第61話 スキル
スキルの確認は大切
第61話 スキル
ギルドでドラゴンの鱗を買い取って貰った。
鱗は傷のついていない綺麗な状態だったので、驚くほどの値がついた。
その後、僕たちは、もはや恒例となった食事会を、僕の部屋で開いていた。
今日は、お祝いを兼ねて少し豪華な食事だ。
エライザの好きなシーフードグラタン、ファイティング・ブルのステーキ、シザーサラダ、ミネストローネ、ほうれん草とベーコンのキッシュである。
「わあ、とても美味しそうね。でも、思いっきり太りそうで心配」
「大丈夫だよ。戦闘で思いっきりカロリーを消費したし、それにエライザはとてもスタイルが良いからね」
「えっ、有り難う…」エライザは少し頬を染めている。
「ねえ、どうして鱗を全部売らなかったの?かなり良い値で買い取ってくれたのに」
「それはね、エライザと僕が二人で初めて倒したドラゴンの鱗だから、何だか記念になるかと思って…。今までも二人でいろんな魔物を倒して来たけど、やっぱりドラゴンは特別に思えたんだ。それに、エライザと僕用に二枚残しておいたから、後々武器や防具に加工して使えるかなって」
「そうね、確かに二人の記念になるかも…。」
「レン、これからも沢山のドラゴン倒さなきゃいけないけど、何か対策はある?今日のやり方はちょっとね…」
「そうだよね、一度きりならともかく、ドラゴンを倒すたびにあんな風に血まみれになるのはごめんだよね…」
「伝承通り、尻尾の付け根の裏側はドラゴンの弱点で間違いないのだけどね…」
「今日は、時空間操作スキルも分身の術も使わなかった。それを使えばもっと楽に勝てると思うけど?」
「でもそれでは、時空間操作スキルをできるだけ使わないで、剣技や戦闘を磨くというレンの意図にそぐわないわね」
「そうなんだよ…。って!!エライザ!」
「何?急にどうしたの?」
「ちょっと確認したいことが出来たんだ。せっかくの食事の時間だけれど、鑑定のスキルを使っていろいろ確認してもいい?」
「大切なことなのよね?いいわよ」
「ごめんね。ステータスオープン」
視界の中に半透明なモニターのような物が出現し、自分のステータスが確認できるようになった。
まず、時空間操作の部分に意識をあわせ、時空間操作スキルの詳細を確認した。
やはり時間停止に関しては情報が無い。
次に暗殺スキルを確認した。
クリティカルの発生率がアップしていることは、以前に確認していたが、文言が更に続いている。
(手刀での攻撃力は大幅にアップし、武器を持たずに手刀で攻撃した際は、クリティカルの確率が大幅にアップする。)
あれ?こんなこと書かれていたかな…?
次に、投擲スキルを確認した。
(投擲した際の命中率が大幅にアップする。)
これは以前確認したままだ。
分身の術を確認した。
(現在、分身体を一体だけ作り出せる。分身体は本体と同様の能力を有し、分身体を殺されたとしても、本体には何の影響もない。本体から300m程しか離れることが出来ない。)
ここにもやはり時間停止に関して書かれていない。
手裏剣を手に入れてからは、その攻撃力の高さや使いやすさから、手裏剣ばかりを使用してきたが、状況に合わせて手刀での攻撃を使う方が良いのかもしれない。
ドラゴンでの戦いでも、手刀攻撃でクリティカル攻撃が出来れば、上手くいくかもしれない。
それならば、ヴァンパイア・ロードを狩ったときのように、魔力を込めて攻撃すれば?
試してみる価値はありそうだな。
僕は鑑定スキルを終了した。
「エライザ、長い時間を待たせてごめん」
「大丈夫よ。何か良い情報はあった?」
「時間停止に関してはないけど、ドラゴンに対する攻撃で使えるかもしれないことがあった」
「それは何?」
「ここの所、手裏剣ばかり使ってきたけど、手刀攻撃の方が良いかもしれない。暗殺スキルがレベルカンストして、手刀攻撃の威力とクリティカル率が大幅にアップしていたみたいなんだ」
「それじゃあ、試しに行かないといけないわね。明日また迷宮に潜る?」
「そうしよう」
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