に一度食うのか?
それは・・ダメだろ・・・いくら王子でもさ?・・
狩人蜂達が必死で狩りしまくらないとまかなえないぞ?
・・・ん?主様?・・・何してんの?・・・王次郎の腹なんかなってるの?
主様が、王次郎の腹に耳(?)を当ててなにやら真剣な様子で確認している。
『う!・・・うぅぅぅぅぅー!』
「ほら見ろ! 王次郎!大丈夫か!」
『ママー! 王次郎・・・・トイレいきたいー』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・いってきなさい」
『一匹じゃやだー・・・』
「・・そうか・・・王次郎・・まだトイレ使ったことなかったもんな・・・」
「・・・主様?・・・一緒にい・・・・・やなのね・・わかったよ・・」
結局俺が、王次郎を連れてトイレに行く・・・が、途中で俺はミスに気がついた・・・・
・・王次郎が入れるサイズのトイレ・・ねぇじゃん・・・表ですっか・・・
「王次郎・・王次郎が入れるサイズのトイレがないんだよ・・・だからお外でしよ?」
「王次郎。 もう少しがまんして? できる?」
『う・・うん・・・・・も・・・もれそう・・・・』
「がまん! 我慢の子だよ!」
『うん・・・うぅぅ・・・』
俺は急いで巣の外へ向かった・・王次郎にのって・・・
やっと門が見えてきた。
「王次郎!もうすぐだからね!」
『うん!・・・・・・・うっ!』
「ちょ!・・・もうちょいだよ!」
・・・・門を前にして、我慢の限界を迎えたのだろう・・・
突然、王次郎が動かなくなったかと思うと、お尻を門の方へ向けプルプルと小刻みに動き出した・・・
「あ!・・・・・でちゃうかんじ?」
俺が王次郎の上でお尻の方へ顔を向けた瞬間。
ファンファンファンファン
・・・・ん?なんの音だ?・・・・・・・・・・・・
シュイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン
・・・ちょ!・・・・・・・王次郎のお尻・・なんか光ってる!ってか光がグルグルと回ってる!
・・えっ!・・お腹の中がボコンボコン音立ててなんか動いてるんだけど!
俺がその時見たのは・・・明らかに宇宙戦艦とかのSFマンガとかで見たことのある・・・波動砲みたいな演出だっ・・・た。
・・・ヤバイ!・・これ・・・なんか・・粗相どころじゃない!もっとヤバイのがでる!
速攻で俺は王次郎の顔の方へ滑り落ち王次郎の顔にしがみついた。
チーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
オオオオオオオオオオオオオオオオオオン
オオオオオオオオオオン
オオン
俺は、爆風に煽られ全力にしがみついていたにもかかわらず、吹き飛ばされそうに成ったが・・・
王次郎が気を聞かせたのか・・前脚で俺を抱え守ってくれたようだ・・・
「・・・・・・・・・・・・・お・・・王次郎・・・・・・・」
『ママー!スッキリー!』
「・・・う・・うん。・・・よかったね。 ・・・・・・・?」
その様子を一部始終見ていた周りの兵隊蜂が・・・・
吹き飛ばされたまま微動だにしないまま此方を凝視しているのが分かる・・・・・・
・・・主様・・・こうなるって・・知ってやがったな!
俺が王次郎から離れ、門の方へ目を向けるとそこには・・・何もなかった・・・
いや・・あるはずの門が綺麗サッパリなくなってる。
それどころか・・遠くの方で直線状に森が燃え上がっている・・・・・
しかも見えない距離まで到達したのだろう・・・地平線・・ってか地平線見えるくらい開けてしまった・・・・
・・・確か・・地平線ってどんなに目を凝らしても5kくらいまでしか見えないんだよな?
そうなると・・・5kは・・・何やら出てしまったのか?
『ママー!トイレってたのしいね!』
「・・ママは・・死んじゃうところだったけどね・・・・」
『ママは死なないよ!死んじゃヤダ!死なないでぇぇぇぇぇ! ビャァァァァァ』(泣)
「・・王次郎・・泣かないの・・死んでないからね?死なないから大丈夫よ?」
『う・・うう・・。ホント?・・ホントに死なない?』
「う・・うん・・・取り敢えず・・・・王次郎は次から一匹でトイレ出来るようになろうか?」
『うん・・・・』
・・・・正直、一週間に一度これがあるとなると・・・・・ヤバイよな?早く解決しないと・・・
俺が、王次郎と自室に戻る道すがら、向かいから主様と一緒に女王が走って此方に来る。
『な!・・なにごとじゃ! 敵襲か!』
「女王陛下・・・いつもお綺麗で何よりです。」
『ニック!其の方・・王次郎は・・・羽化してしまったのか?』
「まぁ色々報告してないんですけど・・・・この後報告に行くつもりでした。」
『うむ・・そうか。 それよりも敵襲じゃ!ニックよ!なにか見ていないか?』
「・・・・・みた・・ような?見てないような?・・・・どっちなんでしょうねぇw」
『何を笑っておる! 見たのか?見なかったのか?』
「あー・・・取り敢えず・・敵襲・・では、ありませんよ?」
『何か知っておるのだな?』
「知ってるっていうか・・当事者っていうか・・・王次郎の事なので・・」
『むむむ・・・・? 当事者じゃと?』
「いえ。 王次郎が・・その・・粗相をいたしまして・・・」
『はぁ?・・・・・良うわからぬ・・・・。 敵襲ではないのか?』
「敵襲ではないですね。断言出来ます。」
『そうか・・・・・。 原因は・・・・恐らく其の方等じゃな?』
「ええ。 ホント申し訳ございません。 後ほど報告いたします。」
『ふむ・・・・。わかった。 では、自室に戻り次第すぐに妾の元にきて説明せよ。』
「ははー」
『ママー!おばちゃんなんでおこってるのー?』
「・・・・・・・・・」
『お・・おば・・・・・・』
王次郎の最後の一言が、女王の怒りに油を注いだようだ・・・・・・
きっと俺はこの後、酷く怒られるだろう・・・・・・
そして、終始馬鹿笑いしてる主様・・・お前も同罪だ!しってたんだからな!
王次郎・・・すまんが、しばらく静かにしてくれ・・頼む。




