第23話 会議
カレーを作った夜、豊心君と、テーブルのあるパン屋で緊急会議をしていた。
「いったい俺らにどうしろと言うんだ。なにを求めているんだ」
「珍しいパン?」
「今日カレーを失敗したばかりじゃないか。珍しければいいってものではない」
「では美味しいものを」
「それは個人の主観によるからなあ」
2人は考え込んだ。
豊心君がお皿に乗っているパンに手をつけないほどだった。
「よし。世界のパン5連発ってのはどうだ? まだまだ作っていないパンはたくさんある」
「なんか違うような」
「真奈美さんジョージアのハチャプリを気に入っていただろ。あれまだ出していないバージョンがいくつかある。全種類出すのはどうだ?」
「ハチャプリ尽くしねえ」
「友久はなにか意見ないのか」
「パンのフルコースなんてどう?」
「フルコースだと」
「例えばオードブルのカナッペから始まって、次ってスープだっけ? スープ入りのパンを出して……」
「それだ!まさかフルコースを出されるとは思うまい」
「フルコースで調べるといくつかバージョンがあるね。魚と肉料理両方出すんだ。どうする、別々にする? まとめてメインディッシュにする?」
「フランスのフルコースを見ると、最後の飲み物除くと9種類。女性がそんなに食べれないだろう」
「じゃあやっぱり絞ろう。オードブル、スープ、メインディッシュ、サラダ、デザートでどう?」
「サラダの後にチーズは入れないとだめだ。真奈美さんは今までの傾向からチーズ好きだ」
「では改めて、オードブル、スープ、メインディッシュ、サラダ、チーズ、デザート」
「これで決定だな。そしてオードブルのカナッペとスープ入りのパンは賛成だ。問題はメインディッシュ」
「なんかないの?」
「今考えている」
「ステーキを挟んだパンとかないの?」
「サンドイッチならある。あとは成形肉ならあるが」
「とりあえず肉の入っているパン言ってみて」
豊心君が10個ぐらいパンの名前と説明をしてくれた。
「全部挽肉じゃん」
「挽肉の方が火の通りがいいからな。どうしてもそうなる。挽肉以外だとサンドイッチかハンバーガー系になってしまう」
僕も色々調べると一つの料理に目がいった。
「これはどう?」
「それは明らかにパイだからなあ。アップルパイをパンと言っていいかどうかだ」
「じゃあパイ生地の部分をフランスパンにして、ついでに柔らかい和牛のフィレ肉にしたら?」
「それだ!」
あとはサラダとチーズとデザートはすんなり決まった。
「友久お前のおかげだ。パンのフルコースの案も出し、最難関のメインディッシュが決まったんだからな」
こうして各パンは決まった。
あとは真奈美さんが満足するかだ。




