↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界詐欺師 ~魔法が使えない俺は、嘘だけで世界を騙す~  作者: エース・レッド


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/47

反撃ののろし

 7ゲーム目。


 ザビトは何とこの回、先にタブレットの操作をした。


(え!?)


 その光景にベラドンナは驚愕した。


(イカサマを疑っていたというのに、一回先にタブレットを操作して得点を得ただけで満足してしまったのかしら。何とも間抜けだわ。アタシの見込み違いだったかしら)


 ザビトは涼しい顔で、ベラドンナを見ている。


 何か仕掛けているのか。もしかしてアタシと同じようにイカサマをしようとしているんじゃないだろうか。


 疑心暗鬼になったベラドンナは観衆を見回したが、可笑しな行動をしている人はいなかった。


 いや、一人だけいた。マオだ。ずっとタブレットを触っているのが気になっている。


(まあ先にタブレットを操作してくれたのならば、それでいいわ。こちらは合図を見て勝つ手を選択するだけよ)


 協力者の観衆を見ると、合図が出ていた。合図は『ダウトなし』であった。


 ベラドンナは考えを巡らす。


(相手がダウトしないならば『不倫相手(3人)にメッセージを送る』にして、アタシ9ポイント、相手マイナス7ポイントになればゲームセットね)


 もう勝ちは見えていた。後はそのルートを辿るように、間違いなく選択していくだけだ。


 厨房から焦げかけの肉の炭火焼きの匂いが漂っていた。店主のおっちゃんはゲームの行方に夢中になっているため、焦げてしまったようだ。


 ベラドンナは後のゲームのポイント数を計算した。


(相手のメッセージを送る回数は後2回。アタシのターンはずっと『友達にメッセージを送る』から、相手はポイントを稼ぐことは出来ない。もちろんアタシがダウトかダウトしないかを選択するときは、ずっとダウトをコール(選択)すればいい。つまりゲームセットよ)


 意外とあっけない幕切れだった。もっと骨のある相手だと思っていただけに惜しい。これではマオが相手の方が楽しめたかもしれない。


(いけないいけない、最後まで気を抜いてはダメよ。しっかり息の根を止めて、地に這わさないと)


 ベラドンナはタブレットで『不倫相手(3人)にメッセージを送る』を選択した。


「選択が出そろいました」


(もう結果はわかっているけれどね。ゲームセットよ)


 ほくそ笑むベラドンナ。


 ゲームマスターはゆっくり口を開いた。


「ベラドンナ様『不倫相手(3人)にメッセージを送る』を選択、ザビト様『ダウト』を選択。結果、ベラドンナ様マイナス3ポイント、ザビト様プラス3ポイントとなります」

「……え?」


 時が止まる。ベラドンナはゲームマスターの言葉を、頭の中で反芻した。


(ダウト……? 何でダウトなの?)


 ベラドンナは反射的に観客の中にいる協力者を見たが、この結果に協力者も驚いているようだった。


(間違って合図を出したわけではない。ならばどうして『ダウトなし』が選択されていないの?)


 ベラドンナの表情を読み取ったのか、ザビトはあくどい笑みを零した。


「あれあれ~? さっきまでの余裕は何処に行ったのかな、お・ば・さ・ん?」

「ッこのガキ!!」

「おばさ~ん、余裕ぶっこいてポイント取られたのどんな気持ち~? 最高っしょ?」

「ッ、ええそうね、最高過ぎって貴方を殺したくなってきたわ」

「いや~ん、おばさんこわ~い」


 分かりやすい煽り文句。ベラドンナの取り巻き達が、殺気立っていた。


 ベラドンナも頭に血が上ったが、何とか落ち着かせる。


 これで合計はベラドンナ3ポイント、ザビトマイナス1ポイントとなった。差は4ポイントまで縮まった。


「それでは次のゲームに参ります」


 ゲームマスターが8ゲーム目を告げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。