―第0️⃣2️⃣5️⃣話― 50万円が1万5千円に!?子ども部屋に壁を作った話
我が家の子ども部屋は、12畳の広々とした間取り。
子どもたちが小さい頃は、広〜く1部屋として使っていました。「プライベートが欲しくなったら仕切ればいい」——設計士からそう聞いていた、あの約束の時が来たのです。
現在、高校1年生の息子と、中学2年生の娘。
……とうとう、その時がやってきたのです。
「そろそろ、部屋を分けてほしい」
親としては、子どもの成長を感じて嬉しくもあり、少し寂しくもある一言。でも思春期の2人にとっては、これは大きな問題なのも分かります。
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まず、どのくらいかかるのか知りたくて、建築会社に見積もりを依頼しました。
返ってきた金額は——50万円。
……50万円。
思わず、声に出していました。ごじゅうまんえん。
壁、1枚です。部屋の仕切り、1枚です。我が子のプライバシー、1枚分です。
もちろん、プロの施工には技術も保証もあります。決して「高すぎる」わけではない。でも、DIYおじさんの血が騒いでしまったんです。
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「それなら、自分で作ってやろうじゃないか」
近所のホームセンターへ走り、買い込んだのは厚めの板と金具など。
材料費、しめて1万5千円。
50万円の、約30分の1。
この差を考えたら、そりゃあ自分でやらなければと奮起します。
久しぶりにホームセンターの軽トラックを運転し、家に材料を運び込みました。
厚めの板は重く、何枚もあるため部屋に材料を運び入れるのに何往復もしなければならず、早くも汗だくだく。
でも、ここまできたら後には引けません。
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今回の壁作り、特に娘からの強い懇願がありました。
彼女が部屋で机に向かっている時、反対側の息子の部屋の領域に誰かが入ってくることを極度に嫌がってのこと。
「絶対に分けて!」
……愛する娘にそう言われたら、父親は動くしかありません。
週末を1日潰すことにはなりますが、本格的に暑くなる前に作らないと、私の体力も持たないとも考えます。
材料を見据え、私のイメージどおりに壁が作れるかを入念にシミュレーションしていました。失敗するわけがありません。いや、失敗するわけにはいきません。
父親としての威厳とパワーを、いかんなく壁にぶつけました。
以前に買っていた、インパクトドライバー、長い板を適度に切るための電気ノコギリ等、久々の出番に道具たちも心持ちパワフルに感じます。
慣れない道具を駆使して、思った以上に早く……3時間ほどで完成しました。
もちろん、汗でぐっしょりしたTシャツ姿の私。
仕上がりを眺めながら、達成感に浸りました。今日のビールはうまいぞと。
娘と息子に念願の、それぞれの「自分の部屋」ができました。
50万円の壁が、1万5千円になった日。
DIYおじさんは、その汗と努力で家族の笑顔を手に入れました。
ただし妻からの労いの言葉は、ついぞもらえませんでした。
夫の器用さへの敬意も、どうやら壁と一緒にDIYが必要なようです。




