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めこねこの日々のあれこれ  作者: めこねこ


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―第0️⃣9️⃣9️⃣話― 【断酒ダイエット②】呼応する娘——ただし、ダンスまで。

ダイエットを始めて、二日目になりました。


初日の結果は、四百グラムの減少。まずまずの、滑り出しです。



■ 断酒だけでは、痩せない


とはいえ、断酒だけで、この結果にはなりません。


暑い日が続くので控えていたのですが、夕食後に、近所の公園の散歩と、YouTubeにある十分間のエクササイズ・ダンスを、やるようにしたのです。


というのも——これまでの三ヶ月断酒が効いたのは、もともと、私が「育ちすぎ」だったから。今は、お医者さんも認める標準体重より、少し多いくらい。見た目も、三年前に比べれば、ずいぶんスッキリしました。ですから、もう、断酒ごときでは、そう簡単には痩せません。


だったら、体を動かすしか、ありません。


もともと、仕事帰りは、会社から自宅までの約六キロを、歩いていました。ですが最近は、在宅勤務が多く、歩く機会が、めっきり減っている。そこで、近所の公園を中心に、三十分の散歩をすることにしました。


と言っても、せいぜい、三千歩から四千歩ほど。これだけでは、足りない。それに、歩く前に、軽く体を温めておかないと。


そう思って、散歩の前に始めることにしたのが、十分間のエクササイズ・ダンス、というわけです。



■ 娘に、教えを乞う


いや、今はすごいですね。


YouTubeには、何百万再生、何千万再生というエクササイズ・ダンスが、山ほどある。どれがいいのか、目移りします。


そういえば、以前、娘が少しだけ、この手の動画を見ながら運動をしていた。参考までに、と聞いてみました。


「あ、この動画はきついよ」

「この動画は、ちょっと説教臭くて、嫌い」


なかなか、生の声が、参考になります。その中で、気になる動画が、二本、出てきました。一つは十分ほど。もう一つは二十分と、倍近くあります。


私は、迷わず、二十分のほうを選択。早速やろうと、構えていました。


すると、娘から、言われたのです。


「私、十分の動画のほうがいい」


……そう。娘が、私と一緒に、エクササイズ・ダンスをやる、と言うのです。



■ 呼応する、娘


娘は、標準的な、健康そのものの体型です。


ですが、思春期。クラスメイトが、なぜか揃って、ものすごく細いのだそうで。健康的なだけの娘も、その中にいると、つい、自分を気にしてしまう年頃なのです。


父としては、本当は「お前は、じゅうぶん健康的で、そのままでいいんだぞ」と、言ってやりたい。言ってやりたいのですが——思春期の娘に、父の正論ほど、届かないものは、ありません。


ならば、説教は、なし。ただ、一緒に体を動かせばいい。痩せるためというより、親子で、健康のために。そんな私の目論見と、「一人よりは、続けられそう」という娘の思惑が、うまく噛み合ったのです。


一人でやるのは、いささか心細い。私にとっても、これは、渡りに船でした。



■ どこの、田植えですか


早速、二人で、十分間、みっちりと体を動かしました。


いや、動きません。


というか、私のリズム感のなさは、我ながら、情けなくなるほどです。腰を左右に振りながら前へ進むステップなど、自分が今、何をしているのか、まるで分からない。手を上下させながら、片足に触れるステップに至っては——どこの田植えですか、という体たらく。みっともない限りです。


それでも。少しだけ腹筋を意識して、少しだけ腕を伸ばして、少しだけ姿勢を保ってやっていると。見様見真似の、及び腰のダンスでも、十分後には、息が切れて、じっとりと汗をかくのです。


娘と二人、顔を見合わせて、十分間の労を、ねぎらい合うのでした。



■ お父さん、いってらっしゃい


さて、ダンスを終えました。


汗も出て、息も、少し荒い。体は、すっかり脂肪燃焼の態勢に入っています。いよいよ、三十分の、少し早歩きの散歩です。


娘に声をかけようと、振り返った、その時。


「じゃあ、お父さん、いってらっしゃい」


……。


その後、三十分。お父さんは、まったく涼しくなどなっていない、今日もまた熱帯夜が約束された、夕暮れの公園を。一人、黙々と、歩いてきました。


こういう寂しい時こそ、運動のあとに、ビールを「くはぁ〜」と、いきたいところですが。断酒中です。


家に帰り、冷えた紅茶を、飲みました。


——もちろん、朝、自分で淹れて、冷やしておいた紅茶を。

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