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めこねこの日々のあれこれ  作者: めこねこ


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30/101

―第0️⃣3️⃣0️⃣話― 【運動会】我が家の戦いは、2週間前から始まっていた。

今日は、待ちに待った娘の中学校の運動会。


実はこの日を迎えるまでに、わが家では密かな——そして熾烈な「もう一つの戦い」が繰り広げられていました。


――――――


ことの始まりは、二週間前。


スマートフォンの天気予報アプリと、にらめっこする日々でした。


画面に表示されていたのは、無情にも「雨」のマーク。毎日何度もアプリを開いては、「変われ、変われ……」と祈るような気持ち。あんなに楽しみにしている娘の顔を知っているから、余計に。


お天気の神様は最終的に娘に微笑んでくれました。

今日は五月晴れ、最高の運動会日和になりました。


――――――


そしてもう一つの大問題が、駐車場の確保でした。


今は便利な世の中で、時間貸し駐車場を事前にネットで予約できるサービスがあります。ところが裏を返せば、それは恐ろしいほどの予約争奪戦を意味します。


全校生徒500人。対して、学校近くの予約可能な駐車場はわずか50台ほど。

私たちの運動会は、競技が始まるずっと前から、スマホの画面越しにすでに幕を開けていたのです。


去年は、あえなく敗北。トボトボと遠くのコインパーキングから歩いた、苦い記憶があります。


しかし今年は——勝ちました。

深夜0時のゴングと共に、苛烈な予約サイトへのアクセス。

500家族が一斉にアクセスしているのでしょう。なかなか進まない登録画面。


しかし、勝利の女神は私たちに微笑んでくれました。


フリーズする画面の一瞬の静寂を乗り越え、見事に予約権を確保。

深夜にも関わらず、思わず家の中で小さくガッツポーズをし、美酒に酔ったのは私だけの秘密です。


――――――


今朝、娘を学校まで送る車の中のこと。


少し緊張した面持ちの娘が、ぽつりぽつりと話してくれました。


「二年生の団体競技は大縄跳びでね、やっとみんなの息が合い始めたんだよ。昨日、ギリギリになって急に記録がすごく伸びたの。だから今日、絶対にその成果を出したいんだ」


今時の中学生、クールに構える子が多いのかと思っていました。でも娘の言葉の端々から、クラス全員が同じ熱量で今日に向かっていることが、ありありと伝わってきました。


娘の学年は、先生たちからも「稀に見る団結力」と太鼓判を押されているそうです。

きっと何年後か、大人になった彼女たちが同窓会で集まったとき、「あのときの大縄跳び!」と昨日のことのように笑い合うのでしょう。そんな未来の景色まで想像して、運転しながら少し胸が熱くなりました。


――――――


実は私、昔から運動がからっきし苦手で、学生時代の運動会といえば憂鬱以外の何物でもありませんでした。


でも。


こんなに嬉しそうに、誇らしそうに前を向く娘の横顔を見ていると——あんなに嫌いだった運動会が、今日だけは少し好きになれる気がするのです。


子どもに、新しい景色を見せてもらう。


親業の醍醐味は、きっとこういうところにあるのだと思います。

さあ、あとはハンカチを忘れずに。泣くのは日焼け対策のあとで。


勝利の駐車場へ、いざ出発です。

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