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魔法を信じるかい? ― マッドサイエンティストの異世界旅行  作者: 黒々猫
■■■■■■ 第4章 異世界のやはりマッドな世界
43/55

■■■ Step034 狼問題は今後の課題だがマッドな解決方法を思いつく。が、次の問題発生

狼はどういう対処するんでしょうね~

そして、すぐに新しい問題発生です。


第3章はかなりイベントてんこ盛りですね。

既に日も暮れているので、暗視カメラの映像になっているが、かなりの数の狼が周りをウロウロとしている。


「どうしてなんだ?なぜ狼が集まっている?」


とりあえず、詳しい状況を確認しなきゃならないな。


「アリス、状況説明をしてくれ」


夜霧に搭載している総合管理AI「アリス」に聞いてみる。


「夜霧周辺に狼の群れが集まっています。その数14頭」

「え?なに?誰?誰の声?そもそも声だけなの?アンデッド?」


早速リアが声に反応してくる。

ホント、思った事をそのまま声に出しちゃってるな。


ちなみに、アリスのしゃべっている言語はこちらの言語に設定しているので、全員内容が分かる。


「あ~、ごめん。言ってなかったな。この声の主はこの夜霧を管理するAI...って言っても分からないか。電龍もしゃべるだろ?あれと一緒だ」

「え?でも、さっきは『アリス』って言ってたわよね?夜霧じゃないよね?」

「この夜霧には管理人がいて、それが『アリス』なんだよ」

「あ、そうなのね」


電龍の件があったので、理解が速かったようだ。

さて、リアには説明完了したので、対応を続けよう。


「それにしても狼が14頭か。倒すのは構わないが、どうしてこんなに集まって来たんだろう?」

「原因不明。要調査案件です」


ま、そうだろうね。

しかし、どうやって調べれば良いんだろうな?


「じゃあまずは倒してしまうか...いや、狼ぐらいだったら放置でも良いか?」

「なんで?危ないんじゃないの?」

「狼ぐらいじゃあ、この夜霧に穴をあけたりは出来ないよ。それに、なんか集まっているだけみたいだし」


良く分からないが、狼たちは夜霧の周りをぐるりと囲んで寛いでいる。襲い掛かってくるような気配はない。


それに狼を倒したとしたら、また移動しなくてはならない。

死体だらけの場所で眠るなんざ、もうこりごりだからな。


あと、根本的な問題が解決しない場合、毎晩狼が集まる訳だ。明日首都に到着するぞ?首都は大丈夫だろうか?

ともかく、だとしたら、毎晩狼を倒さないとダメになる。それはただ単に面倒であり、色々苦痛だ。


逆に考えてみよう。

これだけ狼がいるんだ。無料の番犬のつもりで放置しようと思ったのだ。


「狼を番犬にする?どうしてそんな考え方になるのよ!!」


早速リアが嚙みついて来た。

狼だけに。


「いや、正直今は安全な夜霧の中だし、狼の様子を見ても夜霧に襲い掛かってくる気配もない。襲い掛かって来たとしても問題はない」


と、ディスプレイを見せると、狼たちが夜霧から30mほど離れて寛いでいる。

中には子狼もいて実に微笑ましい。

映像に撮っておこう。


それを見たタニアも苦笑して「仕方ないな」と言いつつ、一応だろうが私に聞いてきた。


「確かに状況的には問題はないが、明日の朝、ここを移動する時はどうするのだ?」

「それは明日の朝考えよう。正直、驚かせてしまえば夜霧から離れるだろうし、きっと問題は無い」


本当になんとなくだが、問題ない気がするのだ。

まぁ正直平和な世界の住人の私の考えだ。甘ちゃんなんだろうな。


だが、被害を被っていないこの状況で狼を駆逐するのは後味が悪い。


「本当にそう思うのか?一応言っておくが、この狼はただの狼ではなく魔狼だぞ?」

「ん?狼と魔狼の違いはあるのか?」


魔狼?っていうか、本物の狼も見た事がないから判別がつかないな。

あとでアリスに命じて特徴を調査させておこう。


「狼はただの獣だ。だが、魔狼は狼よりも知能が高く、身体能力も高い。単体では強くはないが、基本集団で行動するので、初心者冒険者ではかなり危険な魔物だ」


それはヤバイ存在だな。

だが、知能も高いなら、なおさら安全な気もする。


「そうなのか?まぁ、様子を見ると、こいつ等はお腹が空いている訳ではなさそうだからな。最悪、餌を放り込んで、その間に逃げるさ」

「夜霧の性能を鑑みて、現状では危険な状況とは言い難いと判断出来ます」


と、横からアリスが助け船を出してくれた。


「はぁ...まぁ良い。じゃあ、明日考えるとしよう」


軽くため息をついてタニアが引き下がる。

たぶん、タニアも「問題ない」とは思っているのだろう。


「アリス、すまないが外の監視を強化しておいてくれ。もっとも、大丈夫だと思うので多少の事であれば翌朝での報告で良いから」

「承知しました」


まぁ、何かあっても大事にはならないだろう。


だが、その前に確認しておかなければならない事がある。



プルルルルル...プルルルルル...


と、ここで私の電話が鳴る。


大阪3人娘の誰かだろう。

と思ってスマートフォンを見ると「ユリ」だった。


受話器を取ろうとして、ふとタニアを見ると刹那を装着しようとしていた。

自分も話をしたいんだろうな。


空気を読んでスピーカーモードにして通話をONにする。



『もしも~し?了くん?今大丈夫?』


なんかご機嫌そうな雰囲気だな。

こっちは狼問題があるが、一旦方向性が決まった所だし、これを教えた所で心配させるだけだ。


『あぁ、大丈夫だ。晩飯も終わった所だからな』

『そうなんや』

『それよりも、なんかあったんか?』


とりあえず、ご機嫌な理由を知りたいからな。


『なんかあったんやなくて、今から始まるんやけど、今日から4日間ゴールデンウィークが終わるまで、輝ちゃんと葵ちゃんが泊るって事にしたんやけどかまへん?』


なるほどな。

そりゃご機嫌だろう。


ユリは輝も葵も可愛がっているからな。

そして、輝も葵もユリを慕っている。


『それはかまへんけど、2人の両親は許可してくれたんか?』

『それはもちろん!』

『やったらえぇで』

『ありがと~!』

『ユリ、後で私にも電話が欲しい。みんなと話をしたい』


ここでタニアが会話に入ってくる。

ふと見ると、リアが不思議な顔をしてこっちを見ている。


あ~そうか。

リアには刹那を渡してないから、ユリが何を言っているのかが分からない。

だが、同じように分からないハズのタニアが会話に参加しているのだ。


これは戻ったらリアの刹那を用意しなきゃだな。

あ、ミームの分も必要かな?まぁ、とりあえず用意だけはしておこう。


『タニアちゃ~ん、そこにおったんや。分かったよ~。今からみんなを迎えに行くから、準備が出来たら連絡するね』

『ありがとう。ベッドで横になりながら連絡を待ってる』


タニアも嬉しそうだな。

明日もあるから夜更かしをしないように言っておかないとと思ったが、まぁ良いだろう。明日は首都に入るだけになるだろうからな。


だが、その前にタニアにはやって欲しい事があるのだ。


『あ~タニア。悪いがその前にリアと一緒にお風呂に入ってくれ。リアはお風呂が初めてだからな。ちゃんと説明をしてあげないとダメだろう?』

『確かにそうだな。ユリ、すまないがちょっと遅めに連絡をくれ。おそらくお風呂が長引きそうだ』

『分かったわ~。ある程度予想して連絡するね。リアちゃんにちゃんと色々教えてあげてね~』

『任せろ』


しかし、タニアはあっという間にスマートフォンの扱いに慣れたな。

会話だけ聞いたら、あっちの世界のJD同士の会話にしか聞こえない。


おっと。輝に聞かれたら「ジョブダウンって危ないんとちゃうん?」とか言われそうだ。


『と、言う事で話は1つ終わったが、他に何かあるか?』

『ううん。後はタニアちゃんから聞くから大丈夫よ~』

『マジか...』


それが一番面倒なんだが...領主に追われて、川を船で渡れず遠回りして、狼に囲まれているんだが、全てユリたちにも共有されるだろうな。

なんかやだ~...。


『くれぐれも、女子の会話を盗み聞きするような事はしちゃアカンよ~、了くん』

『んな恐ろしい事はせぇへんわ』


興味はあるが、そんなプライバシーの侵害はするつもりはない。

それに、女子だけの会話なんて、ある意味怪談よりも恐ろしい気がするからな。


『よろしい。じゃあ、明日もこれぐらいの時間に連絡はするわね~』

『分かった。じゃあおやすみ』

『おやすみ~』

『おやすみ...と言いたいが、連絡まってるぞ』

『は~い』


と、嵐のような電話タイムは終わった。



「リア!お風呂に入るから用意をするぞ。ついて来い!」


急に気合の入ったタニアは、リアにそういうと振り返りもせずに後部の女子部屋に向かう。

おそらく寝間着を用意するんだろう。


あ、そうだ...洗濯物。


「タニア。洗濯物は籠に入れるように、リアにも説明しておいてくれ」

『合点承知の助!』


うんうん。その使い方は間違ってない。

が、乱用は避けようね。



ともかく、食事も終わったのでお風呂を沸かしてタニアとリアに入ってもらった。

タニアも大阪の我が家で一人でお風呂に入れるようになっているので、説明はすべて任せておいた。


お風呂からは歓喜の声が聞こえてきた。

あと、悲鳴のような声も...。

何があったのか気にはなるが、それを聞くのは藪蛇だろう。



2人は風呂から上がり、後部の4人部屋に入った。

2段ベッドが2台で4つもベッドがあるのだ。


余談だが、タニアは右下のベッドで、リアが左上のベッドになったそうだ。


私も風呂に入ろうとして脱衣所で服を脱ぐ。

洗濯籠には彼女たちの洗濯物が入っている。それを自分のものと一緒に洗濯機に放り込み、スイッチを入れる。


きっと「パパの洗濯物と一緒はヤダー!!」とは誰も言わないだろう。

私はパパではないがな。


洗濯している間に風呂に入ろうと思ったのだ。


掛け湯で汗を流し、体を洗ってから湯舟に浸かる。

はぁ~...やっぱり日本人にはお風呂が必要だな。

いや、今日もハードだったよなぁ~...。


風呂から上がり、洗濯物を乾燥機に放り込み、スイッチを入れる。

明日の朝には乾いているだろう。


寝る前に外の様子を見る。

相変わらず狼がたむろしているが、何か起こるような気がしない。


しかし、めっちゃ寛いでいるな。まぁ良いけど。


もう、今日はもう考える能力が低下しているので、寝てしまおう。



翌朝、いつも通りの時間に目が覚める。


一瞬ここがどこだか思い出せなかったが、すぐに思い出した。

そうそう夜霧の中で、ロフトベッドで寝ていたんだった。


朝食の用意をしなけりゃならないな。と思いつつ、リビングに降りる。

ロフトベッドを降りたらリビングだからな。


「アリス。外の様子はどうなっている?」

「はい。現在39頭が周囲を囲っています」

「39頭?増えてる?」

「増えております」

「なんで?」

「分かりません」


ですよね~...。


「襲ってきそうな様子は?」

「いいえ」


じゃあ、何しに集まってきたんだ?

全く意味が分からないぞ?


「他に何か報告する事はあるか?」

「千里眼で周囲を確認しておりましたら、コボルドやゴブリンも近寄ってきておりました」

「マジで?」


コボルド?ゴブリン?それはヤバイんじゃないか?


「はい。ですが、狼が対処しました」

「対処?って事は、食べちゃったって事?」


悪食!!

いや、狼...魔狼だから普通なのか?


「はい。おそらく今はお腹いっぱい状態だと思われます」

「え?39頭全部がお腹いっぱいって事?」

「そのようです」

「マジかぁ~...」


まぁ良いか。

現状切羽詰まった状況ではなさそうだしな。


ともかく、朝食の用意をしよう。


いつものように圧力鍋でご飯を炊く。

炊けたご飯を耐熱皿に薄く乗せ、チーズを乗せ、さらに昨日のシチューの残りを乗せる。

それをオーブンに入れて加熱、シチュードリアの完成だ。


シチュードリアを作っている最中にタニアとリアがやって来た。


ん?リアがあっちの世界の服を着ているぞ?


「リア、どうしたんだ?その服は?」

「それは輝が持ってきてくれた奴なんだ」

「輝が?」

「大阪でリアの事を話したあと、これが着れるかも?って持ってきてくれたのだ」


なるほどね。

道理で見た事がある服装だと思った。


「ねぇねぇ、似合ってる?」


と嬉しそうに聞いてくる。


ここで「馬子にも衣裳」って言ったら絶対ダメだな・

そもそも、それは褒め言葉ではないしな。


淡いパステルピンクのシャツに、裾を絞った萌葱色のズボンという姿だ。


似合っていると言えば似合っているが、見た目がアメリカ人っぽいリアにはジーンズとかの方が合っているかも。

だが、活動的な輝だけど、残念ながらジーンズは持ってないんだよな。


しかし、それを言うのは野暮と言うものだろう。


「結構似合ってるじゃないか。それ、写真に撮って輝に送ってあげれば喜ぶと思うぞ?」


と言ってやったら、是非送ってくれ、と言われたのでタニアと2ショットで写真に撮り、私も含めて3人娘全員が参加しているグループチャットに送ってやった。


とたんに「可愛い!!」と返事が殺到。

朝食を食べる前に、ちょっとした騒ぎになってしまった。



シチュードリアが出来たので、3人で食べながら魔狼をどうするか相談した。


正直、脅威を感じないし、何かあっても銃で対処できる。

最悪の場合は夜霧に備え付けている機関銃をアリスの操作で撃てる。


という事で、まずは私が夜霧から出て電龍に移動し、電龍を操縦して首都に向かう事になった。


「本当に大丈夫なんだろうな?」

「そうよ!電龍って賢いんでしょ?だったらここからでも動かせるんじゃない?」


2人がかなり心配してくれた。

それに、リアがかなり有効な対処方法を提示してくれた。


当然それは考察はしたが、根本的な解決方法ではない気がしたので止めただけなのだが、リアが色々と理解している事に感心した。


「リア、ありがとう。だけど、どうせどこかで確認をしなきゃならないなら、今確認するのが良いんだよ」


と言い聞かせ、靴を履いて外に出る。

当然、安全確保の為に、星砕丸を佩き、拳銃を下げる。


外に出ると一斉に狼たちがこっちを見る。が、見ているだけだ。

向こうも慌てて行動を起こしてくる来る事はない。


と、思っていたらひときわ大きな魔狼が近寄って来た。

おそらく、この群れのボスだろうな。


どうする?迎撃するか?しかし、こちらを攻撃するような素振りはない。


そして、静かに立ち止まる。

距離にして30m。

あちらは一足飛びで襲い掛かれる距離だが、こちらも拳銃があるので同様だ。


少しの間、睨み合う。


先に動いたのはボス狼の方だった。

その場に座り、「ウォォォォゥゥゥ~」と小さく遠吠えをし、すぐに立ち上がって山に向かって歩き始める。


他の狼たちも次々と立ち上がり、ボス狼について行く。


気が付けば周りの狼はいなくなっていた。


あれ...挨拶のつもりだったのだろうか?



呆然としていたら、夜霧の出入口が開いてタニアとリアが出てくる。


「リョウ...見てたけど...不思議な事があるのね」

「そうだな。だからこそ狼が集まって来た原因を知りたいな」

「なんかアリスに聞いたけど、コボルドとかも集まってきてたらしいじゃない?」

「そうなんだよな。原因はなんだろう?」

「これって、コボルド討伐の時の魔石?だったっけ?の時と一緒なんじゃない?」

「魔石?」

「うん。え?気が付いてなかったの?」

「え?」

「え?」

「あ~...そういやそうだな...っていう事は...」


夜霧には、試作品だが魔力を電力に変換する装置を取り付けてある。

変換する為に、魔力を集める機能があるんだが、ひょっとしてそれが原因なのかも知れないな。


停車している間は出来るだけ太陽光発電に頼ろう。

走行中は大丈夫だろうからな。


あと、街中は大丈夫だろう。

魔力を集めると言っても、広範囲に影響があるとは思えないしな。


...多分...。



ともかく、電龍に乗り、移動を始める。

タニアとリアも安全になったという事で、電龍に乗り込んできた。


なんで夜霧に乗ってくれないのかなぁ~...。


現在時刻9:32。今日の昼過ぎには首都に到着する予定だ。



しばらく快適に進んでいたが、また警告音が鳴った。


今度は何だ?と思いつつ、慌てて表示されたディスプレイを見る。

千里眼で映し出された映像には、山賊らしい複数人の男たちが、金色に輝く鎧を着ている人物を攻撃している様子が映っていた。


「おいおい...これは一体どういう状況なんだ?」

「なんだ?無抵抗のようだな」


タニアが背後から器用にディスプレイを見ている。


「そうだな。これは助けた方が良さそうだよな?」

「見る限り男たちは山賊だからな。普通に始末してやるのが良いだろう」


この世界、「始末」=「KILL」だよね。

まぁ、私としてもこういうのは討伐対象ではあるが。


「しかし、前にも聞いたがベールナル山脈は無法者が沢山居るんだよな?」

「山賊、盗賊、魔物と厄介事には事欠かないぞ」

「いや、そんなのは要らない。ともかく、この鎧の人を助けに行くぞ」

「それは良いけど、その前にアタシたちも準備しなきゃじゃないの?」

「もちろん。まだちょっと遠いから、もう少し近づいて、その後夜霧で準備して行こう」

『合点承知の助!』


あれ?なんでここで日本語?


「え?ちょっとタニアさん?」

「え?なに?お姉様、何て言ったの?」


流石にリアも反応する。

もっとも、日本語は知らないから、何を言ったのかは分からないだろうが。


「あ、すまない。輝に教えてもらったのだが違うのか?」

「合ってるけど違います」


タニアさん、真面目だから輝の言った事を素直に実行しただけなのね。

でも、使う場所を間違えています。


そんなこんな言ってる間に、目的地近くに来たので夜霧に移り、準備をして現場には電龍から夜霧をパージし、電龍で向かう。

ついでにリアには私の作った手甲、足甲、胸甲、あとは腰を守る鎧(腰甲とは言わないらしい)を渡しておいた。

軽くタニアに睨まれたが、貴女は魔法使いでしょ?鎧を纏ってどうするんだよ?


夜霧はサイクロプスとかは無理だが、ちょっとした魔物であれば十分に持ちこたえるので、ここに置いておく。


問題は、警告音が鳴ってからすでに10分ぐらい経過している。

鎧の人は大丈夫だろうか。



準備をしている間に千里眼の映像を再確認してみたが、山賊は8人。

あと、リーダーらしき男が1人、馬に乗っている。


いや、一番の問題は、鎧の人が一切抵抗をしていない事だ。

逃げる事も抵抗する事も出来ない状況になっているようだ。


鎧は無事かもしれないが、衝撃は確実に中の人間に伝わるものだ。

下手をすれば脳震盪を起こす可能性もある。



急がなければ。

焦る気持ちを抑えつつ、夜霧をパージした電龍に3人が飛び乗り、一気に速度を上げるのだった。


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