第8話 バニーチャウ それは南アフリカのカレー料理
「しかしパンて色々あるんだね。それに歴史もすごい」と僕が言う。
「そうだろうそうだろう」と豊心君。
「世界各地であるんでしょ」
「まあね」
「アフリカのパンってどんなの?」
「アフリカを語る上ではエジプトは外せないね。紀元前3000年ごろまでには、小麦を使ったパンが広まっていたんだ。ナイル川流域では小麦や大麦が育てられてたからね」
「それはすごいね。今日はアフリカのパンがいいな」
「俺に指定してくるとは、友久も立派なパン教徒になったものだ」
「いやなってないから」
「私はガッツリ食べたいな」と真奈美さん。
「ではアフリカの地方料理だけど、ガッツリ食べられるのがあるよ。ただ時間かかるけどね」
「いいから作りなさい」
豊心君はさっそく材料を確認。
無いものは買い足しに行った。
「友久。今日のパンは時間と手間がかかる。その間に祭壇を清めておいてくれ」
「まあいいけど」と僕が言い、掃除をする。
豊心君は食パン用の型を取り出していく。
「あれ?食パンを作るの?」
「いや。近いけど違う。食パンに近いが主に水と砂糖の量が違う。バニーチャウ用に少し配合を変えた」
そしてパンを焼いていく。
すると鍋を用意して、作り始めた。
鶏モモ肉に各種野菜と追加でスパイス数種類。
「アフリカのパンにカレー?」
「そうだが。これは南アフリカのダーバンの料理だ」
さらに、にんじんのサラダみたいなものも作っている。
酢やレモン汁やらスパイスやらも入れて。
そしてカレーができると、冷ました白い食パンみたいなものの中をくり抜いている。
そこにカレーを入れていく。
そして付け合わせににんじんのサラダ見たいのを横に添えた。
「バニーチャウの完成だ」
これはすごい。
カレーを器ごと食べるのだろう。
その圧倒的なインパクトに僕は絶句した。
横を見ると、さすがの真奈美さんも驚いている。
3人で食べることに。
ちなみにフォークとナイフを出された。
スプーンじゃないんだ。
「手でちぎって食べてもいいんだ」と豊心君。
そして付け合わせのにんじんには酸味があってさっぱりする。
辛いカレー+パン+酸味のあるシャキシャキしたにんじん。
この三位一体が大ボリュームのバニーチャウの食欲を止めない。
ジョージアのハチャプリ同様、これも日本で広まっても良いんじゃないかと思う。
僕の中で、これで儲けられないかなと浅ましい考えが浮かんだりもした。
「ねえ。世界のパンをもっと食べたい。次はアメリカ大陸がいいな」と僕が言う。
「うむ。考えておこう。友久がもっとあのご神体に祈りを捧げるならな」
「いいから作りなさい」と真奈美さん
「はい」
真奈美さん強い。
次はどんなパンがでてくるのだろう。
次回が楽しみだ。
次回が楽しみ?僕が?そのことに僕自身が驚いていた。




