―第0️⃣5️⃣8️⃣話― 【健康情報】朝のお茶——風邪予防と、夫婦喧嘩を治す「もう一つの効能」。
わが家の朝食には、夫婦間の「決め事」が、一つだけあります。
お茶を、飲む。
「いや、普通でしょ」と言われそうですが、まあ、聞いてください。
■ 始まりは、妻のお茶屋バイト
ことの始まりは、「緑茶には抗酸化作用があって、体にいい」と、どこからか聞き及んだ妻でした。
当時、妻がお茶屋さんでアルバイトをしていたのも、理由の一つです。
格安の2級品なのに、1級品のように品質のいい茶葉が手に入る。香りも味も良いものですから、いつしか朝食に、必ず緑茶が出るようになりました。
その後、妻はそのバイトを辞め、別のパートに移りましたが、この「朝食に緑茶」だけは、ずっと続きました。
やがて「粉末茶(抹茶とは違うようです)のほうが、緑茶の良さが丸ごと体に入る」という理由で、そちらが主流に。それでも変わらず、わが家の朝には、緑茶があるのです。
■ 効能は、よく分からない。でも
さて、緑茶。
私も幼い頃から飲んではいますが、正直、何がどういいのか、ちっとも分かっていません。
ただ、妻が言うのです。
「緑茶を飲むようになってから、風邪をひかなくなった」と。
言われてみれば、確かに。以前は年に1回は風邪をひいていた私が、ここ最近は、めっきりひかなくなった気がします。
別の角度から見ると、わが家の子どもたちは、緑茶を「苦い」と言って、まったく飲みません。だからなのか、子どもたちは、わりと風邪をひくのです。(もちろん、学校という集団生活の場にいる、というのも大きいのでしょうが)
たまに観るNHKの健康特集や、さんまさんの「ほんまでっか!?TV」あたりでも、似たようなことを言うお医者さんがいます。あながち、馬鹿にできないのかな、と思うのです。
ちなみに私は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで買った、ハリー・ポッターのブリキ製マグカップを愛用しています。ここに粉茶と、程よい温度のお湯を注いで飲むのが、毎朝の通例です。
■ 実は、妻に淹れてもらっている
さて、ここで一つ、白状します。
この朝のお茶、実は私、いつも妻に淹れてもらっているのです。
なにせ妻は、お茶屋さんでバイトをしていた頃に、粉末の量やら、お湯の温度やらを、きっちり仕込まれている。だから、程よい加減で、実においしく淹れてくれる。(聞けば、カテキンを引き出すには熱め、旨味を出すにはぬるめ、と使い分けるそうで。奥が深いものです)
そして私は、それに対して、ちゃんと「ありがとう」と伝えるようにしています。
毎朝の、ささやかな習慣です。
■ お茶は、わだかまりも治す
ここからが、本題です。
これが毎日のことになりますと——夫婦喧嘩をした、その翌朝でも、同じように繰り返されるわけです。
喧嘩の翌朝。
気まずい。実に、気まずい。
それでも、男としての矜持があります。喧嘩中だろうが、お茶をちゃんと淹れてくれたのなら、お礼を言うのが筋というもの。
ですから、私は言うのです。
ボソリと。「……ありがと」と。
すると、どうでしょう。
これが、不思議な効果を発揮するのです。どんなに大きな喧嘩をしていても、この「お茶を淹れてもらう→お礼を言う」という朝の儀式を経ると、なんとなく、有耶無耶のうちに、仲直りが成立してしまう。
向こうも、お茶を淹れる手間をかけている時点で、本気で険悪になる気はない。こちらも、お礼を言う以上、いつまでも尖ってはいられない。
——どうやら緑茶には、風邪を予防すると同時に、夫婦間のわだかまりまで、そっと溶かしてくれる効能があるようです。
抗酸化作用も、カテキンも結構ですが。
わが家にとって緑茶の一番の効能は、この「仲直り作用」なのかもしれません。
今朝も、ハリー・ポッターのマグカップから、湯気が立ち上っています。
さて。
そもそもが喧嘩のない日々を送れるようにするのが、私のホントの矜持なのかもしれません。




