↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に落ちた最強ヤンキー女子、幼なじみと無双します。  作者: S@Y@


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
60/88

第六十話 王家が隠した真実


「王家が隠してきた……?」


柚は老人を見つめた。


老人は周囲を確認してから、静かに扉を閉める。


「声を抑えてください。」


「この話を知る者は、今ではほとんど残っていません。」


暁が尋ねる。


「何が書いてあるんだ?」


老人は黒い紋章の本を見る。


「魔王についてです。」


「今まで伝えられてきた歴史では、魔王は世界を滅ぼそうとした存在とされています。」


「ですが、それは真実ではありません。」


柚が眉をひそめる。


「じゃあ、本当は?」


老人は答える。


「魔王は、千年前に世界を守った存在です。」


シロが小さく呟く。


「……やっぱり。」


老人はシロを見る。


その顔から血の気が引いた。


「まさか……。」


「あなたが、その少女なのですか?」


柚が一歩前へ出る。


「そうだよ。」


「シロは記憶を失ってるけど、魔王なんだって。」


老人はしばらくシロを見つめた。


そして、深く頭を下げる。


「……失礼いたしました。」


シロは慌てる。


「やめて。」


「私は、そんなに偉い人じゃない。」


その言葉に、老人は少しだけ目を細めた。


「……千年前の魔王も、同じことを言っていたそうです。」


「自分を特別な存在だとは思っていなかった。」


柚と暁が顔を見合わせる。


老人は本を開いた。


「ですが、魔王の力を恐れた一部の人間たちは、魔王を封印しました。」


「その際、力と記憶を分けた。」


シロが本を見る。


「だから、私は何も覚えてない……。」


「おそらく。」


老人は頷く。


「そして、その封印を利用しようとした者たちがいた。」


「魔王の力を手に入れれば、世界を支配できると考えたのです。」


暁が低く呟く。


「黒衣の男も、その一人か。」


老人は首を横に振った。


「分かりません。」


「ただ――」


老人の視線が、本の最後のページへ向く。


そこには、黒衣の男が持っていたものと同じ紋章が描かれていた。


「この紋章を持つ者たちは、今も魔王を探している。」


「そして……。」


老人はページをめくる。


最後の一文を見て、表情を強張らせた。


「『魔王の力を完全に取り戻すには、王都にあるもう一つの封印を開く必要がある』。」


柚が目を見開く。


「もう一つ?」


暁も険しい顔になる。


「じゃあ、地下の結晶だけじゃない。」


老人は頷いた。


「はい。」


その時。


シロが突然、王城のある方向を振り返った。


「……分かる。」


「また呼んでる。」


「今度は、さっきより近い。」


柚は立ち上がる。


「行こう。」


暁もすぐに立つ。


「王城の中を探す。」


しかし、その瞬間。


王立書庫の奥から――


ガシャン!!


何かが落ちる音が響いた。


全員が振り返る。


老人の顔が青ざめる。


「……まさか。」


「ここまで来たのか。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。