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第4話 スキルの進化

黒いGの描写があるので気をつけてください。

吉(はじめ)は朝からダンジョンへと向かっていた。

「おじさん、今日もお願いします。」

「おう。往復500円な。時間延びたら100円プラスだからな。」

吉はおじさんにお金を支払い、ボートでダンジョンへ送ってもらった。

「よし。着いたぞ。じゃあ1時間後にまた来るからな。」

「ありがとうございます。」

吉はおじさんを見送り、ダンジョンへ足を踏み入れた。

「よし、今日はもっと奥に行くか。」

貴重品をダンジョンロッカーへしまい、ピンセットはポケットに入れた。

人通りを通り抜け、昨日と同じ所へと向かった。

虫をスキルの効果で軽く踏み潰しながら進んでいき、ドロップを期待しながら進んでいった。

「やっぱりドロップ率低いよな。昨日も少ししかドロップしなかったし。...お!ドロップしたぞ!」

100匹倒す頃にやっと1つドロップした。

「よし、ピンセットを使って新しいスキルゲットだ。」

吉はポケットからピンセットを取り出し、スキルブックを開いた。

【スキル アイテムボックス(1㎥)を獲得】

【スキルアップの効果により、アイテムボックス(容量1㎥)を1段階進化させます。アイテムボックス(容量10㎥)を獲得】

「え?あー、なるほどね。全て理解した。」

スキルアップの効果とは新たに手に入れたスキルを1段階進化させるというもの。

元々もっているスキルには効果がないため、虫耐性と虫特攻は進化はしないということだ。

「よし!虫を踏み潰して更なるスキルを!」

吉はダンジョンを更に進んでいき、分かれ道を見つけた。

「右だな。なんとなく虫が多そうな気がする。虫特攻の恩恵かな?」

吉は右の道へ進んでいく。しばらく踏み潰しながら進んでいると、カサカサと聞いたことある音が吉の耳に聞こえた。

「まさか、ゴキブリ!?ってデカ!」

そこにはチワワぐらいの大きさのゴキブリがいた。

吉は虫耐性のスキルがあったが、それでも気持ち悪かった。

「うう...流石にこれを踏んづけるのは嫌だ。一旦戻ろう。」

吉はゴキブリに背を向けて屋台のあるエリアへと向かった。

そして、武器を買った屋台へと足を向けた。

「金木さん、武器だけど棍棒みたいなのない?」

「打武器か?ないこともないが。相手は?」

「えっと...気分悪くなりますよ。」

「いいから言ってみろ!こう見えても昔はダンジョン深部へと潜ってたんだ。どんな相手でも気分悪くなることは―」

「ゴキブリです。」

「...は?ゴキブリ?あのゴキブリか?んなもん踏みつぶせ。どうせ、ダンジョンに回収されるんだ。」

「それが...チワワぐらいの大きさで。」

「...まさかお前さん、1階層を攻略してんのか?あそこだけはやめとけ。調査隊が行ったことがあると言っていたがほとんどがメンタルをやられて帰ってきた。だから攻略を諦めてんだ。そんなとこ行かなくてもすぐそこに階段があるからな。」

「俺はそれでも行きます。下に行って死にたくないんで。」

「...はあ、分かった。打武器ならこいつだな。俺の昔の相棒だよ。」

「え?金木さんの?」

「ああ。もう使うことはないしな。金はいらん。打武器なんて使うのは変人だけだ。」

「ありがとうございます。」

吉は金木さんに礼を言い、ゴキブリの巣窟へ向かった。

金木さんは吉の背中を見て自分の相棒に涙を流していた。

「ゴキブリ退治に使われるのかよ。」

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