44:公爵を投げて問題を解決する
「さて、そろそろ……公爵の部屋へ」
俺は、イヴォルギン家のランチを堪能し
未来談義でコーリャと意気投合し、
ガーニャの精神をさらに削ったところで――
「そろそろ、行くか……!!」
ナスターシャ・フィリポヴナを迎えに行く時間だ。
俺は立ち上がり、
公爵が下宿している部屋のドアの前に向かった。
すると――
中から聞こえてくる。
「救いたい……」
(またか!!!!!!!!!!)
「君を救いたいんだ、
ナスターシャ・フィリポヴナ……!!」
(……クソッ!!!!!!!!!!!!)
俺は、深く息を吸い――
「蹴破る!!!!!!!」
バァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!
扉が吹き飛び、
俺は勢いよく公爵の部屋に突入!!!!!!!
「お前は、本当に救う気があるのか!!!!?」
「公爵ォォォォォォ!!!!!!!!」
「!?!?」
「お前は、本当にナスターシャ・フィリポヴナを
救う気があるのか!!!!???」
「えっ……?」
「お前、この世界最高の美女が目の前にいるのに、
触りもせずに、
ただ救いたいとか言ってるのか!?!?!?!?」
「そ、それは……ナスターシャ・フィリポヴナは、純粋で……!」
「バカヤロォォォォォ!!!!!!!」
「お前みたいな奴がいるから、
ナスターシャ・フィリポヴナの
破滅願望が加速するんだよ!!!!!!」
「こんな救わない
キリストいるかァァァァ!!!!!!!????」
「投げる!!!!!!!!!!!!!!」
ドゴォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!
公爵、「救いたい」とか言いながら宙を舞う。
そして――
「ぐあああああああ!!!!!!!!!」
盛大に床に叩きつけられた。
俺は、公爵を投げ飛ばした勢いのまま、
ナスターシャ・フィリポヴナに向き直る。
「ナスターシャ・フィリポヴナ、帰るぞ!!!!!」
しかし――
ナスターシャ・フィリポヴナは、
呆然としたまま俺を見ていた。
「……あなた、また人を投げたのね」
「いや、こいつは投げるべきだろ!!!!!!」
「……確かに」
「ぐ、ぐぬぬ……!!!」
「文句あるか!? んん!??」
「……いえ……(小声)」
「(何か言えよ!!!!!!)」
「ふふ……」
「え?」
「あなたといると、飽きないわね……」
「お、おう……」
「帰りましょう、タカシ」
「おう!!!!!」
こうして、ナスターシャ・フィリポヴナは
俺とともに、公爵の部屋を後にした。
【ナスターシャ失踪事件・第18回目】
――解決!!!!!!
(……まあ、どうせまた三日もしたら逃げるんだけどな)




