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真冬の怖いところ
普通に昔ながらの災害って思ってたんですけど最近本当に災害がすごくて、真冬の怖いところを別ベクトルで掘り下げてみました。
ねえ、面川の化け物の怖い所ってなんなの?と誰かがいった。
問われた彼が言う。帰りたくなくなるとこ、なんだよ。
問うた彼が首をかしげる。そんなこと?と。
問われた彼は心底、複雑な顔をして言う。
「だからこの集落ではずっと若いもんは山に行って帰らなくなる。戻ってこなくなる。」
それは、この集落ではこの集落が終焉に向かうしかないことであった。
子孫繁栄、そうしていかないと世界は回っていかないと、集落は回っていかないと、そういう人間の営みを根本方否定する。
そういうものを奪ってしまう、そういう人間の営みと真逆の、怪異。
そう。
俺は知ってる。
帰れないんじゃない。帰りたくなくなるんだ。もう、現実に戻る意味を分からなくさせる。
社会への役割、いや、もっと細かい。すべての「こうであるべき」を奪う存在。
「へえ~あんまり怖くないね」
そうだ、幼子のお前なら怖くない。でも大きくなったお前がどう思うか。
それが分からない。だから、一定の年になったら、この集落には子供がいなくなる。
生き延びさせるために。アレに魅入られたら山から出られない、から。外へ出す。
もう此処には戻ってくるなと。




