第6話 ノワールの病
宜しくお願い致します。
ザルツベルグ帝国 帝都
帝都の館でも順調に改造がなされていた。地下の食料庫だったり見張り台の設置や最悪の場合を想定した地下シェルターのような物も出来ていた。
侍女だった4人リタ、アイ、サリ、メイも出産して産休して4人で一軒家に住んでいた。「もし魔獣や魔物に襲われる事になれば館に逃げ込んでくれ。」と頼んだ。
ロバートに会いに行き「罠設置は行いましたが街の人がいざという時に何処に逃げたら良いのか?衛兵にも訓練させた方が良いと思います。」
「確かにそうだね。逃げる人が右往左往して兵の通行の妨げになったりしそうだ。」「それと塀の外に居る人を誰が助け何処まで助けるのか?」
「将軍達を集め会議した方が良さそうだな。」「そうですね。門の外に助けに出て門を閉められたら大変ですよ。」「ホントだな。」と笑った。
俺達がホライズンに戻るとディノニクスドラゴンの鞍や鎧が出来ていた。装着させようとするとイヤそうだったが装着させると落ち着いた。
リーダー格のドラゴンが色が黒かったので「黒龍」と名前を付けた。鉱山に行くのも帝都に行くのも黒龍に乗って行ってみた。
当初は色々な人達から驚かれたが速いしバテない。少々道が悪くても平気で走破してくれる。念願であったコンパウンドボウとコンパウンドクロスボウは完成して量産化して貰うことになった。
両方をロバートに持って行かせると「これは凄いね。」と言って喜んでくれた。飛距離、扱いやすさ、威力、命中精度のどれをとっても今までと比較にならなかった。
「急ぎ量産せよ!」とロバートが命じた。
ホライズンに戻るとノワールの体調が戻らないようなので入院をさせる。「ごめんね旦那様。」と言って泣く。マリアやユウ、ネムも努力してくれているが原因が分からなかった。
国境から来た黒エルフにも話を聞いたが誰も「そんな状況は聞いた事が無い。」と言う。そして1人が「黒エルフの女王なら知っているかも。」と言った。
「その人は何処の国にいる?」「分からないんです。」
ウワサではナン王国の南の帝国のどこかにいるかもしれないというアヤフヤな情報だった。早速戻りハンベエに事の顛末を話す。
「なるほど。では他に名医もいるか一緒に探すよう指示しておきます。」「頼む。」
「それと遂にライフル銃が完成しました。ゲンさんが撃ってみたそうですがなかなかの出来栄えだそうです。」「そうか。遂に出来たか。」
この世界にこんなものを作って良かったか?と思う気持ちはある。(もしこれが神様の罰というならノワールでは無く俺に与えろよ。)と思っていた。
病院に向かうと獅人族のシャロンも来ていた。「もうすぐ産まれそうなんです。」と言って微笑む。どうやら出産間近のようだ。
「ムリをするな。」「2人目ですから大丈夫!」と明るく笑った。
どうやら俺が暗い顔をしていたんだと思う。「奥様が大変なのは聞いています。でもきっと乗り越えられて元気になると信じてあげて下さい。」と言われた。
「シャロンありがとう。」「ううん。私も愛してますからね。」と笑った。そうだよ。俺が憂鬱な顔をしていてはダメだ。ノワールを元気にしてやると決意して。
ノワールをじっくり心眼で観察する。しかし何処も赤くならない。手を握っていると力を込めて握り返してきた。
(そうだ。魔力を流してみよう。)すると今まで見えなかったものが見えた。脳の中で小さいが赤くなったのだ。(これだ!)
そう思って原因を除去しろと魔力を込める。すると取れた。1mmくらいの虫だ。マリア、ユウ、ネムを呼び見せると「回虫みたいね。」とネムが言う。
(ほら。この世界って発展途上国より衛生面って悪い部分あるでしょ?それに私達の知らない生き物だってたくさんいるわ。)と小声で言った。
そう言われて見ると回虫と表示が出た。「まあこれで暫く様子を見ましょう。でもどうやって発見したの?こんな小さな虫を?」
みんなが興味深々で聞いて来る。「魔力を流して心眼で見たんだ。」「ああ!その手があったか!」とユウが叫ぶ。
「これで暫く様子を見ましょう。でも愛されてるって羨ましいわね。」とマリアが言って去った。「俺も帰って寝るよ。」
すると「ホッとした顔ね。」とネムが笑う。「まあな。胸のつっかえ見たいなのが取れたよ。」「私のもそろそろ取ってよね。今日は許してあげるけど。」と笑って去って行った。
翌朝、「そうですか、何とかなったんですね。」とハンベエが嬉しそうに言ってくれた。「そうなんだよ。そこで早速試し打ちをしてみたい。」
10発撃って9発まで的に当たった。「うん!いいよ。これで量産してくれ。」「よし!分かった。あともうひと頑張りするぜ!」
ゲンさんがそう言ってくれたので酒樽10出す。「金も良いが土産も良いぜ!」と喜んだ。それから1か月後。
「100丁出来たぜ!銃弾は10万だ。まだまだ作るぜ。まだ敵は来ねえんだろ?」「そうですね。まだ連絡は来てませんよ。」
「これはアマゾネス達に持たせ練習させましょう。」とハンベエが言った。「では頼む。」「承知致しました。」
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