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異世界に落ちた最強ヤンキー女子、幼なじみと無双します。  作者: S@Y@


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第十六話 報酬


「ゴブリンキングを討伐した……?」


ガレスは何度もアルベルトと柚たちを見比べた。


「はい。」


アルベルトは静かに頷く。


「私もこの目で見届けました。」


「討伐したのは柚さんです。」


「暁さんも共に戦い、二人ともレベルアップしました。」


ギルド内がざわつく。


「本当だったのか……。」


「初依頼でゴブリンキングだと?」


「しかも素手で……。」


ガレスは大きく息を吐くと、受付嬢へ向き直った。


「討伐部隊を向かわせろ。」


「素材と討伐の確認を行う。」


「はっ!」


受付嬢は慌てて数人の職員と冒険者を連れ、森へ向かっていった。


「確認が取れ次第、正式に報酬を支払います。」


アルベルトの言葉に、柚は首をかしげる。


「確認?」


ガレスが答えた。


「討伐報酬は自己申告では支払えん。」


「本当に倒したかどうか、現地で確認する決まりじゃ。」


「へぇ。」


柚は素直に頷いた。


「ちゃんとしてる。」


それから一時間ほど。


ギルドの扉が勢いよく開いた。


「ギルドマスター!」


戻ってきた冒険者は息を切らしている。


「報告します!」


「ゴブリン五匹、討伐確認!」


「さらに……!」


一度息を飲む。


「ゴブリンキングの討伐も確認しました!」


ギルド内がどよめいた。


「本当にいたのか……!」


「信じられねぇ……。」


ガレスは満足そうに頷く。


「よし。」


「正式に依頼達成じゃ。」


受付嬢は計算を終えると、小さな革袋を二人へ差し出した。


「こちらがゴブリン討伐と、ゴブリンキング討伐の報酬です。」


柚は袋を受け取る。


ずっしりとした重みが手に伝わった。


「重っ。」


袋を開けると、中には金貨や銀貨がぎっしり入っている。


「これ、いくら?」


「金貨三十枚になります。」


「……。」


柚は暁を見る。


「多い?」


「分からない。」


アルベルトが苦笑する。


「一般家庭が一年近く生活できるほどの金額です。」


「え。」


柚は袋を見つめる。


「そんなにもらっていいの?」


ガレスが笑う。


「ゴブリンキングは、それだけ危険な魔物じゃ。」


「むしろ安いくらいじゃな。」


柚は嬉しそうに袋を抱えた。


「お金持ちになった。」


暁も少しだけ口元を緩める。


「ご飯たくさん食べられる。」


「それ!」


二人の反応に、ギルド内から笑いが起こる。


そんな中、一人の若い冒険者が柚たちの前へ歩いてきた。


「あの……。」


少し緊張した様子で頭を下げる。


「さっきは疑ってしまって、すみませんでした。」


柚はきょとんとする。


「気にしてないよ。」


「初対面だし。」


「そ、そうですか……。」


若い冒険者はほっとしたように笑った。


それを見ていたガレスは腕を組む。


「どうやら、お前さんたちはもうこの町じゃ有名人じゃな。」


柚は苦笑いする。


「まだ二日目なのに。」


暁は小さく頷いた。


「早すぎる。」


その時――。


ギルドの外から、大きな鐘の音が鳴り響いた。


ゴォォォン!


ゴォォォン!


ゴォォォン!


ギルド内の空気が一変する。


ガレスの表情が険しくなった。


「警鐘……!」


アルベルトも窓の外を見る。


「何かあったようですね。」


一人の兵士が息を切らしながらギルドへ飛び込んできた。


「ギルドマスター!」


「城から緊急要請です!」


「西の森で、高ランク魔獣が確認されました!」


その言葉に、柚は嬉しそうに笑った。


「また喧嘩できる。」


暁は小さくため息をつく。


「……そう言うと思った。」

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