81. バサルク王宮編(24) 面会
※主な登場人物は、作品あらすじ欄にまとめています。
ペルラは寝台に横になっていた。
扉が開く音に、ゆっくりと顔を向けた。
オーニチェの後ろに、ピレイがいる。
そのさらに後ろには、アルモンドとヴィレンス、ディアバスの姿もあった。
「おはよう、ペルラ」
「おはようございます、オーニチェ様」
ペルラの声はかすれていた。
「オーニチェ様に見せたいものがあるんです」
ペルラは微笑んだ。
「何だ?」
「ほら。いただいたお花。つぼみが咲いたんです」
ペルラが花瓶の枝を指した。
枝先に、白い花が二つ開いていた。
「きれいでしょう?」
「きれいだな」
オーニチェとペルラはしばらく黙って花を眺めていた。
ペルラはもう一度、部屋に集まった顔を見回した。
「今日はみんないるんですね。うれしい」
それから、ディアバスを見つけた。
「ディア、ディア」
ペルラが小さく手招きした。
ディアバスはオーニチェの横に並び、寝台のそばにかがんだ。
「りんごのスープ、作ってよ」
「作ってやりたいけどなあ。バサルクにはりんごないからなあ」
「あ……」
「うーん、パイナップルのスープでもいいか?」
「いいよ! スープができたら起こしてね」
ペルラはうれしそうに笑うと、目を閉じた。
「……俺が?」
ディアバスは横のオーニチェを見上げた。
オーニチェもディアバスを見ていた。
ディアバスはもう一度、ペルラを見た。
ペルラは微笑んだまま、もう寝息を立てていた。




