秘密の話を...聞いちまったんだぜ
「こんな所...俺に見せても良いのですかぃ?」
「ほっほっほ...味方は多いほうが良いからの」
ちょっと忘れ物を取りに戻ってきたら...
「ソレを言うなら、私の方が不味くないですか?」
「アナタも味方ですよね?」「え、えぇ〜…」
大将と奥様がこの間の副ギルド長と知らない女を連れて、工房の中を歩き回っていやがった。
(おいおい...この間はわざわざ偽装工作して見せなかったのに)
今日は週に一回の休みで嬢ちゃんは疎か従業員すら居ねぇ。
でも、だからこそ秘密裏に見せるなら今なんだろうなと思っていると
「ソコに居るのはゲビックじゃろう?」
「あら?気付かれてましたの?」
奥様にはバレてなかったが、大将に気付かれちまった。まぁ元々俺に気配を消すなんて芸当は出来ねぇから仕方ねぇんだが。
「別に追けてきた訳じゃねぇですぜ。たまたま忘れモンを取りに来ただけでさぁ」
「そうだろうな。途中まで気配を消してる様子は無かったぜ」
その一言で先に気付いたのは大将ではなくこの男だと知れた。
「この方が工房長さんですか?」「あぁそうだ」
その横で赤髪の若い女性は、ベンに念の為だろうが俺の役割を確認すると
「初めましてゲビック様。私はネメリア=フェニスと申します」
そう言って頭を下げてきたんだぜ。
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