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異世界に落ちた最強ヤンキー女子、幼なじみと無双します。  作者: S@Y@


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第六十六話 王都を襲う魔獣


王都西区。


そこには、すでに何体もの魔獣が入り込んでいた。


「逃げろ!」


「子どもを先に!」


住民たちが慌てて逃げていく。


魔獣は建物を壊しながら、街の中を進んでいた。


「いた!」


柚が走りながら叫ぶ。


「暁、右!」


「分かった!」


二人が同時に飛び出す。


柚が一体の魔獣を殴り飛ばす。


ドゴン!


暁は別の魔獣へ向かい、蹴りを叩き込む。


ドンッ!


魔獣が地面を転がった。


「この前の魔獣より弱い。」


柚が周囲を見る。


「でも数が多い。」


暁が頷く。


「全部倒すぞ。」


「うん!」


二人は次々と魔獣を倒していく。


その間、レオンたちは住民の避難を進めていた。


「こちらへ!」


「走ってください!」


シロは少し離れた場所から、魔獣を見つめていた。


「……。」


柚が気づく。


「シロ?」


「どうしたの?」


シロは魔獣を指差した。


「変。」


「何が?」


「この魔獣たち……。」


シロは眉を寄せる。


「私を見てない。」


「じゃあ、何を見てるの?」


シロが周囲を見回す。


そして――


「あっち。」


街の奥を指差した。


「全部、同じ場所に向かってる。」


柚が目を凝らす。


確かに、魔獣たちは柚たちを襲うよりも、街の中心へ向かっていた。


「何かを探してる?」


暁が呟く。


その時。


一体の魔獣が建物の壁を壊した。


ガラガラッ!


瓦礫の下から、古い石造りの建物が現れる。


その壁には――


黒い紋章が刻まれていた。


ルークが息をのむ。


「……あれは。」


「何?」


「王家の紋章ではありません。」


「ですが、封印の間にあったものと同じです。」


柚が建物へ近づく。


「じゃあ、ここにも封印がある?」


シロが小さく頷く。


「感じる。」


「地下から……何かが呼んでる。」


その瞬間。


建物の地下から、ドクン――と大きな音が響いた。


シロが胸を押さえる。


「……また。」


「頭の中に声がする。」


柚がすぐにシロの隣へ立つ。


「なんて言ってる?」


シロは目を閉じる。


そして、震える声で答えた。


「『ここを開けろ』って。」


柚と暁が顔を見合わせる。


「誰が?」


シロはゆっくり首を横に振る。


「分からない。」


その直後。


街の奥から、これまでの魔獣とは明らかに違う咆哮が響き渡った。


グオオオオオッ!!


地面が揺れる。


柚が拳を握る。


「……まだいる。」


暁も構える。


「しかも、今までの奴とは違う。」


瓦礫の向こうから――


巨大な魔獣が姿を現した。


その額には、黒い紋章が刻まれていた。

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