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祈りの果てに ― 無限の箱庭で笑う者 ―  作者: 酒の飲めない飲んだくれ
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第166話:工房で圧死寸前!?

第166話:工房で圧死寸前!?


 長老が帰還のための転移陣へ向かおうとしたその時、

 俺は一歩前に出た。


「長老、一つ頼みてぇことがある」


 長老は振り返り、白い眉をわずかに上げた。


「言ってみよ、コール」


「クランダが欲しいんだが……ソラル石、分けてもらえねぇか?」


 クランダは本来、“空島の儀式”で授かるものだ。

 長老はしばらく俺を見つめ、それから静かに頷いた。


「本来ならば……島の魂に触れる儀式を経ねば渡せぬものだが」


 杖の先で床を軽く叩く。


「――そなたは島を救った。

 その功は、儀式の重みに勝る。特別に許可しよう…皆も異論はあるまい」


「助かる」


「ただし――」


 長老の声がわずかに厳しさを帯びた。


「今は運びての人数が減り、加えて選抜隊に人員も割かれている。手が足りぬのだ」


「……ってことは」


「うむ。自ら取りに行ってもらうしかない。

 ソラル石は人を選ぶ…取るときにはよく吟味することだ」


「了解した。行くよ」


 ここまでは予想の範囲だ。

 だが――俺はもう一つ切り出した。


「あと一つ。

 一人、連れて行ってもいいか?」


 長老は目を細める。


「誰をだ?」


「ミラっていう。鍛冶師だ」


 議員たちが小さくざわつく。


 俺は続けた。


「あいつにクランダの作り方を教えてもらいたい。

 あいつなら……“売り物にしねぇ”。

 器用だから地上の魔道具の技術もたくさん空島にも教えてくれるはずだ」


「ほう」


「空島の技術と地上の技術が混ざりゃ……

 だいぶお互いに助かるだろうと思ってな」


 長老はしばらく沈黙し、

 やがてゆっくり頷いた。


「……そなたの判断は、いつも未来を見ておる。

 良いだろう。ミラとやらの同行を許可する」


 杖が軽く鳴る。


「ただし、条件が一つある」


「なんだ?」


「お主が導く者であれば案ずることはないだろうが…。

 その者、我らの技術を“奪う”ためでなく、

 “理解し、返す”ために学ぶ者であること。

 それが確認できるならば――歓迎しよう」


「心配ねぇよ。

 あいつはそういう奴じゃない」


 長老の唇がわずかに緩んだ。


「ならば良い。

 取りに来る時、彼女を連れてくるがよい」


 そう言うと、長老は転移陣に向かいながらひとこと付け加えた。


「……コール。

 そなたの用意してくれた“第三の道”が、島にも地上にも良き風となることを願っておる」


 光の柱が立ち上がり、長老は空島へと帰還した。


(ミラ……あいつなら、間違いなく面白いもんができる)


 俺は小さく息を吐き、議事堂を後にした。


―――――


 遠く感じる少し前の記憶……それを頼りに道を進むと、一つの看板が見えてくる。


《ミラ工房 — 軽鍛冶・細工》


 いつ見ても小さすぎる扉だ。

 あの三メートルの巨体がよく入れるもんだと毎回思う。


 さっそくノックすると――


「……はぁ〜い……今〜……開けます、ねぇ……」


 いつもののんびりした声だが、今日はどこか“沈んで”聞こえた。


 ガチャ……


 扉が開いた瞬間――ミラの巨大な影がゆっくり現れた。


 俺を見た瞬間、

 瞳が、ぱちん、と大きく開いた。


「…………………………え?」


「よ、久しぶりだな」


 ほんの一秒の静寂。

 そのあと――


「ナイルちゃあああああああああああん!!!???」


「うおっ!!?」


 ドォン!!

 俺の体が、巨大な腕に引きずりこまれるように抱きしめられた。


 柔らかい。

 重い。

 でかい。

 息が……できねぇ……!


「ほんとにぃぃ……生きてたのぉぉぉ……!?

 よかったぁぁぁぁ……!!

 よかったぁぁぁ……!!ナイルちゃん……!!」


「ちょ、ちょっと待て……っぐ……!?」


 ミラの胸板――いや、胸そのもの――に顔が完全に埋まり、

 視界が全部白と柔らかさで消える。


 足の裏に地面の感触がない。


(おい……俺……浮いてねぇか……?)


 ミラの腕力が強すぎて、俺の足が完全に地面から離れていた。


「ナイルちゃん……!!

 本当に……ほんとに戻ってきたのねぇぇぇ……!!

 よがっだぁぁぁぁ……っ……!!」


 三メートル牛人が号泣して、

 店の床まで振動してる。


「ミラ!落ち着け!死んでねぇ!今こうして生きて――」


「生きてるぅぅぅーーっ!!」


 ぎゅうううううう!!


「ぬあああっ!!? 折れる折れる折れる!!」


 背骨が変な方向に曲がるかと思った…。


――――


 なんとかなだめて落ち着かせ、

 ようやくミラが俺を離した……と思った瞬間――


「――あら?」


「……あ?」


 離したはずなのに、俺はまだミラの胸に挟まったまま。


 物理的に。

 地面につま先が、届かない。


「……ごめんなさいねぇナイルちゃん……

 嬉しすぎて……力の加減……できなくてぇ……」


 ミラが胸を両手で支えるようにちょっと動かすと――

 俺も一緒に動く。


「出してくれ…」


「ふふ……ナイルちゃん軽いからぁ……

 すっぽり……挟まっちゃってますねぇ……」


「やめろ恥ずかしい!!」


 必死に腕を突っ張るけど、

 ミラの胸筋と胸囲(物理)に勝てるわけがない。


「……んしょっ」


 ミラがちょっとだけ腕を入れて、俺をやさしく引っこ抜いた。


「ぷはっ!!!」


 ようやく呼吸が戻る。


 ミラは涙を拭いながら、にこ……っと笑う。


「……ナイルちゃん。

 ほんとに……ほんとに生きてて……よかったぁ……」


 その声は、普段のゆるさじゃなくて、

 本気で安堵してる震えがあった。


 俺は咳払いし、話を進めた。


「挨拶もなくて悪かったな。

 まぁ、もうあらかた知ってると思うけど――

 俺、あの空飛んでた船の船長なんだ。

 名前はコールだ」


「こーる……ちゃん……?」


 ミラは大きく瞬きをしたあと、ほんの少し微笑んだ。


「……ふふ。似合ってますよぉ、コールちゃん……」


「それより、ミラに話がある」


「うん……聞く聞く〜……」


 工房の椅子に腰かけ、目線がやっと合う。

 俺はゆっくりと説明した。


「まず、“空島”ってのがある。

 空に浮いた島だ。でけぇ竜もいる」


「そら……じま……?」


 ミラの耳がぴん、と立つ。


 軽く空島のことをミラに話して事情を説明した。

 すると彼女の瞳が、じわじわと輝き始める。


「…………………………え……

 空に……島……?

 雲の中に竜……?

 魔石……?

 え……え……え……?」


「本当だ」


 その瞬間――


「おもしろそ〜〜〜〜〜〜〜う!!♪」


 ミラの声が跳ね、地面が揺れる。


「空に浮かぶ島なんてぇ〜……

 行くに決まってるじゃないですかぁ〜♡

 巨竜もいるんですよねぇ!?

 魔石の形は!?色は!?匂いは!?味は!?」


「味は関係ねぇ!?食うな!?」


「はぁぁぁ……行きたい……!!」


 尻尾がぶんぶん揺れてる。


 俺は、そこで本題に入った。


「そこでだ、ミラ。

 ――頼みてぇことがある」


 ミラの耳が静かに動く。


「クランダって空を滑空する魔道具を作るために、“ソラル石”が必要なんだ。

 空島にある石だが、加工には職人の腕がいる」


「…………」


「魔道具にも鍛冶にも詳しくて、

 何より信頼できるのは、俺にはお前しかいねぇ……俺の銃もお前が直してくれた。だからできればでいい」


 ほんの数秒、工房が静かになった。


 ミラの瞳が、ゆっくり揺れる。


「……わたし……?」


「仕事もあるだろうし、無理は言わねぇが……一緒に来てほしい。

 ミラに頼みたい」


 ミラの巨大な肩が、震えた。


「…………コール……ちゃん……」


「ん?」


 ミラの声が震える。


「“信頼してるから”…って……

 そんなこと……

 そんな大事なこと……

 言われたらぁ…………」


 耳が真っ赤になり、


 次の瞬間。


「――行くしかないじゃないですかぁぁぁぁああああ」


「またかっ!!?」


 ズドォォォォン!!!


 先ほどを超える速度で、俺は胸へ吸い込まれた。


「ぎゅうううう!!!

 うれじぃぃぃ!!

 しんらいってぇぇぇ!!

 そんなの言われたらぁぁぁ!!

 むりぃぃぃぃぃぃ!!!」


「ぎゃ〜!!むり!むり!むり!いや死ぬ〜!!」


 工房が揺れる。

 俺は宙に浮く。

 また胸に挟まって抜けない。


「こーるちゃぁん!!

 空島行きまぁぁぁす!!!

 仕事なんてぜんぶ後でやりまぁぁぁぁす!!」


「後ででいいのかよ!てかちゃんと店閉めてから行け!!」


 ミラは涙と笑顔で俺を抱きしめ続け、

 俺はまた地面から浮かされながら――


(……ここまでミラが喜んでくれるとは思わなかったが、無事なんとかなりそうだな)


 早速ミラは店を閉めにかかり、

 俺は粉砕されかけた体を引きずり船に戻り準備を始めた。


 長老が帰還のための転移陣へ向かおうとしたその時、

 俺は一歩前に出た。


「長老、一つ頼みてぇことがある」


 長老は振り返り、白い眉をわずかに上げた。


「言ってみよ、コール」


「クランダが欲しいんだが……ソラル石、分けてもらえねぇか?」


 クランダは本来、“空島の儀式”で授かるものだ。

 長老はしばらく俺を見つめ、それから静かに頷いた。


「本来ならば……島の魂に触れる儀式を経ねば渡せぬものだが」


 杖の先で床を軽く叩く。


「――そなたは島を救った。

 その功は、儀式の重みに勝る。特別に許可しよう…皆も異論はあるまい」


「助かる」


「ただし――」


 長老の声がわずかに厳しさを帯びた。


「今は運びての人数が減り、加えて選抜隊に人員も割かれている。手が足りぬのだ」


「……ってことは」


「うむ。自ら取りに行ってもらうしかない。

 ソラル石は人を選ぶ…取るときにはよく吟味することだ」


「了解した。行くよ」


 ここまでは予想の範囲だ。

 だが――俺はもう一つ切り出した。


「あと一つ。

 一人、連れて行ってもいいか?」


 長老は目を細める。


「誰をだ?」


「ミラっていう。鍛冶師だ」


 議員たちが小さくざわつく。


 俺は続けた。


「あいつにクランダの作り方を教えてもらいたい。

 あいつなら……“売り物にしねぇ”。

 器用だから地上の魔道具の技術もたくさん空島にも教えてくれるはずだ」


「ほう」


「空島の技術と地上の技術が混ざりゃ……

 だいぶお互いに助かるだろうと思ってな」


 長老はしばらく沈黙し、

 やがてゆっくり頷いた。


「……そなたの判断は、いつも未来を見ておる。

 良いだろう。ミラとやらの同行を許可する」


 杖が軽く鳴る。


「ただし、条件が一つある」


「なんだ?」


「お主が導く者であれば案ずることはないだろうが…。

 その者、我らの技術を“奪う”ためでなく、

 “理解し、返す”ために学ぶ者であること。

 それが確認できるならば――歓迎しよう」


「心配ねぇよ。

 あいつはそういう奴じゃない」


 長老の唇がわずかに緩んだ。


「ならば良い。

 取りに来る時、彼女を連れてくるがよい」


 そう言うと、長老は転移陣に向かいながらひとこと付け加えた。


「……コール。

 そなたの用意してくれた“第三の道”が、島にも地上にも良き風となることを願っておる」


 光の柱が立ち上がり、長老は空島へと帰還した。


(ミラ……あいつなら、間違いなく面白いもんができる)


 俺は小さく息を吐き、議事堂を後にした。


―――――


 遠く感じる少し前の記憶……それを頼りに道を進むと、一つの看板が見えてくる。


《ミラ工房 — 軽鍛冶・細工》


 いつ見ても小さすぎる扉だ。

 あの三メートルの巨体がよく入れるもんだと毎回思う。


 さっそくノックすると――


「……はぁ〜い……今〜……開けます、ねぇ……」


 いつもののんびりした声だが、今日はどこか“沈んで”聞こえた。


 ガチャ……


 扉が開いた瞬間――ミラの巨大な影がゆっくり現れた。


 俺を見た瞬間、

 瞳が、ぱちん、と大きく開いた。


「…………………………え?」


「よ、久しぶりだな」


 ほんの一秒の静寂。

 そのあと――


「ナイルちゃあああああああああああん!!!???」


「うおっ!!?」


 ドォン!!

 俺の体が、巨大な腕に引きずりこまれるように抱きしめられた。


 柔らかい。

 重い。

 でかい。

 息が……できねぇ……!


「ほんとにぃぃ……生きてたのぉぉぉ……!?

 よかったぁぁぁぁ……!!

 よかったぁぁぁ……!!ナイルちゃん……!!」


「ちょ、ちょっと待て……っぐ……!?」


 ミラの胸板――いや、胸そのもの――に顔が完全に埋まり、

 視界が全部白と柔らかさで消える。


 足の裏に地面の感触がない。


(おい……俺……浮いてねぇか……?)


 ミラの腕力が強すぎて、俺の足が完全に地面から離れていた。


「ナイルちゃん……!!

 本当に……ほんとに戻ってきたのねぇぇぇ……!!

 よがっだぁぁぁぁ……っ……!!」


 三メートル牛人が号泣して、

 店の床まで振動してる。


「ミラ!落ち着け!死んでねぇ!今こうして生きて――」


「生きてるぅぅぅーーっ!!」


 ぎゅうううううう!!


「ぬあああっ!!? 折れる折れる折れる!!」


 背骨が変な方向に曲がるかと思った…。


――――


 なんとかなだめて落ち着かせ、

 ようやくミラが俺を離した……と思った瞬間――


「――あら?」


「……あ?」


 離したはずなのに、俺はまだミラの胸に挟まったまま。


 物理的に。

 地面につま先が、届かない。


「……ごめんなさいねぇナイルちゃん……

 嬉しすぎて……力の加減……できなくてぇ……」


 ミラが胸を両手で支えるようにちょっと動かすと――

 俺も一緒に動く。


「出してくれ…」


「ふふ……ナイルちゃん軽いからぁ……

 すっぽり……挟まっちゃってますねぇ……」


「やめろ恥ずかしい!!」


 必死に腕を突っ張るけど、

 ミラの胸筋と胸囲(物理)に勝てるわけがない。


「……んしょっ」


 ミラがちょっとだけ腕を入れて、俺をやさしく引っこ抜いた。


「ぷはっ!!!」


 ようやく呼吸が戻る。


 ミラは涙を拭いながら、にこ……っと笑う。


「……ナイルちゃん。

 ほんとに……ほんとに生きてて……よかったぁ……」


 その声は、普段のゆるさじゃなくて、

 本気で安堵してる震えがあった。


 俺は咳払いし、話を進めた。


「挨拶もなくて悪かったな。

 まぁ、もうあらかた知ってると思うけど――

 俺、あの空飛んでた船の船長なんだ。

 名前はコールだ」


「こーる……ちゃん……?」


 ミラは大きく瞬きをしたあと、ほんの少し微笑んだ。


「……ふふ。似合ってますよぉ、コールちゃん……」


「それより、ミラに話がある」


「うん……聞く聞く〜……」


 工房の椅子に腰かけ、目線がやっと合う。

 俺はゆっくりと説明した。


「まず、“空島”ってのがある。

 空に浮いた島だ。でけぇ竜もいる」


「そら……じま……?」


 ミラの耳がぴん、と立つ。


 軽く空島のことをミラに話して事情を説明した。

 すると彼女の瞳が、じわじわと輝き始める。


「…………………………え……

 空に……島……?

 雲の中に竜……?

 魔石……?

 え……え……え……?」


「本当だ」


 その瞬間――


「おもしろそ〜〜〜〜〜〜〜う!!♪」


 ミラの声が跳ね、地面が揺れる。


「空に浮かぶ島なんてぇ〜……

 行くに決まってるじゃないですかぁ〜♡

 巨竜もいるんですよねぇ!?

 魔石の形は!?色は!?匂いは!?味は!?」


「味は関係ねぇ!?食うな!?」


「はぁぁぁ……行きたい……!!」


 尻尾がぶんぶん揺れてる。


 俺は、そこで本題に入った。


「そこでだ、ミラ。

 ――頼みてぇことがある」


 ミラの耳が静かに動く。


「クランダって空を滑空する魔道具を作るために、“ソラル石”が必要なんだ。

 空島にある石だが、加工には職人の腕がいる」


「…………」


「魔道具にも鍛冶にも詳しくて、

 何より信頼できるのは、俺にはお前しかいねぇ……俺の銃もお前が直してくれた。だからできればでいい」


 ほんの数秒、工房が静かになった。


 ミラの瞳が、ゆっくり揺れる。


「……わたし……?」


「仕事もあるだろうし、無理は言わねぇが……一緒に来てほしい。

 ミラに頼みたい」


 ミラの巨大な肩が、震えた。


「…………コール……ちゃん……」


「ん?」


 ミラの声が震える。


「“信頼してるから”…って……

 そんなこと……

 そんな大事なこと……

 言われたらぁ…………」


 耳が真っ赤になり、


 次の瞬間。


「――行くしかないじゃないですかぁぁぁぁああああ」


「またかっ!!?」


 ズドォォォォン!!!


 先ほどを超える速度で、俺は胸へ吸い込まれた。


「ぎゅうううう!!!

 うれじぃぃぃ!!

 しんらいってぇぇぇ!!

 そんなの言われたらぁぁぁ!!

 むりぃぃぃぃぃぃ!!!」


「ぎゃ〜!!むり!むり!むり!いや死ぬ〜!!」


 工房が揺れる。

 俺は宙に浮く。

 また胸に挟まって抜けない。


「こーるちゃぁん!!

 空島行きまぁぁぁす!!!

 仕事なんてぜんぶ後でやりまぁぁぁぁす!!」


「後ででいいのかよ!てかちゃんと店閉めてから行け!!」


 ミラは涙と笑顔で俺を抱きしめ続け、

 俺はまた地面から浮かされながら――


(……ここまでミラが喜んでくれるとは思わなかったが、無事なんとかなりそうだな)


 早速ミラは店を閉めにかかり、

 俺は粉砕されかけた体を引きずり船に戻り準備を始めた。

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