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〜虫のニギリッペ・・くせぇ!〜

王次郎と一緒に日がな一日ずっとお歌の練習をしたり、勉強をさせたりと情操教育の方に力を入れ始めている。


女王との謁見以来、連帯責任で俺とコンビを組まされている主様だが・・

暇だからと言って俺にニギリッペとか、

肩を叩かれ、振り向いたときに鉤爪が頬に刺さるとか・・・・幼稚かっ!


・・・主様・・・ホント暇なんだな・・ニギリッペ・・意外に臭いんだよ・・・

あと、その鉤爪・・地味に痛いんだよ・・王次郎が真似するからさ・・・やめてくれ・・・



そんなこんなで数日を過ごしていると


『ニック様・・・王子のことで少しお話したい事が有るのですが・・よろしいですか?』

「ん?なに?王次郎になんかあったの?」


『本来、王子種はもうとっくに蛹に成ってる頃のはずなんですが、王次郎様は特殊なケースでのお生まれですので・・色々とタイミングが合わないのです。』

『どのように対処すべきか悩んでおりまして・・』

「・・・・・」


『先代王子の姉妹の方々はもうすでに蛹から成体への羽化を終えている方もおられるようでして・・』

「・・・別に・・・・幼虫のままでも・・・いいんじゃない?」


『そういうわけにも行かないと思われます。此のままですと王次郎様を巡っての女王様や姫蜂様方の間で争奪戦が行われてしまいかねないのです。』

「・・でもさ? そんなこと言ったって、いきなり王次郎に成体に成れなんてできるわけないだろ?」


『それは、承知しておりますが・・かなり、切迫した事態でして何か解決法が見つからないかと・・・』

「ぇー・・・ソレ、俺にフルの? 内輪もめが起きそうだって言っても・・・俺関係ないんだが・・」


『関係無いわけではないのですよ。王子の養育役は番の間を取り持つのも仕事でして・・』

「ん? つまり・・・俺が王次郎の配偶者・・いや、番を見つけなきゃいけないの?」


『王子の意向もくんだ形で、各方とのお話し合いと番の選出も役目なのです。』

「ふむ・・それじゃあ王子が成体に成った際に二者択一があるけど、アレって養育役がある程度キメてるってこと?」


『其のようにお考え頂いて間違いないかと・・』

「えー・・・・めんどいんだけど・・・・・やんなきゃダメ?」


『・・・・・・・・ダメなのだと思われますが?』

「じゃぁさ、仮にだよ? 王子が女王も姫も選ばなかった場合どーすんの?」


『・・・そう云う事例は過去にも無いようでして・・・』

「王次郎ははっきり言って今までの事例には当てはまらないだろ?」

「なのに今までの事例通りヤレといわれても・・・むりじゃね?」


『わたしもそう思っているのですが、何分全てが異例中の異例でして・・』

『争奪戦を解決する方法が見つかりませんし・・困っているのです。』


・・・ふむ・・・・ってことはだ・・・俺が姫蜂や女王と今の内に話し合って、前もって決めておけと?

・・だが、こんなに内輪で種を維持していると、種族的に繁栄しないんじゃ・・・?

新しい遺伝子を迎え入れるなり、外に種を持っていくなりしない限り種族的には終わりだろうに・・


「じゃぁさ? 過去に王子もしくは姫が他の群れの者と番になって種を残したという事例はないの?」


『・・・そう云う事例は過去に数度合ったようです。』

『ただ、その事例は全てが姫でだたようで、内容的には他所からの侵略の際に姫が連れ去られたからという事だそうです。』


「・・・つまりだ・・・新しい血を取り入れるという選択肢が有る蜂が他所に居るってことだな?」

『・・そうなりますね』


「俺が言える権利は無いが、同じ血同士での種の繁栄は、種が衰退の一途をたどるぞ?」

『・・・・』


「ふむ・・ これは、二者択一の話から懸念していたことだが・・・一度女王に話を付けないと近い将来この巣は終わりを迎えることになるな・・・」


・・・・まぁ・・俺には関係ないのだが・・・・・王次郎が家族を失うなんて・・可愛そうだしな。


『・・・あの・・もしかして、他所姫をさらってくるとか・・・・そういうことをなさるおつもりなのですか?』

「んー・・ ことと場合によっては、やるしか無いだろう。」


『っ! それは、あまりにも前例がないのですが・・・争いは良くないと思います。』

「争いが良くないとか言ってるけど、内輪もめも争いの一つだろ?」

「内輪で争うくらいなら他所と争ったほうが巣自体は保たれるだろうに・・・・」


『・・たしかに・・そうですね。 しかし、争い自体は避けたいのですが・・』

「・・一つ聞きたい・・・ここの連中はみんな同じ考えだったりするのか?」

『・・はい・・恐らく、そう思いますが?』


・・・・・・・ん?・・・蜂だよね・・?

・・ここに居るの俺と主様省いて・・蜂なんじゃなかったっけ?

もしかして・・・この世界の蜂は、闘争本能と言うか生存本能ないのか?

元の世界の蜂でもミツバチの巣をスズメバチが餌目的で侵略する動画なんか見た記憶が有るんだが・・・・一部のアリなど他のアリの巣から卵を奪って奴隷にするやつもいたはずなのに・・・

ふむ・・・他の蜂達は知らんが、ここの連中はもしかして草食系?


「ふむふむ・・・・・わかった。」

「取り敢えずだが、女王陛下へ話をしなければならなそうだな・・・」

『女王様へですか?』

「うん。 謁見の手配頼める?」

『・・・はい。出来ますが・・ただ、それなりの理由というか名目がない場合謁見出来ないと思います。』

「じゃぁ、王次郎と俺と主様で王次郎の番についての話ってことで謁見おねがいして」

『それなら大丈夫そうですね。かしこまりました。』


俺はそう言って蜂妖精に女王への謁見の件をお願いした。


女王も忙しいだろうし・・・しばらくは謁見まで時間が空きそうだな・・

その間に何か王次郎の為になるようなことでも探すかな・・・

・・・・



2日ほどで女王への謁見がかなった。


・・正直、謁見早すぎるw

女王ってもしかして暇なのか?・・・

日がな一日卵産むだけなのかもしれん・・

コミュニケーションを取る相手もことかいているかもしれないなぁ・・

女王は女王で可哀想なのかもしれん。


俺は王次郎を連れて謁見の間へと向かった。

・・・主様・・・忘れたわけじゃないよ?


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