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【DEEP・BLOOD】  作者: 六道 屍
29/32

地下探索(6)

 漸く少し進むよっ♪

by.優





 蝋の如く白く染まり、絶望を露わしながら崩れ落ちる妹。


 必死に此方へと手を伸ばす様は深い絶望を示す様に余りに弱々しい。


 そして……、


 ソレ(・・)は居た。


 宝石の如く美しい乳白色の肢体、まるで此方を嘲笑うかの様に両腕を大きく開き此方を睥睨する。


 此方を睥睨する眼窩は深い深淵を孕み、その最奥には激しい憎悪と憤怒を示す様に昏い焔を湛えていた………。



 ✯✯✯✯



 辺りに散らばる反応を潰しながら探索を続け、最後の反応のある場所へ向かう。


 ――第17備品室


 ………幾つあんだよ、備品室。


 叫びたかったが、堪えた。


 代わりにため息を吐きつつ扉に手を掛けゆっくりと開いていく。


 そして、俺の反対側に居た妹が中の様子を確認すると、固まった。


 「どうした?」


 妹の横顔を確認しながら小さく聞くが、反応が無い。


 …というより目が死んでいた。ハイライトが消えて、瞳孔が開き切り、焦点を結んでいない。


 そこ迄確認すると同時に、ペタリと女の子座りで座り込んでしまう妹。


 直ぐ様駆け寄り、抱き留めると震えていた。蝋人形の様に蒼白に染まり涙を流しながら縋り付く妹。


 少々取り乱すが、妹の見た物を確認しなければならない。


 妹を抱き留めつつ、壁を背にしてゆっくりと開きかけの扉の隙間から中を確認する。


 そこは、異世界であった。


 橙の灯が灯った部屋の中、落ち着きのある格調高い装用。明らかに高価だと分かる調度品の数々、細やかな装飾が施された巨大な姿見鏡。重厚感ある木調の机等。


 何故こんな物がとは思うが、ここ迄は良い。ここからが可怪しい。


 矢鱈と豪華な奴が複数居た。


 先ず1体目。


 コイツは無駄に光沢感のある骨格標本だ。真珠のように艷やかな肢体を確認する様に姿見鏡の前に陣取っていた。カタカタいいながらポージングしては、額部分に手を当てヤレヤレとばかりに首? を振る。


 意味分からん。


 次いで、2体目。


 無駄渋い色合いの骨格標本。燻し銀な肢体を高級ソファにどっかりと預け、葉巻を楽しんでいた。眼窩は昏くその奥に薄っすらと仄暗い焔を湛えている。どことなく厳しい目付きな感じがある。前に見かけた奴と違い、感じる圧力が圧倒的で、骨自体もかなり太く、ガッシリしている。


 ………明らかにBOSSである。


 それ以外は確認出来ないが複数いる事は

反応から分かる。


 明らかにヤヴァい為、こっそり逃げ……、


 ようとした所で、鏡の前に居た艶骨(ナルシ)に見つかった。


 様子を見つつ体勢を変え、下がろうとした所で、足が扉を掠って仕舞った。音自体は小さかったものの、入口付近の鏡の前に居た艶骨(ナルシ)には聞こえたらしい。


 「……不味いか?」


 一縷の望みを賭け、息を潜めソイツを観察する。


 なんとなくだが、確実に目が合っている気がする。


 そのまま見つめ合い………、


 そして、ソイツが動く。


 『虚影(マテリアル)………』


 咄嗟に、今使える最大火力の技を起動状態にし、発現させ様とした所でソイツは意味不明な行動を執った。


 何と、腰に手を当て額にも手を添えて少しばかり斜め上を見たのだ。


 「は? …ぁ。」


 混乱して起動状態にあった技が失敗して仕舞った。


 俺の混乱を他所に、ソイツは更に動く。


 カタカタと音を出しながら、今度は額添えていた手を動かし、手の平を上に向け歯を鳴らす。そのまま身体ごと横を向きチラリと顔だけ此方を見遣る。


 そして、再び見つめ合う。


 そして再び、カタカタカチカチと音を出して動き、ヤレヤレの動作をする骨。


 何やらカチカチと歯を鳴らした後、まるで貴族の様な立ち姿を見せながら、両腕を広げ此方を見遣る骨。


 俺は、混乱しアレコレ考える頭を無理矢理黙らせ観察していた。


 何となく、ホントに何となくだが、ソイツの所作からソイツの話しているであろう内容が分かった気がした。


 「…ムダに疲れた。」


 溜息を吐き立ち上がる。ソイツは扉の前で無駄に綺麗な立ち姿を見せている。正直キモい。


 そのまま、無表情で普通に扉まで歩き、無表情且つ普通に扉を閉めた。


 何かゴンッとか聞こえたが気にしない。


 妹を立たせ、宥めつつ部屋の前を後にした。




 多分、次で次の展開に進むかも!?


by.優

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