表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
4/12

無数の亡霊

「お、おお…」

凄まじい戦い。

ガイコツの集団にロレイスが一つずつ微動だにせず仕留めていく。慣れは怖いな。

俺も慣れるのだろうが。

「キリュウさん、行くぜ!」

承太郎に続いて駆け出す。戦場に。

右をみたら森から魔物が出てきているのを見逃しはしなかった。

溜まり場はそこか。

「二手に分かれるぞ!俺は右に行く。森の方で侵入を押さえる!」

「キリュウさん。僕は中央へ行きます!」



途中にいたガイコツ魔物を刀で両断する。

くっ。返り血が目につきやがる。

一体目。

「うぉぉぉぉぉお!」

叫び声をあげて刀を回す。

ガイコツを三体、亡霊を二体。

がぁっ!

後ろから亡霊の魔法に当たる。

「逃がすか!」

もう一体。

数が多い。発生源はやはり森か。

森に近づくほど数が多い。

その分多く、刀を回す。

承太郎。大丈夫か…



「ロレイスさん!そちらは!」

ある程度敵を片付けた後、状況を確認する。

「ジョウタロウ君!街役場の地下から地下図書館を確認して!あそこは魔物たちが子供を作りやすい場所なの。」

ほかっておいたら増殖し続けるわけか。

急がなければ。

街役場に入り螺旋階段を駆け下りる。

魔法以外の入り口はここしか無いのか。

ここさえ封鎖すれば密閉できないのか。

だけど…


まだ溜まってるな。

早く片付けなければ。

刀をスッと抜く。

狙い続ける。

一つ一つ確実に。

ゆっくりと亡霊は消えていく。

本の中にいるものも逃さない。




もう百匹を倒した頃、森の奥についた。

「ぜえ、ぜえ。」

あれは。墓場…

「そこか!」

「まだだ…お前は通さん…殺す…」

遠吠えのような声が響く。

あれは!大蛇か!

シャーーーー!

金切り声と共に地響きが起こる。

「こいつがボスだな。」

こいつを倒したら終わりか。

とっとと終戦の鐘を告げてやる!


人か…

私を倒したら引き上げてやろうか…

無理に決まっているが…

さあ、亡霊よ、あいつを殺せ…


大蛇の声は人の声に似ている。

今の声で出てきた亡霊は、ひ…ふ…み…よ…い…む…な…や…こ…三十ほどか。


数が多いなら一つずつやっていくか。

一発で奴らは死ぬ。

なら三十発当てればいい!

「うぉぉぉぉぉお!」

斬る。叩く。消す。整える。撃つ。殺す。斬る。斬る。斬る。斬る。斬る。斬る。斬る。斬る。殺すぅぅぅぅ!


あいつやりおるな…

亡霊よ、また出ろ…


またか。大蛇め、

自分からはやらないのか!

斬る。回す。消す!殺す。終わらす。

この戦いォォォォォォ!





地下図書館で戦う承太郎。

「これで片付いたか。あとはキリュウさんのいる森に行くだけ。」

「ロレイスさん。森に行きましょう。」

今、入ってきたロレイスに声をかける。

「誰かいるの?」

「キリュウさん。」

「えっ、嘘でしょ。」

「いや、本当です。」

「なら、死んだかもしれない。」

心に強く響く。

キリュウさんが…ウソだ、ろ。

自然と走り出す。

友を助けるために!





斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る殺すゥゥゥゥゥゥゥ!

絶対に終わらせてやる。

この長き因縁の戦いに!


キリュウさん!

後ろで声が響く。

振り向けば承太郎。

あいつ…助けにきたのか。

返り血と自分の血で分からないが、そうだと信じたい。

亡霊は倒した。

残るは大蛇。

走る、駆け出す。

頭上に構えた。

突き刺せェェェェェ!

亡霊…

ウソだろ。

亡霊が頭上にいる。

一体しか殺せない。

しかも亡霊だと!

「クッソォォォ!」

怒りをぶつけた。

はっ。

気付いたら時は止まっていた。

一瞬だけだが。

だけどふわっと意識が遠のく。

………

…くっ。

気付いたらそこに大蛇はいなかった。

遠い彼方に消えたのか。



「キリュウさん!無事でしたか!」

駆け足で承太郎がやってきた。

ロレイスもいるのか。

街の魔物は片付けたのか。

俺なんか…いや、明日がある。

「悪いな。心配かけてしまった。」

「あんた、生き残れたのね…」

わけの分からないことを言ってきた。

生き残れたって死ぬことは無いからな。

「ロレイス、ここになにかあるのか?」

「いや。別に。さっ、風呂に入ろうじゃないか。仕事後の風呂はいいぞ。」

そう言いつつ、街へ戻っていく。

それを追っかけていく。


魔物たちとの、変わった定めの一日目が少しずつ幕を閉じていった。

また、朝日を見るために。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ