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HAMBURGER BLUES  作者: ハンバーガーブルース


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HAMBURGER BLUES第8話 一日だけの恋人とギャラクティック・ハートブレイク

HAMBURGER BLUES第8話                 一日だけの恋人とギャラクティック・ハートブレイク


カランカラン



WAGYU BURGER


珍しく


静かだった


五秒だけ


bads「みんな聞いて」


Walker「嫌な予感」


cool「おはようございますぅ」


beem「今日の牛脂は宇宙の重力と似ている」


bads「私」


bads「彼氏できた」


沈黙


完全停止


空調の音だけが流れる


次の瞬間


全員同時に爆発する


Walker「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


cool「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」


beem「誰だ」


Walker「どこの命知らずだ」


cool「生きて帰れますかねぇ」


bads「何その反応」


Walker「逆にどんな反応期待したんですか」


bads「祝福」


Walker「無理」


beem「肉を理解している男か」


bads「知らない」


beem「終わりだ」


Walker「店長基準厳しすぎ」


cool「優しい人ですかぁ」


bads「超イケメン」


Walker「はい解散」


bads「身長高い」


cool「ほぉ」


bads「歌手」


Walker「地雷の匂いしかしない」


bads「私に一目惚れ」


Walker「もっと危険になった」


beem「職業は」


bads「銀河系インフルエンサー」


全員「終わった」


bads「なんでぇぇぇぇ!!」


Walker「職業にインフルエンサーって付く奴で真面目な奴見たことない」


cool「大体事件起こしますねぇ」


beem「肉を焼いたことがない男は信用するな」


Walker「その基準もどうかと思う」


bads「嫉妬?」


Walker「観測結果です」


cool「統計ですねぇ」


bads「でも今日来るから」


全員「は?」


bads「紹介する」


Walker「店に?」


bads「うん」


beem「審査する」


Walker「親か」


cool「面接ですねぇ」


bads「絶対悪口言わないでよ」


全員「無理」


──三時間後


カランカラン


男が入ってくる


金髪


白いコート


サングラス


無駄にキラキラしている


男「やぁ」


男「宇宙で一番美しい僕が来たよ」


沈黙


Walker「帰れ」


cool「早かったですねぇ」


beem「肉を焼いたことあるか」


男「ない」


beem「帰れ」


bads「ちょっとぉぉぉ!!」


男「君たちが噂の仲間か」


Walker「残念ながら」


男「僕のファン?」


Walker「違います」


cool「全然違いますねぇ」


男「僕はリオン」


男「銀河フォロワー八千万」


Walker「知らん」


beem「牛の飼育経験は」


リオン「ない」


beem「話にならん」


bads「やめてぇぇぇ!!」


リオン「でも女性人気は凄いよ」


Walker「ほぉ」


リオン「各都市に恋人がいるからね」


店内停止


bads「……は?」


cool「ん?」


Walker「今なんて?」


リオン「いやぁ」


リオン「黒城だけでも七人かな」


beem「七頭」


Walker「牛じゃないんです」


リオン「恋愛は自由だから」


bads「え?」


リオン「君もその一人だよ」


沈黙


空気が凍る


Walker「終わった」


cool「終わりましたねぇ」


beem「肉なら廃棄処分だ」


bads「……」


リオン「怒った?」


bads「怒った?」


リオン「自由な愛を」


バン!!!


机を叩く


bads立ち上がる


bads「自由じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


店内震動


Walker「始まった」


cool「逃げましょうかぁ」


bads「私が昨日どれだけ服選んだと思ってんのよ!!」


リオン「え?」


bads「髪型三回変えたんだぞ!!」


Walker「実際三回変わりました」


bads「メイク二時間!!」


cool「凄かったですねぇ」


bads「お前その間に別の女抱いてたのかぁぁぁ!!」


リオン「自由な」


bads「自由って言葉便利に使うなァァァ!!」


beem「恋愛もハンバーガーも同じだ」


全員「出た」


beem「一つに向き合えない奴は」


beem「最高の一つを作れない」


Walker「珍しくまとも」


cool「深いですねぇ」


リオン「でも僕は人気者だから」


Walker「関係ない」


bads「別れる!!」


全員「早い!!」


bads「今この場で別れる!!」


リオン「えぇ!?」


bads「人生最短記録更新よ!!」


Walker「付き合って何時間です?」


bads「九時間半!!」


cool「短いですねぇ」


beem「熟成不足だ」


Walker「恋愛を肉で例えるな」


bads「出てけぇぇぇぇぇ!!」


リオン「待って」


cool「帰りましょうねぇ」


Walker「出口あちらです」


beem「もう来るな」


リオン「僕を失うんだよ?」


bads「うるせぇぇぇぇぇ!!」


ドゴォン!!


椅子が吹っ飛ぶ


Walker「暴れるな」


cool「でも気持ちは分かりますねぇ」


リオン


静かにサングラスを直す


リオン「分かった」


リオン「また別の恋を探すよ」


Walker「反省ゼロ」


beem「最低だな」


cool「才能ありますねぇ」


カランカラン


去っていく


静寂


十秒後


bads「……」


Walker「大丈夫ですか」


bads「……」


cool「泣きますかぁ」


bads「……」


沈黙


そして


突然


大爆笑


bads「ギャハハハハハハハハ!!」


Walker「え?」


bads「九時間半!!」


cool「最短記録ですねぇ」


bads「私の恋愛人生終わってる!!」


Walker「始まってすらいない」


beem「安心しろ」


bads「何がよ」


beem「本当に良いものは」


beem「熟成に時間がかかる」


Walker「今日はやたら良いこと言いますね」


beem「肉も」


beem「友情も」


beem「恋愛も」


cool「全部熟成ですねぇ」


bads「……」


少し笑う


bads「まぁいいか」


Walker「切り替え早いですね」


bads「新しい髪型考える」


Walker「いつものbadsだ」


cool「安心しましたぁ」


beem「今日は特別なバーガーを作る」


Walker「名前は?」


beem「Broken Heart Double」


bads「ダサい!!」


Walker「最高にダサい」


cool「でも食べたいですねぇ」


全員笑う


酒を開ける


肉を焼く


ネオンが揺れる


恋は九時間半で終わった


だが


友情は今日も続いていた


そしてbadsは


二時間後には


新しい髪色について全員に意見を求め始めるのであった



──第8話 完──







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