表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法を信じるかい? ― マッドサイエンティストの異世界旅行  作者: 黒々猫
■■■■■■ 第3章 大阪の日常はただただカオス
30/56

■■■ Step024 今夜は「Mad Tea-Party」だけど参加できず...

女子たちのパジャマパーティー会です!

さて、お嬢様方は今夜はパジャマパーティーをされるそうで、私は邪魔者扱いされてしまった。

ここは私の家なんだがな...。


と、言うのは冗談で、タニアと仲良くしてもらうのは個人的に嬉しいしありがたい。


「お兄様、私のパジャマ姿、見てみたいですか?」


本日の会場である客間に行く際、葵が非常に可愛く問いかけてきた。


「どうせ猫の着ぐるみパジャマやろ?」


葵の家族は筋金入りの猫派だ。

家にも3匹居るんじゃなかったけな?黒猫、白猫、そしてメインクーン。


ちなみに、メインクーンは私に一番懐いているのだが、あの巨体で飛び掛かられると大変なのだ。


「なぜご存じなんですか!?まさか、私の部屋に隠しカメラを...」


まてい!


「そんなん、せんわい!葵がこないだ写真をチャットで送って来たやろ?」

「そうでした...」


忘れてたんかい!


「猫の寝間着って、三毛猫やったっけ?」

「いえ。今回は茶トラですわ」


三毛猫は前々回のパジャマだな。


「相変わらず猫一択なんやね~」

「はい!」


満面の笑みを浮かべている。

葵は本当に猫が大好きなんだな。


ちなみに私も猫派だ。

だが、着ぐるみパジャマは当然持っていない。普通に痛いだろ。


「ともかく、みんなお泊り確定という事やから、一番大きな客間を使ってくれたらえぇよ」

「もちろん、そうさせてもらうわ~」


と、いう事で今回のパジャマパーティーの会場は、タニアに割り当てた客間ではなく、ベッドが2つある大きな客間になった。

部屋の中には色々な備品があるのだが、それらの備品の使い方の説明とかもしてもらえるそうだ。


タニアは非常に学習能力が高いので、彼女たちの手をそれほど煩わせることはないだろうし、彼女たちも優秀だからな。何も問題はない。



そんな訳で、私は先にお風呂に入らせてもらった。

久しぶりのお風呂だ。


ぶっちゃけ、ここ数日お風呂に入ってなかったからな。

湯舟に浸かる前にしっかりと洗わないと。


しかし、お風呂は良いな。

マジで異世界に行く際にはキャンピングカーについて考えておこう。


そう言えば、電龍に牽かせるつもりで作ったキャンピングカーがあったな。

あれを早急に整えれば良いんじゃないか?


風呂を出て、2階の大きな客間のドアに向かってお風呂が空いた事を伝える。


「お~い。お風呂が空いたから入って大丈夫やぞ~」

「は~い。分かったわ~。ありがと~」


扉越しなので、ちょっと大きめの声で会話をする。

ユリはここ最近ずっと泊っているので、いつもの行動ではある。


う~ん...完全な同棲なんだが、お互いに告白したとかでもないから彼氏彼女の関係ではなく、幼馴染関係のままの同棲なんだよな。

ウチの両親もユリの両親もそこはどう考えているんだろ?


いや、一番の問題は私だろうな。

問題を先送りにしかならないが、いずれきちんとしなければならない。


ともかく、ユリの返事もあったので、私は安心して一旦部屋に戻り、少し寛いだ後に実験室に向かった。



あの実験の後、異世界に行ってしまったからな。

残っていた実験を進めるには良い機会だ。


まず、異世界ゲートの解析を実施する。


まだ「なぜ」は分からないが、「どうして」ゲートが出来たのかは色々と分かったのだ。

今度はゲートの再現実験だ。


再現が出来ると、最適化などの作業も一気に進む。


ともかく、送信機と受信機はすぐに制作できるので問題はない。

逆にもっと機器の性能を上げる事も出来る。

問題はデータをどう調整するかなのだ。


プルルルルル...プルルルルル...


と、突然スマートフォンが受電を告げる。

誰だろう?と見てみるとリアだった。


リア、ちゃんと使い方を覚えたようだな。

単なるトラブルメーカーでは無かったようだ。


『ようリア。どうかしたか?』

『あ、リョウ!なんか、こうやってしゃべるの、不思議な感じね』

『ま、そうだろうな』


別れ間際の様子からは想像できないぐらいに元気そうだ。

ともかく、良かった。


『そうそう、用事って事はないんだけど、コレがちゃんと使えるか確認したかったんだよね』

『なるほどね。一応昨日使ってもらったけど、あれは私の目の前で使っただけだから、一人で使うのがちょっと心配だったんだな』


私が異世界人だという証明をする為に、4人でゲートを潜った時に、リアに連絡用としてスマートフォンを渡しておいたのだ。

もちろん、魔力で自動的に充電できる奴なので、半永久的に稼働する奴だ。


もっともその分重いのだが、リアには重さの不便さよりも、連絡が出来る便利さの方が立つだろう。


『そんな所。ねぇねぇ、お姉様とお話し出来ない?』


やっぱりそれが目的か。いや、それで良い。


しかし...そうだな。

この際だから、仕込んだ設定を活用しなきゃだな。


『リア、今この近くにタニアは居ないんだ。だけど、連絡をつなげるようにするから、少し待ってくれないか』


と言いながら、目の前の端末を操作する。

異世界のリアと繋がるって事は、こっちからリアのスマートフォンに操作が出来るって事だ。


『連絡をつなげる?どういう事?』


ごめん。分からない事を言ってしまった自覚はあるけど、細かい説明が難しいのでスルーさせてもらう。

代わりにやり方を説明するので、それで勘弁してもらおう。


『あ~...私に連絡する際に、私の名前を選んでもらったはずだが、その選ぶ所にタニアの名前を追加したので、それを選んでみてくれ』

『どういう事?』

『タニアにもリアと同じものを持たせたから、自由に話が出来るぞ』

『そうなの?まだよく分かってないけど嬉しい!』


良く分からないだろうが、何をすれば分かったのだろう。

それに、いちいち私に連絡しなくても良いので、リアにとっては本当に朗報だろうな。


『じゃあ、話を切るぞ』

『あ、待って待って!リョウとも話をしたいのよ』


ん?珍しいな。


『私?まぁ、いいけど、話とは?』


リアが私に話したい事とはなんだ?

全く想像がつかない。


『お姉様にいつ結婚を申し込むつもりなのか確...』


プチッ


問答無用で通話を切ってやった。


そうだったな。リアと智代おばちゃんは一緒だったんだ。

これは絶対「まぜるな危険」だな。


てか、あいつ、私とタニアが引っ付くは嫌なんじゃなかったのか?

あれだけ大騒ぎしたのに?


まったく意味が解らん...。



さて、実験の続きを開始するか。


準備した送信機と受信機を堅牢の間に天井と床に設置する。

当然、既に設置してあるタニアの納屋に繋がる装置からは影響しないように離しておく。


基本的な設定は既にあるゲート...ゲートAと呼称しようか...と同じにするのだが、データを変えなければならない。


新たに設置したゲートBにも設定を施し、通信データを流した。



すると...。



光の帯の向こうに景色が見える。

成功だ。



だが、本当の成功かは、実際に向こう側に行って確認しなければならない。


恐る恐る光の帯の向こう側に行ってみる...そこは...目的の場所であった。

焼け焦げたサイクロプスの骸が転がる、トモニアの洞窟の前だった。


まだまだ焦げ臭い臭いはあるが、腐臭ではないのでマシだろう。


また、赤外線スコープで回りを見てみたが、特に熱源は見当たらない。

変な魔物とかは居ないようなので、安心した。


もっとも、アンデッドの類は熱源はないだろうから、そんな奴は検知できないよな。

それも確認出来るようにしておきたいな。

検知方法が分かればな...。


ま、今後の課題だな。


堅牢の間に戻り、再度データを更新し、ゲートを発動させ、実際に向こう側に行く。

それを数度繰り返し、確信する。


通信データそのものが、ゲート発動の呪文に相当し、その中に繋げる場所のデータを組み込む事が出来る。


あちら側からこちらに繋げるには、あちらに実験機器を設置しなければならないが、現状設置場所の問題や電力の問題があるので今は無理だな。

ともかく、機材を設置する場所を考えなきゃだな。


タニアの屋敷に設置させてもらう話もあるだろうが、出来ればタニアにあまり負担をかけたくない。

とは言え、普通の家を借りるにしても、セキュリティーとか考えると難しいしな。


究極的には、魔術でゲートを展開できるようにするのが良いだろうな。

機材が無くても発動できるのは、かなりのメリットだ。


実験を色々としてみた結果、こちら側の世界だけでゲートを繋げる事は出来ないようだ。

あくまでも、このゲートは「異世界と繋ぐゲート」であり、同一世界は繋ぐ事が出来ない。


これにより、タニアの世界は同じ世界線...同一宇宙内には存在しないと仮定出来た。



別宇宙の存在。



これは、かなり面白い発見だ。

もっとも、現在の事実を並べただけでは「別宇宙」が本当に存在するかは不明だが。


そもそも、「別宇宙」っていうものが存在するのか?

この宇宙でさえ、ちゃんと全部観測できている訳ではない。


ビッグバンはあった。

それは観測的に事実だと証明されている。


では、その外側は?

そこにはいくつもの別の宇宙が存在しているのでは?


という事で色々と考察はされていたのだが...。


と、いう話もあるけれど、タニアの世界は別世界なのか?


考察のネックになっているのは、この世界でも魔力は存在しているという事実。

なので、あの世界...タニアの世界は「別宇宙」である可能性がある。


そもそも、魔力はどこで生成されるのだろうか?


個人的な考察としては、やはり神々の存在がキーなのではないかと思われる。


この世界にも色んな神話があり、神々がいる。

我が国、日本にも神話があり、天照大神を頂点とする八百万の神々がかつて存在した。


神々の不思議な御業は、すべて魔力によって行われたのではないか?

まぁ、この場合は神による力なので神力って事になるだろうが。


ともかく、大昔は神々が存在し、魔力も存在し、実際に使われていたが、科学の進歩と共に廃れたとか、信仰心が薄れ魔力が減ったとか。


ほとんど思いつきではあるが、なんとなくそんな気がする。

確認のしようもないが。


だが、あの世界は「神話が本当」の世界らしい。

神々が存在し、神の威光によって神聖魔法が発動される世界。明らかに異世界である。


今でもこの世界の神々が実在していれば、神聖魔法が使える可能性はあるのだが、今となっては確認する術がない。

現在、そんな事が出来る者はこの世界には1人として存在しないのだから。



もし、この世界の神々の存在が嘘ではないとしたら、この世界の神々はどこに行ったのだ?



話が逸れた。


「別宇宙」なのか?について、本当かどうかの検証には、あの世界での天文観測をする必要がある。

かなり時間はかかるだろうが、個人的には証明をしてみたい。


気象衛星を打ち上げる際に、天体観測衛星も打ち上げるのを検討しておこうか。



そうそう。私はタニアの世界について、この世界では公にするつもりはない。


理由は簡単だ。



あの世界はタニアたちの世界だからだ。



個人的な実験をするつもりはあるが、それ以上の事をするつもりはない。

あと、タニアたちの為に何かをするつもりは多いにあるが、他の者の為に何かをするつもりは欠片もない。


そもそもの話、私が「悪の科学者」として能力を発揮したいのは、あくまでも「こっちの世界」である。

部外者の私が首を突っ込むのは間違っているのだ。


もっとも、冒険者として魔物を倒すのは普通にするかもだが...。



ともかく、自分とタニアの為...リアとミームも混ぜて良いだろう...以外では、あの世界に関与するつもりは無い。



さて、ここまで実験して時計を確認するとすでに23時を回っていた。


明日の朝食を作ると約束したからな。今日はこれぐらいで寝るとしよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ