39. 巡航都市プリズマ編⑤ 侵入者
※主な登場人物は、作品あらすじ欄にまとめています。
女子三人の部屋では、ペルラとアクアとルビーが楽しくおしゃべりをしていた。
そのとき、突然ドアが開いた。
知らない男が立っていた。
「……あれ?」
後ろにもう二人いる。
「ここかぁ?」
「違くね?」
酒の匂いがした。
「キャー!!」
アクアが悲鳴を上げた。
ルビーは立ち上がった。
「えーと……」
男の一人が部屋に足を踏み入れた。
「部屋が違いますッ!」
ルビーが叫んだが、男はよく分かっていないようで、フラフラと三人に近づいてきた。
ルビーは男を蹴り上げた。
「うおっ?!」
男がよろめく。
「痛っ……」
「だから部屋が違いますって!」
「す、すみませ……」
後ろの二人が慌てて男を引っ張って行った。
「出ていってください!」
ルビーが三人を廊下へ追い出した。
ドアを閉めようとしたところで、ディアバスが隣の部屋から出てきた。
「何があった?!」
ルビーは、廊下の向こうへ遠ざかっていく男たちを指さした。
「酔っ払いです」
アクアが言う。
「ルビーが咄嗟に蹴って追い出してくれました」
ディアバスはルビーを見た。
ルビーはミリスの妹だ。
入学して初めて会ったが、ペルラと気が合ったようで、今ではよく一緒にいる。
ミリスは、妹は運動神経がいいと言っていた。
――なるほど。
「怪我は?」
ディアバスが三人を見る。
「私は大丈夫です」
アクアが答えた。
「私も」
ルビーが言う。
「だ、大丈夫……」
ペルラは声が震えていた。
ディアバスが近づく。
「座れる?」
「……うん」
ペルラは立とうとした。
けれど、膝に力が入らなかった。
「ご、ごめんなさい……ちょっと、力入らなくて……」
ディアバスが支えて、ベッドまで連れていく。
「大丈夫だ。謝らなくていい」
ペルラを座らせると、ディアバスは紅茶を入れた。
砂糖はたっぷりだ。




