表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファインダー  作者: 福山直木
フィルム ~それぞれの活動報告~
24/74

◆ひとりぼっちな写真部の日常8

部員集めを始めてから二週間が経た。


今日も駄目かな・・・

そんなネガティブな気分で部室に向かうと、一人の少女がモジモジしながら立っていた。

その少女は放課後の夕焼けに映える、艶やかでまっすぐな黒髪が印象的だった。

「あの・・・もしかして、写真部に用事ですか?」

恐る恐る話しかけてみると、びっくりしたように彼女が振り返った。非常に顔立ちの良い人だった。私なんて比ではない。


「そそそ・・・そう・・・なんです・・・」

「もしかして、入部希望者・・・ですか?」

彼女は何度か言葉を飲み込んだが、意を決したように言った。

「・・・・はい」

「ありがとう!困っていたんです!」

返事を聞いた途端に嬉しくなり、私は彼女の手を握った。

「そ、それは幸いでした。私の名前は石田すみれと申します。この春入学した一年生です」

「石田さん、よろしくお願いします。私はハルミです。同じ一年生です」

「ハルミさんですね。こちらこそ、よろしくお願いします」


鍵を開けて部屋へ招いた。

「お邪魔します・・・」

「歴代の部員たちが色々残してくれているみたいです。ただ、ちょっと殺風景だよね・・・」

「あ、あの・・・私のお気に入りの小物飾ってもいいでしょうか?」

意外と自発的な発言もするようだ。


「うん、いいと思うよ。そろそろ顧問の先生が来るだろうから、聞いてみるね」


そうこうしていると先生がやって来た。しかも、見慣れない男子を連れてきた。

「あら、新入部員さん?」

先生はすみれさんを見て尋ねた。

「はい、石田すみれと申します」


「その方は?」と私は尋ねた。

先生に連れられてやってきた男子のことだ。


「あ、そうそうこの子が写真部に入りたいって」


言ってねぇよ・・・と小声が聞こえたが、すぐに先生が大きな声で紹介した。

「あぁ、紹介してなかったわね。二年生の木次川(きすきがわ)翔くんよ」


「よろしく・・・」

おい・・・と言いたげな表情で挨拶した。

「よろしくお願いします!」

緊張して声に力が入った。


彼は短い髪を逆立てて、非常に活発そうな見た目だった。しかし、異性の中に一人という状況に戸惑っているようだった。


私としても、異性の先輩とうまくやっていけるのか不安になった。とはいえ、部員が来てくれたことは嬉しい。


あと一人揃えば、本格的に活動ができる。そう思うと胸が高鳴ってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ