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第14話:エターナル小学生ライジングキック

【ストーリー概要】

説明しよう!


エターナル小学生ライジングキックとは、美少女の女の子が悪人(男)に対して

重症を的確に与える必殺技だ!


ただし注意してほしい。

エターナル小学生ライジングキックは気絶するほど痛い!

良い子のみんなは、絶対に真似しちゃダメだぞ!

「ほら、だから言ったでしょ? 氷ちゃんは欲望に忠実だから、ちょっとしっぽを見せればすぐに飛びついてくるって」

「せ、聖……いつからそんな汚い言葉を覚えてしまったんだい……?」

「ん……お母さんが最近ネットで見ている『きじょのむなくそ速報』っていうまとめさいと……? っていうところで見たんだよ」


 母親ぁ……それは子供が見ちゃいけないサイトだろうがぁ……。


「う、うむ。よく分かった。今度私がおうちで楽しめるボードゲームを買ってあげるから、その……ナントカ速報というのを見るのは止めなさい」

「えー……まだ『旦那の不倫相手に人生終了レベルの仕返ししたったったったww』を見終わっていないのに……」


 タイトルだけで、随分とエグい感じが伝わってくるな……。


「オーケー聖ちゃん。今度俺が車でどこでも好きなところに連れて行ってあげるから、その続きを見るのは止めなさい」

「えっ……! どこでも良いのっ!? 彩の国で有名な埼玉県もっ!?」


 ……マニアックなところに行きたがるな。


「い、いいぞ。埼玉県だろうが茨城県だろうが、聖ちゃんが楽しめるところならどこでも!」

「わーい!」


 聖ちゃんが両手を挙げて喜んでいる。

 無邪気にはしゃぐその姿は、正しく七歳という年齢の少女だ。


「……ところで、そろそろ話を本題に戻しても良いかね?」

「あっ……そうだった」


 聖ちゃんの普段の私生活の一部があまりにも衝撃的だったせいで、随分と脱線してしまった。


「元々、ふるさと帰還支援制度のメンバー任命をする人には、報酬を提供する必要があるというルールがあってね……臨時職員みたいに雇わなくてはいけないから、自ずと給与も支払わなくてはいけないんだ」

「へぇ……そうなんですか」

「言われちゃ確かにそうだな。町の改革メンバーとして入ってもらうのに、ボランティアでしたなんて、有能な人間ならまず手を上げたりしないだろうし」


「しかし、このオレは違っ――」

「うむ。民間企業を経験した身として言うと、やはり才能ある人間には、適切な賃金を与えないと最大限の能力を発揮してくれないのはよく分かっている」

「そう、このオレが才能のあ――」

「ただまあ……今回に限っては、どこのクソの骨だか知らない奴でも、きちんとお金を払わなくてはいけないというルールがあるから仕方なく払うというわけですね」

「いやいやいや……町長はこのオレのことを――」

「性格が良くない人材でも、お金を払って言うこと聞くなら、経営者としては楽なんだ」

「…………」

「さすが町長、バカの取り扱いになれている」

「フフ……伊達に長く生きていないからね」

「よおし、貴様ら。死ぬ準備は出来たか?」


 そういって、カレーが山ほど詰まった段ボールを両手で持ち上げる。


「ま、待ちなさい。冗談だから」


 町長が怒れるオレに向かって、焦った様子で言ってくる。


「……二熊は?」


 念のため、確認してみる。


「俺は、言うまでも無いだろ?」


 親指を立てながら笑顔で俺に言う。

 透き通った目、ハキハキとした声で、自信満々にそう発言する二熊には、一切の迷いがないように感じた。


「……よおし二熊、殴って良いか?」

「えへへ。返り討ちにしてやるぜこの野郎♪」


 まずは目を潰してから、一気に総攻撃をかけるか。


「……また始まった」

「氷ちゃんは三十分に一度のペースで喧嘩しちゃうんだね」

「成人してから少ししか経っていないとはいえ、呆れるほどに子供のままだな」

「おじぃ、私が二人を止めてもいい? 私、そろそろお昼寝したくなってきちゃった」

「……あ、ああ。構わないけど、どうするんだい?」

「……こうすれば止まるって、ナツメ姉ちゃんから訊いたことがあるんだ……えいっ!」


 ガキィン!

 ドガァン!


「…………$&’#”%!」

「…………”$%)(&#!」


 突然、股間に衝撃が走る。

 それは、激痛によるものだと一瞬だけ認識できたが、あまりの痛さに脳の処理が停止してしまったようで、そのまま目の前がゆっくりと霞んでいってしまった。

 その中で、微かに聖ちゃんの笑顔の様な表情が写っていたのが視界に入ったが、もはやそれを喜んでいられる余裕はオレには無かったようで、そのままブラックアウトをしてしまった。

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