―第0️⃣9️⃣6️⃣話― 【地震】旅行は、延期に——猫四匹と、ガソリンと。
先日、妻から「日帰りのドライブ旅行に連れて行け」という提案があり、一悶着あったことを、書かせていただきました。
実は、その決行日。予定では、明日でした。
しかし、この状況です。いくら我が家に被害がなかったとはいえ、まだ、予断を許さない。私としては、当然、取りやめということで話は落ち着いている——と、そう思っておりました。
ところが。夕食の時、妻から、切り出されたのです。
「明日、行ってもいいんじゃないかな」
……恐れていたことが、やってきました。
■ 妻の言い分も、分かる
不謹慎だ、という声があることは、重々、承知しています。
ただ、正直に言えば。我が家は、被害に遭っている地域から、あまりにも離れている。周りも、いつも通りに動いている。だから、妻がそう思うのも、無理はないのです。
それでも——私は、どうしても、十年前の地震を思い出してしまう。
大きな揺れがあった、その翌日の深夜。本震が、やってきました。今のテレビの報道でも、専門家が言うには、断層に溜まった地震のエネルギーは、まだ完全には解放されておらず、同じ規模の地震が起きる可能性が、示唆されています。(気象庁も、今回の地震を「令和八年熊本地震」と名づけ、今後一週間ほどは、同程度の揺れに注意するよう、呼びかけています)
■ 懸念は、二つ
私の中で、引っかかっているのは、二点です。
一つは、猫のこと。
もし、その解放されていないエネルギーが、たまたま私たちが遠出をして、外に出ている時に、大きな地震を引き起こしたとしたら。家に帰れなくなり、留守番をしている四匹に、何かあったら——。そう思うと、気が気ではありません。
そして、もう一つが、ガソリンです。
食料などの物資は、特に買い占めも起きておらず、困ってはいません。ですが、ガソリンだけは、物流の関係で、供給が滞っているのが実情です。
とりわけ、この熱帯夜が続く中です。車中泊で避難されている方が、エアコンのために、エンジンをかけたまま夜を明かす。そうやって、ガソリンの消費が、大きくなっている。そのため、近隣のスタンドでは、かなり殺伐とした状況になっているようなのです。
我が家は、たまたま、三日前に満タンにしていました。普段の生活なら、三週間近くは、切れる心配はありません。ですが、遠出をすれば、必ず減る。そして、その時に、もう給油ができなくなっていたら——。それが、怖いのです。
■ 今回ばかりは
その二点を、妻に、正直に伝えました。
すると、今回ばかりは。妻は、私の言葉に、耳を貸してくれました。かくして、ドライブ旅行は、無期限の延期、ということで、落ち着いたのです。
子どもたちを、どこかへ連れて行ってやりたい。その気持ちは、あります。ですが、今は、なかなか、ままならない。
そして——今、何よりも心配なのは。無事に、息子が、あの空港へ、降り立つことが、できるのか。
行きは、一悶着。帰りは、不安。
今年の夏も、やはり我が家では、一波乱も二波乱も、ありそうです。




