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傷だらけの三人組

ちっ….。

目の前には朝のやつ。


ギュババ…。

また…お前か…。

お仲間を連れて…。

「何が悪い。」

お前たちが探しているのは…俺が住み着いているこの本だ…。

「考えやがったな。魔物にしては。」

なめているな…。

でも…残念だったな…。

今回は人質を用意させてもらった…。

さあ、どうする…この本を読みたいなら分かるだろう…。もちろん倒そうとしても…。

「キリュウさん、どうします。」

「くっ…。」

「残念ね。魔物さん。私を忘れた?」

なんだと…。

「ペルシアム!」

間おかずに唱えたロレイスの魔法によって魔物の魂は本だけを残して、消え去った。

「さて、本を取れたわね。さっ、家でゆっくり読みましょう。」



家に帰って本を読むことにした。

「大蛇のページはここか。俺の次の戦いのヒントというわけになるな。」



名前はエストピリチアム。

特徴として巨大な体の大蛇である。

使用する魔法としては、少しの間、時を飛ばすタイムスキップ、敵に対し幻覚を少し見せるパクチュアリー。そして、強力な火魔法のボルケーノボンバー。亡霊を呼び出すゴーストビレクトス。以上の4つだ。

毒としては一つ。かなり長期間の間、幻覚が見やすくなる毒である。

倒すコツとしては厄介な魔法であるタイムスキップ、パクチュアリーは時間を貯めるので手際よく倒すと良い。

そして、肉は絶品である。



いや、最後の関係ないと思うのだが。

よく家族の光景をみるのもこの毒なのか…。

「ボルケーノボンバーねっ。強いわよ。」

「そんなに強いのですか?」

「ジョウタロウくんたちは来たばっかりだもんね。まあ、しょうがないかな。このボルケーノボンバーの強さとしては3分くらい魔力を込めないといけないけど一発で半径15メートルを破壊できるほどの強さなの。」

「俺が受けなかったのは奇跡か。」

亡霊との間で溜めることは十分可能だ。

なら、あえて…。

「じゃあ、今日も行くとするか。」

「三人でやるの?」

「ああ、もちろん。大丈夫だろ?」

「しゃあないわね。」

「じゃあ、決定させてもらう。」

「いや、それはいいけど今日、どうする?暇じゃない?」

確かに。

今日は図書館に行くことのみ考えてたから、こんなに早く終わると思っていなかった。

まだ昼前か。

流石に夜までぼーっと、するのは…。

「じゃあ、本を返してきて魔法講義をしたらいいんじゃないですか?」

おっ、承太郎のヤツいいところで。

「おおー、ナイスタイミングね。分かった。私が本を返してくるから。待ってて。」

魔法を唱えて地下図書館にいそいそと入っていく。全く、男前だな。

うっ…。

あ、ああ…また幻覚か…。

うっ。今回は見ない…。


しばらくしてロレイスが戻ってきた。

「たっだいま!さっ、魔法講義を始めるよ!準備をしてね!」

軽快に言ってくる。

「いや、準備するものって…」

それに対しての反論。

馬が合うな。

「あっ、そうね。今日の承太郎冴えてるね。熱でも出したのかしら?」

洒落ているのか。本気なのか。

分かりづらいものだ。


「さあ、始めるわよ!」

お茶を置いてくれる。

ゴクリと一杯。

ああ、口がスッキリする。

「まず、あんたたちには魔法を使うための素質というものが必要かもね。確かめ方はいたって簡単よ。杖を持って反応するかどうか。たったそれだけ。」

杖か。

「杖といっても…。」

俺と承太郎が正論を言う。

今度はこっちの馬が合う。

「ふふ。そんなこともあろうかと。用意したわよ!ワープフリップ!」

二つの杖が片手に乗る。

「さっ、持って!」

杖を持ってみる。

うぉっ。

杖からオーラが出て自分と一体化する。

これが魔法の素質か。

承太郎も同じだ。

「さっ、離して。」

パッと離したつもりが力が残った。

不思議なものだ。

「ジョウタロウもツバサくんも素質があるみたいね。時間が早くなるわ。」

ほっと一息つく。

しかし、江戸から来たのになぜ魔法の素質を持っているのだろうか。

疑問である。

ズズッとお茶をすする。

「ロレイスさん。このお茶、どこで取れるのですか?美味しいのでぜひ…」

あまりにも美味しいので自然と口から台詞が出てしまう。

「ああ、それ?貿易だよ。貿易。他の国から輸入させてもらっているのさ。」

やはり、他の国はあるのか。

今朝、魚を取っている時には海から何一つ島は見えなかった。

こんな小島にはるばる異国からの船がやってくるのか。

昔、勘合貿易には倭寇の対策があった。

あの時、のどかで船一つなかった。

それだけ平和だったのか。

江戸も少し昔までは戦いに戦いを繰り返して来ていたのに。

世界の広さはすごいものだ。

江戸とは異なる世界…異世界に来てしまっていたのか、もしかすると。

よーろっぱなんてなかったのだろうか。

「あれ?」

承太郎が疑問をつぶやく。

ちょうどその時、ガンと扉が開いて三人の男が入ってきた。

「お前ら誰…ロレイス!助けてくれ!魚を獲ってる途中に襲われた!」

傷だらけの三人組。

ひどい襲われ方だ。

「ロベルト!どうしたの!?」

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