コラボに向けて
私は叫んでいた。
「は!!!!?ちょっと待てよ」
優斗に「何が?」と聞かれ、私は優斗に画面を見せた。チャンネル登録が意味不明なほど伸びている。しかも、「初めまして、桜チャンネルの桜美琴です。コラボしませんか?歌枠とか…なんて怪しいよね?」と有名な女性V配信者からDMが来ていた。意味が分からない。
Silver Shield……通称:銀盾なんて遠い世界の夢だと思っていたし、いつも楽しく見ていたVtuberからDMが来るなんて思っていなかった。意味が分からん。
とりあえず、返さなければ。えっと、「にゃん♡」とかでいいかな?どうしよう。そうねぇ、どうしたものかしら。
「ねぇ、優斗。これ、桜チャンネルの桜様なんだけど。どう返したらいい?」
「詐欺だろ。あっち300万とかいるだろ?さすがに詐欺だ」
「そう……だよ…な。よし、「私の県の県鳥がシラサギだからって白々しい詐欺しないでください。」送ったぞ」と未だに信じられてないからこそ詐欺である体でそう返す。
「よくやった。いや、ギャグかよ」と優斗にツッコまれ、俺は「いや、詐欺だろ?ならギャグで怯ませようかと」と返す。
この時、私は完全に見間違えていた。
自分のチャンネル登録者数を。これって30万だよな。さすがにそんなにスグに伸びるわけないだろ?と思い優斗に「なぁ、30万って0が5つだよな?なんか多くね?目がおかしいかもしれん」と聞く。
「見せてみろ。……お、おう。いや、300万だな」
優斗の発言に俺は完全におかしくなっていた。ちょっと待てよ。もしかして、詐欺じゃなかった?
とりあえず、寝る?かヤるか。すぐにでも正気に戻りたい。
そのころ、桜美琴様からDMが来た。
「詐欺ではございませんよ。夢幻インフィニティ様。チャンネル登録300万人の本人です。こちらが画像とチャンネルのURLです。本名の桜美琴として活動しています」と本人でないと出ないはずの未公開動画や編集画面が送られてきた。
これは流石に詐欺じゃない。あと、やるにしても手が込みすぎている。私も事務所入った方がいいかな?法務部ありそうだし、入ろうかな。
とりあえず、謝罪しておこう。
「すみませんでした。ではすみませんが、すみませんでした。コラボの件喜んで受けさせていただきます」とDMを送る。
優斗がしれっと開いた動画から「桜美琴です。いやー。この前、凄い子がいたんですよ。知ってる人が大半だと思うけど。カップル活動者かな。実はリクエスト送ったんだよね」という音が聞こえてきた。マジでマジのマジマジマジックマジだった。
よし、とりあえず、優斗を嗅いで落ち着こう。
「シよ♡優斗嗅ぎたい」と私が言うと、優斗が「どんだけだよ。何回させられたと思ってるんだ」と返してきたので、問答無用で嗅ぎに行く。
優斗の臭い良いなぁ。優斗の信念の剣を手で握りながら優斗の胸に抱き着く。
しあわせぇ……。お休み、私。




