第四十七話 王都襲撃
ゴォォォォ……。
王都中に警鐘が鳴り響く。
「敵襲ーっ!」
「東門付近に魔獣が出現!」
兵士の叫び声が王城まで届いた。
王はすぐに立ち上がる。
「レオン!」
「はっ!」
「騎士団を率いて住民を避難させろ!」
「了解しました!」
レオンは騎士たちと共に謁見の間を飛び出していく。
柚も拳を握った。
「行こう。」
「放っておけない。」
暁も頷く。
「俺たちも行く。」
王は二人を見る。
「頼めるか。」
「もちろん。」
シロも一歩前へ出た。
「私も……。」
しかしルークが首を振る。
「いけません。」
「あなたは王城に残ってください。」
「でも……。」
シロは不安そうに俯く。
柚は優しく笑った。
「すぐ戻る。」
「だから待ってて。」
シロは少し迷ったあと、小さく頷いた。
「……うん。」
◇ ◇ ◇
王都の東門。
住民たちは兵士に誘導され、必死に避難していた。
その前では、十数体の魔獣が暴れ回っている。
「ギャアアア!」
「家が!」
「早く逃げろ!」
兵士たちが応戦するが、押し返されていた。
「数が多すぎる!」
その時だった。
ドンッ!!
一体の魔獣が勢いよく吹き飛び、石畳を転がる。
「え?」
兵士たちが振り向く。
そこには、柚が立っていた。
「間に合った。」
隣には暁もいる。
「後は任せろ。」
兵士たちの表情が明るくなる。
「あの二人は!」
「森で高ランク魔獣を倒した……!」
魔獣たちは新たな敵を見つけ、一斉に咆哮を上げた。
「ガアアアアッ!」
柚は笑みを浮かべる。
「いっぱい来た。」
暁は静かに構える。
「全部倒せば終わる。」
十数体の魔獣が一斉に飛びかかった。
「行くよ!」
柚が地面を蹴る。
次の瞬間。
ドゴォォォン!!
先頭の魔獣が拳一発で吹き飛んだ。
その勢いのまま後ろの魔獣を巻き込み、まとめて倒れていく。
一方、暁は回し蹴りで二体を同時に吹き飛ばした。
「ガァッ!」
「ギャアア!」
兵士たちは思わず動きを止める。
「すごい……。」
「本当に素手で……。」
しかし、その時だった。
一体の魔獣が建物の陰から飛び出し、避難の遅れた幼い少年へ襲いかかる。
「危ない!」
兵士の叫びが響く。
魔獣の爪が少年へ振り下ろされる――。
その瞬間だった。




