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65. バサルク王宮編⑨ 朝食
※主な登場人物は、作品あらすじ欄にまとめています。
「あー、久しぶりだな、ディアバス」
オーニチェは言った。
朝だからなのか? 緊張なのか? いつもより声が出ない気がする。
テーブルの上の朝食は、いつもの十倍は豪華だ。
ピレイの気合いが感じられる。
今日は初めてのディアバスとの朝食だ。
「ご無沙汰しております、殿下」
ディアバスは頭を下げた。
「……殿下呼びはちょっと……」
オーニチェは斜め後ろのピレイを振り返って、小さい声で言った。
それを見て、ディアバスもピレイを見る。
――同じ困り顔でこっち見るな! 兄弟で話し合え!
ピレイは気持ちを押し殺すと、作り笑いで対応した。
「ディアバス様。『兄上』とお呼びになってみては?」
オーニチェとディアバスは、テーブルの両側で見つめ合った。
「……兄上」
「……はい」
ピレイはため息をつくと、時計に目をやった。




