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103/144

103. 海の離宮編(15) 寝室

※主な登場人物は、作品あらすじ欄にまとめています。

寝室のドアが開いた。


窓は割れ、ベッドの横の壁に剣が突き刺さっていた。


衣装棚の前で、ペルラが座り込んでいた。

ペルラが振り返った。

顔と手に血がついていた。


「ペルラ!」


男が立ちはだかった。


「ディアバス殿下ですね。魔女に心を許してはなりません」


「魔女?

そこをどけ!」


ディアバスが叫ぶと、男も叫んだ。


「ムーンストーン人をバサルクに入れてはなりません!

バサルクもアルマンディンと同じ道を歩むことになります!

全てのムーンストーン人を今すぐに追い出してください!

王家を愚弄するこの女も、我々の石油を掠(かす)め取る奴らも!」


ディアバスは静かに言った。


「バサルクにはバサルクのやり方がある。

もう一度言う。

そこをどけ」


男は首を振った。


「ムーンストーン人の血の一滴も、バサルク王家に入れてはいけない。

ムーンストーン人が二度とそんなことを考えないように、思い知らせなければいけない。

ディアバス殿下には、ご理解いただけないようですね」


男は剣に手をかけた。


「殿下は誰よりも分かっていらっしゃるかと思っていたのに、残念です!」


男が切りかかってくるのと同時に、ペルラの後ろに立つ男がペルラに剣を振り下ろすのが見えた。


ディアバスは切りかかってくる男の剣を左手の短剣で崩すと、走り込んで右手の長剣でペルラの後ろの男の腕を切った。


血しぶきが散って、男は剣を手放した。


ディアバスは返す刀で剣を弾きつつ、ペルラの前に立った。


ディアバスはペルラを素早く抱き上げると、前室に下がった。

ペルラは虚ろな表情のまま、震えていた。

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