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アストライト・ジャーニー ~終星の魔女と機械兵~  作者: 天野 肇
第1章 最後の一人と最後の一機

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 《破損データ、復旧完了》

 《読み込み成功》

 《スリープモードを解除》

 《システム作動……》



 ――さあ、もう起きる時間だよ――


 誰かにそう呼びかけられて、長く沈黙していたシグナルが、息を吹き返すように動き出す。


 冷たい闇の中で、目蓋が本来の役割を思い出すように、僅かに震える。

 けれど体は凍りついたように重く、何もかもが停止したこの空間から抜け出すには、あとひと押しが足りない。


 目醒(めざ)めなければ――。


 誰かが、待っている気がする――。


 そうして、微かに浮かび上がった思考回路がそんな憶測を紡いだ時、目蓋の向こうで一筋の光が駆けた。


 彗星(すいせい)のように細く、淡い光。


 それはやがて人のようなシルエットを形づくり、動かない僕の手を取る。



 《──中枢(ちゅうすう)エネルギーの共鳴を確認》


 指先が触れ合い。


 熱が伝わる。


 それに応えるように、僕もその手を握り返した。



 《──再起動します――》






挿絵(By みてみん)

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