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第28話 収納ボックス

第28話 収納ボックス

僕たちのパーティーは、第三層の中ボスであるヴィレントを倒してからも、第三層の攻略に苦しんでいた。

キーアイテムは迷宮から出るたびに消失してしまうが、ラストキーは一度収得すると消失しない。

つまり進んでさえいけば、いつでもボスに挑めるところまで来ている。

しかし、キーアイテムを探しつつ小部屋をしらみつぶしに確認していると、どうしても呪文の残りが心許なくなるので、進めなくなるのである。

「どうする?毎回呪文切れじゃあ先に進めないよ」とメンデス。

「サーシャやレイリアがレベルアップして、呪文回数が増えるまで、レベリングしようか?」

「そうね…、ここのところレベルアップまで多くの経験値が必要になってるし、次のレベルまでかなり時間がかかりそうだけどね」

「ん、ボクもしばらくかかる」

「どうしよう…」

困っているみんなを見ながら考えていると、僕はあるアイデアが浮かんできた。

「ちょっと良い?実はね、一つ実験をしてみたいんだ」

「レン、それはどういう実験?」

「実はね、スキルに関することだから、今まで秘密にしていたけど、僕は収納ボックスが使える様になったんだ。収納ボックスは異空間にものを収納しておく生活魔法だけど、異空間では時間の流れが止まっている。キーアイテムをここに収納して、迷宮外に出たらどうなるのかなって思ったんだ」

「レンはまた大きな爆弾を投下してくれたわね」とレイリア、苦笑している。

「ん、レンは異常」とサーシャ。

「またなのです。もう慣れたのです」とリン。

僕の多彩さ?に三人ともにあきれた表情である。

「うっ。変な風に言わないでよ」

「…それはともかく、レン、それは試す価値がありそうだな」

「じゃあ明日試してみる?」「おう!」

翌日、早速試してみた収納ボックス作戦だったが、大成功だった。

収納ボックスに入れたキーアイテムは、迷宮外に出ても残っていたのである。但し、迷宮外で取り出すと消失する可能性が高いので、迷宮外では取り出さず、もう一度迷宮内に入ってから取り出してみた。

すると、消失せず無事に取り出せたのだ。

再び収納ボックスに収納し、迷宮外に出たが、やはりボックス内にキーアイテムは残っている。

これで、キーアイテムの問題は解決した。

「早速明日、ボスに挑んでみよう」

「賛成!!」

「今日はもう終了とする、ゆっくり休んでおこう。あと、ポーション等の買い出しは忘れない様に」

「OK」

「あと、事前にボスについて情報を共有しておかない?」

「勿論。ボスはヴァンパイア・ロードだ。不死族の王にして、強力なスペルユーザーだね」

「弱点はあるの?」

「そうだね。教皇くらいの高位の僧侶になるとディスペルで消滅できるかもしれないけど、通常は無理だね」

「ええ、きっと無理だわ」

「魔法耐性も少しあり、それに回復能力が高い。サーシャもダメージディーラーにはなれないかもしれない」

「ん、残念」

「まあそれでも、サーシャは攻撃呪文を唱えるなり、バフもしくはデバフをかけるなり臨機応変に対応して」

「ん、分かった」

「レイリアはサイレントの魔法を連発して、できるだけ呪文を封じ込めて欲しい」

「OK」

「エナジードレインが厄介だけど、物理耐性はないから直接物理攻撃するしかないよ」

「了解」


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