海の魔物は捨てる所が無かったんだぜ
「う〜ん」「なんじゃ?」「いや、いくら魔物といえど...喰いもせんのに、こんな大量に討伐するのは...」
「構わないわ!コレは試射だけじゃない...私のランクアップも兼ねてるんだからね!」
はぁ...またこの嬢ちゃんは、とんでもない不正を思いついたモンだぜ。
「ゲビック!サボってないで引き上げて!!」
「分かってるよ!」「文句言う前に手を動かす!」
全く...水棲の魔物って奴は倒せる奴がほぼ居ねぇってのと、当然倒せねぇんだからその素材が出回らねぇってので...要は希少性が高いって事で
「なぁ嬢ちゃんよ?」「何?」「いくらクードル商会を使うといっても、コレは無理なんじゃねぇか?」
俺は積み上がった魔物の山を指さしながら、市場に出すには多過ぎるんじゃねぇか?と質問した。
「大丈夫よゲビック。八割は自分たちで使うわ」「八割ぃ?!どうやって?」
すると嬢ちゃんは不敵に笑い...
とんでも無いモンを見つけやがった!
「コレが燃える水か?!」「違うわ、コレは鯨油よ」「ゲイユ?」
何でも前に聞いた石油よりは安全に使えて、今まで苦労してた潤滑油にも使用できる代物らしい。
「石油と違って、食べれるようにも出来るわ」「食えんのかよ!?」
なんでもマーガリンって奴にも出来るそうで...
「蝋燭にすれば、今までより快適に明かりを灯せるわよ」
「マジかよ...」「捨てるところなんて、無いんだからね!」
嬢ちゃんが言うには、骨も肉も皮も...全て利用出来るらしい。
銃弾で殺した魔物なんて、価値が下がって仕方ねぇと思ってたんだが...
山脈の反対側が手付かずの海で、安全に活動出来ないほど危険な海域である以上
「人が海岸に立つだけで無尽蔵に魔物が湧いてくる間は、まぁ(食物連鎖を)気にしねぇでいいか」
俺は掃いて捨てる程の資源を若い労働者の仕事に宛行う事としたんだぜ。
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