12 進退
と保護者達に心配されているユニス当人が考えている事はいうと
(眠い)
とこれだけだった。試験当日の朝まで、修行していたユニスはここ一ヶ月まともに寝ておらず、尚且つ、午前中の筆記試験により、疲労はピークへと達していた。眼光が鋭いのも只々眠いのだけなのである。
そんな中、試験管の説明が始まる。
「諸君、実地試験のルールはここの箱から紙を引き抜き、出た番号と戦闘を行ってもらう。終了条件はどちらかが気絶か負けを認めることだ。だが、再起不能な怪我は禁止だ。破る者は私が再起不能にさせる以上だ」
と簡潔に話した。
「それでは、受験番号1番ナツレ~イダテル、紙を取れ」
「はい」
と青々とした髪のボブの真面目そうな眼鏡女子がでできて、箱から紙を引き抜いた。
そして、その紙には
「受験番号8番ユニス~イダテル前に」
真っ先に呼ばれたのはユニスの名であった。
周囲がざわつく中両者、2,3歩届かない間合いに向かい合う。
「ちゃんと会うのは初めてですわね、ユニスさん」
そして、
「あの、降参してもらえないかしら」
「、、、、何故でしょうか」
鉛のように重い瞼必死に開きながら、ユニスは問いかける。
「確信はなかったけど、ここまで近づいて、認めざる負えないわ。あなた、魔力がまったくないわね。噂には聞いていたけれど、本当だったとわね。それに見るからにボロボロだし、そんな状態で片腕だけで、負けるのが関の山ですわよ」
ナツレは大きく両手を広げて、
「そもそもにおいて、あなたの家はイダテル家に接収されているのに騎士団やレナデ家に邪魔されて面会できなかったのは大変遺憾に思っていたんですわよ、繰り返しますが、あなたの状態は冷遇されいま「待ってください」
クドクドと話すナツレの語りをユニスは遮った。
「冷遇という言葉を撤回してください」
「なんでよ、試験は十全な状態で受けるべきなのに明らかにここしばらくまともに寝ていないじゃない、そんなに痛めつけられて、明らかに以前より劣化していますわ、あなたの受けて来た1ヶ月は教育じゃない虐待ですわ」
「確かに、私の環境は師匠はとても厳しい教育でした、とても普通なものではありません。、ですが、見ての通り私には魔力がないのです、私は1番にならなければならないのです、ですから、みんなと同じじゃだめなんです、特殊な事をやらなくちゃだからこその厳しさなんですだから、」
ユニスは気を高ぶらせ、血走った目を大きく見開きながら、
「冷遇という言葉を撤回してください」
「でしたら、戦いで見せてくださいませ、歩いていけば足跡は出来ていくとも言いますしね」
そして、両者の口は閉じられた、ここからは言葉でなく行動で示すと言わんばかりに、
「二人とも、準備はいいな、それでは、初め!」
試験官が腕を力強く振り下ろし、正しさ証明する戦いのゴングは鳴った。




