↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒鉄戦士の冒険録   作者: 工藤
愛入れぬは天使と王
48/96

作戦決行 其の十二

お願いします

「憤極乃寒剣(コキュートス)、勇気ある行動に賞賛を(愚かな空想に憤怒を)」


空を覆い尽くす、無慈悲な剣その矛先は


「我々では無い?」

ザブラ達とは別方向に向いていた

ある一本は真横に向け、ある一本は下に向いて…


その時、サッと二人の顔から血の気が引いた

あの剣の矛先は自分達ではなくて、避(・)難(・)し(・)て(・)い(・)た(・)住(・)人(・)に向いていた


「このっ外道がぁ!」


「なんとでも言うといいさ、僕はこの世界を愛せない」

挙げていた手をゆっくり下ろし、氷剣が住人達に襲いかかる

その時、全ての剣が砕け散り、己の背中から腹にかけ

刃が貫いていた


「これがあんたのやりたかった事?」


「ああ?」

目の前の状況に理解がついて行かなかった。なぜ、なぜ

「お前は死んだ筈だろ!希望の王(カフジエル)」


いない筈の王が両手に剣を持ち佇んでいた


「あんたを止めるために…









「お前は前世をどこまで知ってる?」


答えてはいけない、答えられない問いをかけてきたもう一人の自分


「おかしいと思わなかったのかい?僕達は異なる次元で死亡し、この世界(異世界)にやって来た。その時の神様の言葉覚えてるかい?」


『魂が消滅し切る前に異世界に飛ばされる事になったんです』


あの時、神はそう言った

「僕の“魂”が消え去る、つまり肉体的にも精神的にも『死』を意味する。“魂”は記憶の積み重ねで創り上げられる唯一の物、神ですら完全に同一の物を作るのは不可能。」

目の前の“俺”が声高々に喋っている


「“転生”というものもそうだ!壊れてしまった魂を転生先の肉体に“転写”し記憶を上書きする、それが俗に言う“転生”と僕は考える」


「なら、この状況は何だ!なんで“俺”とお前がいるんだ」


「簡単だ、“転生”自体魂が無くなる事を想定して行うものだから、僕達は“魂”が消え去る前に転生した、でも記憶の殆どが受け継がれず、僕の意識も曖昧で、壊れたものをツギハギで補ったものだからね」


「じゃあ俺は何だ!」


「君は本来なら有り得ないもの、僕が転生したのは良いが“器”が大き過ぎて自我を保てなかっただから、『代わり』が君だ、僕の代わりに身体を動かし、経験して感じ取る、『僕』が動けるだけの時間を稼ぐ役割がきみだ」



「じゃあ俺はどうなる、俺は!どうなるんだ!」

椅子から立ち上がり相手の胸ぐらを掴む


「君の役割はもう終わった、君はもう消えるだけの…空っぽの魂だ」


「ふざけんな…ふざけるなぁあ!!」

横っ面を殴り倒す


地面が剥がれ、身体に纏わり付く

剣を持ち、勇気を確かめる


「黒鉄鎧【呪奏】(カースフェール)!!!」

「勇気ある行動に賞賛を(愚かな空想に憤怒を)」


奇跡の光と、呪いの一撃が交差した…

己の存続をかけて







「あんたを止めるために、来たのよ遥々異世界からね」


「カフジエルっっ!!」


奇跡の光と氷剣が混じり

「消えろぉぉお!!」

辺りを無尽蔵に氷に変換する斬撃


「どうしようも無い人ね、あなたも私も…【希望強化(カフジエル)】」

青白い一撃が繰り出される。すると真っ白なマントに身を包み、長さが違う剣を両手に携えたカフジエルが前「邪魔」に


ありえない速度で氷剣を突破して、ヨウヘイに蹴りを喰らわせる

ヨウヘイの体がくの字に曲がり、飛ばされる

「今の私相当機嫌が悪いの、殺しても文句言わないでよ?それにしても今何かした?」

「ぶっ殺してやるよ、クソが」


何事も無かったように立ち上がる彼を見て眼を細めるが、勝ちを確信したように剣を構え


「いいわ、剣(これ)だけで相手してあげる」

怠堕(最強)が最高の舐めプを宣言した







怠堕、遂に始動!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。