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第46話 情報

第46話 情報

昼食を摂るための休憩を取ることになり、道を少し外れ、河原で馬車を止めた。

ここでも、僕たちのパーティーを守るように、僕たちの馬車を囲むような配置で他の馬車は停車している。

公爵家の三女であるエライザ様を守るために、どこからか指令が出ているわけじゃないだろうに、先輩達パーティーの気遣いには感謝しかない。

僕は、収納ボックスから暖かいスープを取り出すと、感謝を述べながら、ホークアイやアークエンジェルのメンバーにお裾分けにまわった。

「おう、差し入れか、有り難う。ありがたく頂戴するよ」

「あら、気がきくじゃないの。携帯用の食事は味気ないもの…、ありがたく頂くわ。困ったことがあったら何でも相談してね、力になるわ」

暖かいミネストローネは好評だったようだ。

簡単な昼食を済ませると、腹ごなしに、僕とメンデスとエライザは三人で模擬戦を行った。

手の内を晒すのは良くないので、感触をつかむための、軽くといった程度での模擬戦だ。

それをしばらくの間アヤカが見ていたが、感心したようにうなずくと、僕たちに話しかけてきた。

「ライジングサンはCランクの冒険者パーティーだと聞いていたけど、なかなかいい動きをしているわね。そこらのBランクの冒険者と遜色ないわ」

「有り難う御座います」

「そうね…、お節介だけど、スープのお礼にアドバイスを少々」

「まず、あなたは盾で受けるだけじゃなく、盾で受け流すことをもう少し考えてみて」

「はい」

「あなたは、太刀筋や動きはとても良いけど、少しずる賢さも身につけると良いわね」

「ご指導、感謝します」

「あなたは、独特な戦い方をするわね。武器が短いから、今の戦闘スタイルでいいけど、練習としては足を使わず上半身の動きだけで剣を捌けるように工夫してみて」

「有り難う御座います。」

「なかなかの逸材揃いのようね、お姉さん達も負けないように頑張らなくちゃ。それじゃあね」

            *

アークニート迷宮に着く頃には、日が暮れていた。

宿泊施設に部屋を確保した後、明日からの迷宮攻略の手続きを、ギルドカウンターで済ませた。

そこで、沢山のアークニート迷宮の情報を、仕入れることが出来た。

夕食を摂った後、僕とメンデスの部屋にみんなで集合し、迷宮の情報の共有と攻略の作戦を練ることにした。

「アークニート迷宮は、中・上級冒険者向けの迷宮とされている。しかし、実のところ、まだ迷宮は完全に攻略されたわけではないんだ」

「えっ、じゃあまだ未知の部分があるってこと?」

「そう。迷宮はおそらく第五層まであると考えられているけど、第五層の情報はそれほど多くなく、未知の部分が多いんだ。まあ第五層を攻略するのはまだまだ先だから、今はあまり関係ないけどね」

「まあ、第一層の情報は十分にあるから、それを共有しておこう」

「了解」

「第一層はね、昆虫達のパラダイスのような所だ」

「えー、虫はいやですわ…」女性陣の声が重なる。

「幸いなことに、適性レベルは8~10とされているから、普段通りに出来れば、戦闘に苦労はしないはずだね」

「その普段通りが難しいんじゃない!」

「まあでも頑張るしかないよ…。でも、昆虫が苦手な冒険者が多いんだろうね、第一層は攻略済みの地図が売られていて、それをすでに購入済みだよ」

「さすメン!!」

「何それ?」とエライザ。

「さすがメンデスの省略だよ」

「メンデスは頼りになると言うことですね。さすがリーダーですね」

「そんなこと言われると照れるな…」

「エライザ、メンデスは軽薄そうに見えて、実はよく気の利く、出来たリーダーなんだよ」と僕。

「このパーティーは、リーダーもそうですけど、レンも、そしてみなさんも頼もしいですね」

「ん?どうしてレンだけ特別?」

「あっ、そういうわけでは…」

「ふーん、そうですか?まあ宜しいですわ」

「あっ、でね、第一層はね………」


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