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異世界に落ちた最強ヤンキー女子、幼なじみと無双します。  作者: S@Y@


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第二十四話 一瞬


「やれぇ!」


盗賊たちが一斉に飛びかかる。


「おらぁっ!」


剣を振り上げた男へ、柚は一歩踏み込んだ。


ドゴッ!!


拳が腹へ突き刺さる。


「ぐぇっ!」


男はそのまま後ろの仲間を巻き込みながら吹き飛んだ。


その横から斧を持った男が襲いかかる。


「隙あり!」


柚は斧を避けると、そのまま回し蹴りを放つ。


ドガァッ!!


男は横回転しながら地面へ転がった。


一方、暁の前にも三人の盗賊が迫る。


「一人じゃ無理だ!」


「囲め!」


暁は静かにため息をついた。


「遅い。」


一人目の拳を受け流し、首筋へ軽く手刀を落とす。


男はその場で崩れ落ちた。


続けて二人目の足を払う。


転んだところへ軽く拳を当てる。


「がっ……。」


最後の一人は慌てて後ろへ下がった。


「ば、化け物……!」


「違う。」


暁は静かに答える。


「人間。」


その頃には、柚も最後の一人を殴り飛ばしていた。


ドゴォン!!


盗賊団の頭らしき男が地面を転がる。


静寂が訪れた。


「終わった。」


柚は制服についた砂を払う。


「今回は弱かった。」


「ワイバーンの後だから。」


暁が淡々と言う。


「比べる相手がおかしいぞ……。」


レオンは剣を抜くことすらなく終わった戦いを見て、呆然としていた。


「まさか……。」


「一分も掛かっていない……。」


柚は倒れている盗賊を見回す。


「どうするの?」


レオンは我に返る。


「縄で拘束して、近くの町の衛兵へ引き渡します。」


「生きてるよね?」


「はい。」


「全員気絶しているだけです。」


「よかった。」


柚は安心したように笑う。


「殺しちゃったかと思った。」


その言葉にレオンは苦笑した。


「普通は気絶させる方が難しいのですが……。」


暁は馬車へ戻りながら呟く。


「柚。」


「なに?」


「お腹空いた。」


「私も。」


レオンは思わず笑ってしまう。


あれほどの戦いを終えた直後とは思えない。


まるで散歩でもしてきたかのような二人だった。


盗賊たちを縄で縛り終えた一行は、再び王都を目指して馬車を走らせた。


しかし、その旅路を見つめる者がいることに、まだ誰も気付いていなかった。

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