―第0️⃣4️⃣8️⃣話― 【眠れない夜】海外ドラマが好きな理由——そして、憧れのヒーローが帰ってきた話
私は、海外ドラマが好きです。
といっても、日本のドラマが嫌いなわけではありません。古畑任三郎や半沢直樹は観ていましたし、踊る大捜査線も毎回楽しみにしていました。最近では、バカリズムさんが脚本を手がけるドラマを「面白いなあ」とチェックしています。
ただ——なんというか、少し規模が小さいというか。予算の限界からくる「粗」を、どうしても感じてしまう瞬間があるのです。
■ どうしても感じてしまう「リアリティの差」
たとえば、医療系ドラマ。
シナリオも役者も素晴らしいのに、医療現場の緊迫感や、医療機器の雰囲気が、どうもしっくりこない。その点、たとえば『ER緊急救命室』は、緊急医療の現場を見事に描いていて、思わず引き込まれてしまいます。
刑事ドラマも同様です。最近の作品だと、銃を撃つシーンにどうしても現実味を感じられない。日本が銃社会でないからかもしれませんが、こうした点でも、海外ドラマのリアルさには一日の長があるように思うのです。
もっとも、これが『SPEC』のような異色作や、『西部警察』のようにぶっ飛んだ作品になれば、また別種の面白さが生まれます。問題は、あくまで「リアル路線」で勝負したときに、そこが惜しく感じてしまう、ということなのです。
そんなわけで、日本のドラマも楽しんではいるものの、どっぷりハマってしまうのは、いつも海外ドラマのほうでした。
■ 1980年代という、黄金時代
私が特に愛してやまないのが、1980年代あたりから放送された作品たちです。
まず、『特攻野郎Aチーム』。
ベトナム帰還兵4人が、行く先々で無法者に苦しむ人々を助けて回る、痛快な勧善懲悪もの。いわば、海外版の水戸黄門です。黄門さま役にあたるのが、ハンニバルことスミス大佐。脇を固めるのが、フェイスマンにコング、そしてマードック。これが一癖も二癖もある面々で、観ていて毎回ハラハラさせられました。
それから、『ツイン・ピークス』。
デヴィッド・リンチ監督の頭の中を覗いているような、不思議な世界観がクセになる作品でした。「世界一美しい遺体」と言われた、透明シートに包まれた女子高生ローラ・パーマーの遺体発見から物語が始まる。FBIのクーパー捜査官が事件を追う——ただそれだけの筋立てなのに、舞台となるツイン・ピークスという町の、変わっていることといったら。そして何より、クーパー捜査官を演じたカイル・マクラクランが、とにかくカッコよかったのです。
ほかにも、喋る車とともに事件を解決する『ナイトライダー』。超高性能戦闘ヘリが活躍する『エアウルフ』。あのスケール感とメカ感は、子ども心をたまらなくくすぐりました。
■ 一番のヒーロー、マクガイバー
そして、そんな中で私が一番ハマっていたのが——『冒険野郎マクガイバー』です。
ハイテク機器が出てくる場面もありますが、基本は、潜入した先にある日用品を組み合わせて難関を突破していく、マクガイバーの活躍がメイン。「そんな組み合わせで、そんなことができるのか!」という驚きの連続でした。
しかも、超人的な力技ではなく、「知恵と知識さえあれば、自分にもできるかもしれない」と思わせてくれる。あの、手が届きそうで届かない絶妙なヒーロー像が、たまらなくカッコよかったのです。
■ そして、ヒーローは帰ってきた
そんな私が、最近知った事実があります。
なんと、その『冒険野郎マクガイバー』のリメイク版が、2016年から2021年にかけて放送されていたというのです。全5シーズン、94話。加入しているHuluで配信されているのを見つけ、さっそく観始めました。
子どもの頃に憧れたヒーローを、今は年下の若い俳優が演じている。憧れの眼差しで見上げていたあの頃と違い、今はどういう視点で観ればいいのか、少し戸惑いながらの鑑賞ではあります。
それでも——5年間も続いた作品なら、面白いに決まっている。あの頃の爽快感をもう一度味わえるのではないかと、今からワクワクしているのです。
歳を重ねて、ヒーローを見上げる角度は変わったかもしれません。
でも、ワクワクする気持ちだけは、あの頃のままのようです。




