作戦決行 其の十一
眠たい…
祝2000pv突破ありがとうございます!
暗く、黒い闇が俺を離さない。
そんな精神世界で二人、向かい合っている
二人の俺、側から見ればおかしい景色である
「やあやあ、そんなに殺気を立てなくてもいいじゃないか。君は僕でもあるんだから」
凄くラフな態度で話し始めていくもう一人の自分
「今、そんな冗談言う時じゃないの分かってんのか?」
「分かってる分かってるよ、けど君には僕に聞きたい事があるんじゃないのかな?」
「気にくわねぇな、そりゃ聞きたいことは沢山あるけど…」
もう一人の俺に俺が問いかける
「俺が仮面だって言ったな、それじゃ俺がまるで偽物のように言うじゃねえか」
目の前の俺が笑い出し
「成程、意外と理解が早いんだね、意外と」
「なんか今バカにされた気がしたんだけど!」
二人して笑い出した
「お前は……
空気が美味いと感じたのはいつぶりだろう、歩く足が心地いいと思ったのはいつぶりだろう
このまま歩いて行けばいつか走ってしまいそうだった
笑いながら、ずっとずっと、“僕”を愛して欲しかった
愛して欲しかったのです
「勇気ある行動に賞賛を」
奇跡を纏った一太刀で魂を吸う雨を晴らす、
上に行った時と同時にザブラが拘束を魔力を流し、拘束を破壊する
落としてしまった剣を拾い、剣を構え直す、だが体が震えていた
「くそっ何だよこれ」
震えが、どんどん大きくなる
「オイオイ今更戦うのが怖いってか?」
雨を晴らし、腕が凍ってるのをなんとも思ってないように振るっている
「あーやっぱ僕じゃだめかぁ、しまっとこ」
氷剣を納め、代わりの剣を適当に見繕った
「お前は何だ、なんなんだ?」
「んーー、世界のバグが産んだ存在かな?」
「バグ?」
ハァとため息をついて
「なんて言うか、まぁ正しく動けなかった結果かな」
と代わりの剣を少し、乱暴に振り回していた
「ザブラさんよー、もう良くね?僕とお前戦う理由無くね?」
「ふざけるな!お前がして来た事は許されない事なんだぞ!」
「じゃあもっかい聞くけどさ、お前が剣を握った理由って何?」
「まさかだと思うけどさ、僕が消した村の復讐とか考えてないよね?困ってる人達を助けるとか考えてないよね?言ったよね、そんな上っ面の思い掲げてさ、いまだにそんなこと言ってんの?」
「お前に何が分かる、目の前で消えた命、助けられたはずの命、その重みが!失った時のこの悲しみが!」
「戦争は悪意と悪意の芝居だよ?それに、今の言葉随分と変じゃないか?」
「なんだと!」
剣を落とし胸ぐらを掴んだ
「僕がいた地方でさ、『命』は大事って教わるんだよ。」
「それがどうした!それのどこが変なんだ」
「みーんな言うんだよ命は大切にって、まるで物のように言うじゃねぇの、他人の命も自分の命も、」
「そこまでだぁ!」
振り下ろされた斧
地面が抉れ、旋風が巻き起こった
後ろに下がり回避する、だが肩から腰にかけ鮮血が吹き出す
「全く、犠魂剣を使った反応があったと思ったらこんな事になってるなんて」
「へぇ、面白い能力だね。君の能力何なの?」
「敵に自分の力を話す必要があると?」
ザブラの隣に立ち、名乗った
「天使騎士団、四卿『勝利』担当ヴィクトリア・シーク、その人である」
奇跡での治療を試みている、だが
「治りが遅いな」
「あれぇ?おかしいな“呪い”で治らないはずだけど」
「“呪い”ねじゃ治りにくい訳だ、でも治らない訳でも無いんだよなぁ」
ただ失血自体が治った訳ではなく血自体は流れている
傷もただ塞いだだけ
「もう良いわ、もう飽きたし」
背中を向け帰ろうとする
「逃すと思うの?」
首筋に斧の一撃が迫る
まぁ当然避けますよね、当たったら痛いもん
「んーー芸がないな、攻撃自体真っ直ぐなだけ」
つまらないな、今の一合だけでも鼻ほじりながら五回は殺せる
「何のつもりで斧を選んだのか、そんな大振り僕には効かないよ。」
「うるさい!ザブラ何してるの!速く」
おかしい、あのヴィクトリアとまともに戦えている、確かに斧は大振りになってしまう、だが振る速度何より『勝利』の恩寵の効果で振るった攻撃は一定の確率で当たるはずなのに、最初の一撃以外一つも当たっていない
「何で当たらないの!」
振るっても振るっても当たる気配すら無い
「僕と君の能力の相性でしょ、“奇跡”は限定的とは言え『現実』を改変する、扱いは難しいけどね」
「そんな馬鹿な能力があってたまるか!」
「まぁ元が元だしね、これでも一部分だけどね」
「もっかい言うぞ、帰っていい?」
「ふざけるな!」
「いやもう帰るから、あんまり絡まないでくんない?」
凄まじ殺気を放ち、文字通り少しでも動いたら殺されかねない程の
「んじゃ帰るわ」
放つ殺気とのギャップが目立つ
「待て!」
と呼び止める声が聞こえる
「あぁもう分かった分かった、そんなにこの土地をさら地に変えたいみたいだね」
片手を空に掲げ、
「憤氷乃寒剣、勇気ある行動に賞賛を」
空を覆うは触れた物を氷に変える、無慈悲な剣
「救ってみろよ、こんな世界…」
「お前は……前世をどこまで知ってる?」
かけられた問いに、答えるのを躊躇った。
自分が偽物であると思い知ると思ったから




