―第0️⃣0️⃣6️⃣話― 正直、お土産選びって難しくないですか?私が『行ったよクッキー』を買ってしまう理由
みなさんは「お土産」を選ぶとき、何を基準にしていますか?
私はいつも、次の3つの要素を天秤にかけています。
・その土地でしか味わえないもの
・その土地でしか手に入らないもの
・その土地に行ったことが一目で分かるもの
きっと、多くの方も同じような基準をお持ちではないでしょうか。
ここで、「味わえないもの」や「手に入らないもの」を探すのは、
実はそれほど難しくありません。
本当に頭を悩ませるのは、3つ目の「行ったことが一目で分かるもの」なんです。
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みなさんも、一度は手に取ったことがありませんか?
「◯◯に行ってきました」と堂々とプリントされたクッキー。
あるいは、ご当地キャラが大きくあしらわれたお菓子たち。
……あ、誤解しないでくださいね。決して悪口ではありません(笑)。
ただ、釘を刺したうえで正直に言えば、
お土産としては少し「微妙かな?」とどこかで感じている自分もいるのです。
なのに。
結局、私はそれを買っています。
いや、もっと言えば「必ず」買っています。
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本当は、その土地一番の名物を持っていきたい。
けれど、名店のお菓子は必ずしもリーズナブルではありません。
特に職場の人数が多い場合などは、全員分を揃えるとなると、
ちょっとお財布の紐が固くなってしまう。
そんな時、私たちの強い味方になってくれるのが、
この「ご当地クッキー」なんです。
つくづく思うのです。このクッキーというお菓子は、なんて便利なんだろうと。
和菓子とは全く異なるルーツを持ちながら、
なぜか「お土産」という文化に完璧にフィットしている。
もしかして、日本人のDNAには「クッキー=お土産」
という方程式が刻まれているのではないか……。
そう思わされるほどの安定感です。
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そんな便利なクッキーの歴史を、
先日NHKの番組『ブリティッシュ・ベイクオフ』を見て気になり、
少し調べてみました。
すると、意外な事実が判明。
ルーツの源流はヨーロッパではなく、
なんと7世紀のペルシャで誕生した「小さなケーキ」なのだそうです。
その後、大航海時代の砂糖の普及とともにヨーロッパへ広がり、
17世紀にオランダ人がアメリカへ伝えた「koekje(小ケーキ)」という言葉が
「クッキー」の語源になりました。
日持ちの良さから旅行食として重宝され、
16世紀の欧州宮廷で多様な進化を遂げたといいます。
日本に伝わったのは幕末。
本格的に親しまれたのは明治初期。
江戸後期に誕生した「にぎり寿司」の歴史と重ねてみると、
クッキーもまた、日本独自の進化を遂げた「国民的おやつ」
と言えるのかもしれませんね。
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さて、次の旅行先はどこにしようか。
そして、そこではどんなお土産に出会えるのか。
「捕らぬ狸の皮算用」ならぬ「買わぬクッキーの味算用」が、
今から始まりそうです。




