―第0️⃣3️⃣7️⃣話― 【DNAのミステリー】わが家の子どもたちの性格は、一体どちらに似たのか?
子どもたちの性格は、一体どうやって形成されるのだろう?
ふと、そんな不思議に囚われることがあります。
わが家には、同じ環境で育ったはずなのに、驚くほど真逆の性質を持つ息子と娘がいます。
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まずは、息子(高校生)。
学校での評判は、まぁ上々。
特に中学校の時の担任からは、えらく評判が良かった記憶があります。
同性の友人にも恵まれ、とにかく毎日学校に行くのが楽しい様子。
「ちょっと体調が悪いかな?」という日でも、意地でも学校に行きたがります。
部活動では、それまで全く未経験だった運動部に入り、最後は(持ち前のくじ運を含めて)なぜかキャプテンにまで上り詰めていました。高校に入ってからも、これまた未経験の競技を「面白そう!」という直感だけで始めています。
この「異常なまでの前向きさとコミュ力の高さ」は、親ながらあっぱれなのですが……
問題は、経済概念が著しく低いこと。
親の財布事情を鑑みないのは当たり前。
自分の手元にあるお金も、あればあるだけ使うタイプです。
友達と遊びに行って「みんなでご飯を食べよう」となった時も、後先を一切考えずに、その瞬間一番食べたいものを豪快に頼みます。
別の角度から言えば、「将来のイメージを全く持たなすぎる男」。
常に「今、この瞬間」を全力で生きている、超・現在進行形タイプです。
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一方、娘(中学生)の場合。
息子と同様、学校での評判は上々です。
先生の覚えが良いだけでなく、本当に友達に恵まれています。
気の合う友達との日常が楽しくてたまらないようで、息子と同じく「学校は休みたくない!」と言う方。
ただ、息子と違うのは「周りの女の子たちの状況を観察して、迷惑をかけるのは避けたい」と考え、学校に行きたいのを我慢して家で養生をするような、繊細な配慮ができるタイプだということ。
そんな彼女の夢は、「将来、漫画家になること」。
もちろん部活動は「美術部」に所属。親の欲目を抜きにしても、中学2年生の中ではかなり描けている方。タブレットを駆使して、独学でそれなりに力をつけ、色々なコンテストで、着実に賞を獲ったりしているようです。
そして彼女は、お兄ちゃんとは真逆で、「将来像についてかなりシビアにイメージしている」タイプ。
そのため、
「大人になると、これくらいお金がかかる」
「今、私が贅沢をすると将来に響くのでは……」
と、今から妙な心配をしています。
ただし、そんな堅実な娘ですが、「たまにはいいよ」と親が財布の紐を緩めて促すと、実はお兄ちゃん以上に際限がなくなるところがあります。(秘めたる爆発力が怖い)。
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さて、ここで一つの疑問が浮かびます。
「この二人の性格、一体私と妻、どちらのDNA(遺伝子)の仕業なのか?」
この謎を、いくつかの項目で分析してみました。
① お金の消費センス
息子:100% 妻の遺伝子(迷いなき、どんぶり勘定)
娘:60% 妻の遺伝子(普段はセーブしているが、いざとなるとリミッターが外れる)
……うん、ここは明らかに私のDNAではなさそうです。
② 友達との付き合い方
息子:100% 私の遺伝子(浅く広く、誰とでもノリで楽しめる)
娘:80% 私の遺伝子(オタク気質な趣味を共有できる、狭く深い親友を大事にする)
ここは私の妙なコミュ力の高さや、内に秘めたこだわり気質が、形を変えて引き継がれている気がします。
こうして見ると、実に見事な「ハイブリッド」として、二人のDNAがシャッフルされていることが分かります。
しかし、昨日。
このDNAのミステリーについて、リビングで妻と娘を前に熱弁していた時のこと。
「つまりさ、お兄ちゃんのあの『根拠のない自信』は俺に似て、お金の使い方はママに似たわけよ。で、娘ちゃんのその『将来への危機感』は――」
すると、娘がスケッチブックから目を離さずに一言。
「お父さん、分析は分かったから、このあと、ファイルアップする手伝いをしてね。将来の投資だと思ってさ」
すかさず、また始まったとばかりにスマホを見ていた妻がカットイン。
「そうよ。口を動かす暇があるなら、ちゃとらんのカリカリ、もっと高いのが買えるように稼いできてよね。あと、お兄ちゃんが新しいシューズが欲しいって言ってたから、お父さんのお小遣いから購入よろしくね〜」
……。
どうやら、わが家の子どもたちが「世渡り上手」で「ちゃっかりしている」最大の理由は、DNAの配合云々ではなく、
「この家庭内で生き抜くために、自然と鍛えられた生存戦略」
だったようです。
母娘の完璧な連携プレーの前に、二の句が継げない父親でした。




